新聞の中の漱石

 私の園の近くには、夏目漱石つながりの施設が多く点在しています。それは、漱石誕生の地と、終焉の地が近くにあるために、彼が過ごした中での様々な人とのつながりにおける施設も多くあるからです。たまたま、妻と終焉の地を訪れたことから始まった漱石に関するブログが続いているのですが、最近の新聞紙上でも、どういうわけか夏目漱石が取り上げられることが多いように感じます。昨日の新聞記事にもさまざまな話題が紙面を飾っていました。
朝日新聞他の新聞では、「夏目漱石が33歳の時に留学のために渡英して今年で110年になることを記念し、ロンドンにある漱石記念館に漱石の胸像が置かれることになり、18日、お披露目された」ということが取り上げられていました。ロンドンにも、漱石記念館があるのですね。この漱石記念館は、恒松館長が1984年に私財を投じて、漱石がロンドンで5番目に下宿した家の真向かいに開設したそうです。留学時の漱石にまつわる資料などが多く展示されているようです。日本にもいくつか胸像があり、私が訪れた漱石終焉の地にも胸像があるのですが、ロンドンにある胸像は、ポリエステル樹脂製で、高さ約70センチとほぼ等身大で、留学したときと同じ30代前半の漱石だそうです。しかし、当時の漱石の髪型は角刈りだったそうですが、胸像での髪形は千円札でおなじみになった髪形にしたそうです。服装は、コートの下にネクタイと丸襟のシャツを粋にきめていて、窓越しに下宿を眺めつつ、隣に置かれたシェークスピア像と対話しているかのようだそうです。その表情について、制作した鹿児島県の指宿商業高校で美術の非常勤講師を務める田原迫華さんによると、「女性の視点から『まじめで頑固そうなイケメンの先輩』というイメージにした」ということで、「日本が西洋の価値観に(苦労して)対応している時代に、自分の価値観をはっきり述べる気概やプライドのある」漱石を表現したと言っています。
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もうひとつの記事も昨日の朝日新聞に掲載されていたのですが、「俳都ハイクや公開選句会で今秋、新たな観光客誘致へ」という企画のニュースです。その企画というのは、近代俳句の創始者・正岡子規や高浜虚子ら多くの俳人を輩出した松山市が、「俳句」 をテーマにした新たな観光客誘致策で、名付けて「松山はいく博」というそうです。松山はいく博は、俳句と「ハイク(歩く) 」 を掛け合わせており、旅行客に人気の高い「まち歩き」 に、テーマ性を持たせることにしたというものです。長崎で好評であり、その企画の期間を延ばしている「さるく博」と同じような企画です。ガイドツアーは、市立子規記念博物館や道後公園、道後温泉本館、熱田津の道などを巡りながら俳句を詠んで子規が過ごした時代を体感してもらうコース、秋山兄弟生誕地や明治時代の電車道、道後温泉本館などをめぐり、小説「坂の上の雲」 の世界を体感してもらうコースの二つの案を検討しているそうです。こうしたテーマを面白おかしく解説するガイドボランティアの養成も進めているそうで、「きちんとした解説」ではなく「面白おかしく解説」というのが面白いですね。その中には、夏目漱石が子規の実家を訪れた際に一粒残さず食べたという「もぶり飯」と、鯛の刺し身を使った「活き鯛飯」を食べる企画も盛り込む予定のようです。
 いろいろな記事から、もう一度夏目漱石を見直すきっかけをもらった気がします。

新聞の中の漱石” への4件のコメント

  1.  保育園の近くに夏目漱石に関する物が多くあるのは、何かの縁かもしれませんね。これをきっかけに保育園でも、夏目漱石に関して何か取り上げてみると面白いと思いますが、子ども達には少々難題になるでしょうか。
     長崎の「さるく博」はブログで何度か紹介されていたので、知りましたが、こういう企画は面白いですね。ただ長崎や松山のように、歩いて有名な場所を多く巡れる環境がないと成り立ちません。その土地にあるものを十分に理解し活かす事ができないと「町おこし」は出来ません。新宿せいが保育園の周りで夏目漱石を巡るツアーみたいな物が出来ると面白いですね。

  2. つながりをつながりとして捉えるためには、それらを丁寧に取り上げる作業が必要です。その作業をするときの意識が感性を高めて、更につながりが見つかっていくんだと思います。何かに意識を集中させることは、見えていなかったものを見るためにも大事にしたいことです。夏目漱石ではありませんが、園の近くにある人に関係のある場所がたくさんあります。調べてみる価値は十分にあるのですが、「いつかは」と思いながら何もしていません。

  3. 何かをやる時に「優先順位」をつける、ということが重要になってきます。その時にしか経験できないことを経験する、その場でしか体験できないことを体験する、このことを意識すると「夏目漱石」のゆかりの地に今現在私がいる、というこの事実が今回のブログによって別の意味を帯びてきます。地域の掲示板には夏目漱石関連の講座やイベントご案内が知らされます。今ひとつそうしたイベントに足を向けられないのはやはり夏目漱石に対する内発的志向が伴っていなかったからでしょう。ところがこのