4P

私は、少し前に、リーダーシップ論について講演をしたことがあります。対象は、新任園長向けでした。また、私がよく取り上げる儒教も、ある意味でリーダーシップ論です。株式会社モディファイ CEO兼クリエイティブディレクターである小川 浩氏は、小さな会社の経営者には次の4つのPの使い方に長けている必要があると考えているようです。それは、1Prediction(予測・予言)、2Pressure(圧力・プレッシャー)、3Patience(忍耐・我慢強さ)、4Passion(情熱・感情)の4つです。それはチームプレーを効率的に発揮させ、組織を有効に動かしていくうえでの戦略行動としても必要と考えています。
まず、Prediction(予測・予言)です。小川氏は、企業にあって、リーダーの最大の仕事は会社の方向性を考えること、同時にそれを示すことだと言っています。これは、私が以前ブログで取り上げた「よく易を修める者は占わず」という荀子の言葉にあるように、易の本質です。本来、易とは、占うことではなく、占わなくても先々を知り、行うべき行動を判断することができるということなのです。自分のおかれている立場など、出処進退に関する行動の指針となるべき法則、リーダーに不可欠である「時」の本質を見抜く洞察力、 わずかな「兆し」で将来を察知する直観力、危機管理能力を養うための指針ともなると言われていることと同じです。さらに小川氏は、リーダーは常に、自分が何を考えていて、どの方向に進もうとしているかを明確にしておく必要があるのは、社員に対しての指針ということだけでなく、自分がどこにいて、どこに向かって走ろうとしているのかを常に周囲に知らしめることで、よりスムーズな動きができるようになると言っています。
次のPressure(圧力・プレッシャー)は、誰でも納得するでしょう。逆を言えば、リーダーとは、さまざまなプレッシャーがあるものであるとも言えます。しかし、小川氏は、周囲に対してプレッシャーをかけていくことが必要、能動的にこのプレッシャーを使いこなすべきといっているのです。競合相手に対して、早め早めに新しいコンセプトや、相手を牽制するプランを打ち出してプレッシャーをかけ続けることが必要だと言い、ソフトバンクの孫さんはこの達人だと小川氏は考えているようです。そして、部下に対しては、「君ならできる」あるいは「君しかできない」という強い期待を躊躇なく忌憚なく口にすることができるのがリーダーだといいます。
そのようにプレッシャーをかけると、当然反発や反感があり、その反撃に耐えていくための Patience(忍耐・我慢強さ)が必要になります。この忍耐は、我慢をすることでなく、機を待つということのように思います。やはりブログで書いたことですが、「それ易は聖人の深きを極めて幾を研くゆえんなり」とあるように、時の変化を微細な粉末にすり砕くほどに深く研究して極め、「幾(き)」兆しを察する能力を養わないといけないのです。そして、これからの時代が要請していることを知り、その機が熟すまでじっと待つことが必要であるということのような気がします。
最後は、Passion(情熱・感情)です。これは、もちろんリーダーは持つ必要があることは当然ですが、小川氏は、この情熱を第三者に伝染させる必要があるといいます。情熱こそ共有されるべきものなのだといいます。私は、伝染させるというよりも、熱き思いは伝染していくものであると思います。人に伝わっていくようなものでないと、単に独りよがりで、人を動かしていくことはできないからです。

4P” への9件のコメント

  1.  4Pの使い方に長けた人というのは、育ち方というよりもむしろ、もともと生まれもっている性質が大きいような気がしますがどうなのでしょうか?
     さて、この4Pは会社の経営者に必要な能力であるのはもちろんのこと、あらゆる組織の上に立つ者に必要な能力ですね。特に政治家に必須の能力だと思います。また、これらの4つはバランスも大切ですね。どれかが突出していてもうまく行かないように思えます。

  2. 日頃思うのが、経営者の職は大海原の航海に挑む船長に例えることができるように思っています。(航海はしたことありませんが。)先を「予測」し戦略を練り、予測できずともあらゆる「圧力」に打ち勝ち、進まないとき、苦しいときの「忍耐」も必要で、「情熱」だけは高い志を持ち続けている。乗り出した船は後戻りできず、情熱だけ(?)で航海しているときもあるような。舵きり役ですので、状況を判断し臨機応変に実行に移す決断・実行力であったり、危険を回避し遠回りする勇気も必要です。クルーが疲れている時は、一休みし、励ましながらクルーを信じることも大切でしょう。そして最終的に求められるのは、本当の意味でその楽しさを味わうことと、自分達に打ち勝つことのようにも思えます。

  3. 強い期待を躊躇なく忌憚なく口にするというのは信頼と言ってもいいでしょうし、情熱は理念をどれだけ自分のものにして持ち続けられるかと言ってもいいようにも思います。と、この辺までは自分なりにイメージできるのですが、「時」の本質を見抜く洞察力とか、機を待つこととか、この辺りになると、イメージするのが難しくなります。あきらかに失敗したということも多いですし、覚悟が足りずに周りに迷惑をかけることも多いです。4つのPをよくおぼえておきます。

  4. 「小さな会社の経営者」をしていましたが、最近思うところあって、新たな道に踏み出す決断をしました。4Pの重要性は身にしみて感じます。わずかな兆しから事業の将来が見通して、決断するなら今だと覚りました。不安からくる精神的なプレッシャーはありましたが、藤森先生の激励もあって、それも乗り越えました。『リタイアでなく新たなスタート』ーこれからが自分の真価を示す人生の本舞台の始まりだと思います。胸に秘めた「熱き情熱」をたしかに人に伝えていける事業に挑戦していきます。

  5. 幹部候補生学校で是非このお話をしていただきたいと思いました。

  6. 「4つのP」、是非覚えておきたいですね。Prediction、「時」の本質を見抜く洞察力。Pressure、周囲に対してプレッシャーをかけていくこと、「君しかできない」。Patience、機を待つということ、Passion、熱き思いは伝染していく。以上のことを時に触れ折に触れては省みたいと思います。これらのことは生きていく上で必要だなと直感します。自分がリーダーであろうがなかろうが、生きていく、ということの本質を言い当てているような気がします。これら「4つのP」の一つ一つを考えてみると実は私たちを常に取り巻いていたり私自身の中に常にあることだとわかります。自分自身を常に見つめ行動する必要を感じます。

  7.  以前からブログを通して、リーダーシップ論を教えていただきましたが、まだまだ大切なことがあるようですね。Prediction(予測・予言)はもちろん以前のブログで教えていただきましたが、「兆し」を読む力です。目の前の物事に執着するのでなく、もっと先のことを考えて行動する必要があります。そしてPressure(圧力・プレッシャー)は私の思っていたプレッシャーはどちらかと言うとマイナスなイメージです。スポーツをしていたので、試合に絶対に勝たないといけない、と重圧なプレッシャーです。それがここでは部下を励ます言葉をかける事がプレッシャーと表しています。Patience(忍耐・我慢強さ)は機会を待つというのはとても大切です。何でもかんでも、すぐに動かないで、動く時期をしっかり見極める必要があります。そして最後のPassion(情熱・感情)はリーダーが情熱を持っていないと、周りがついていかないと思います。ただ、藤森先生の言われる通り、人に押し付けるのでなく、周りがリーダーの情熱を感じ、伝わっていく事が一番重要なポイントだと思います。

  8. 1Prediction(予測・予言)、2Pressure(圧力・プレッシャー)、3Patience(忍耐・我慢強さ)、4Passion(情熱・感情)。この4Pを持ち合わすことができるようにしたいものです。どれもリーダーになる素質としては大事ですね。こういったことが易経の時代から現在にいたるまでリーダーの素質としてあるということはいかにこの4Pを持ち合わせていることが大事かということがわかります。自然とこういったことをもっているのが「カリスマ」といわれる人で人が集まってくるような人なのでしょう。こういったものを持ち合わせることができるように自分を高めていきたいですね。

  9. 「この忍耐は、我慢をすることでなく、機を待つということのように思います。」天命を待つように、その機が熟すまで自身を積み重ねていこうとする姿はまさに臥竜と呼ぶにふさわしくはないでしょうか。機を待つその間も楽しさで積み重ねていきたいと改めて思います。
    楽しさを持続させる為にしておいておくと良いことが少しずつ見えてきました。家庭があって仕事があり、仕事があって家庭があるということを、久しぶりに子どもたちと会って一日を過ごして改めて思いました。良い一年にしていきたいと思います。

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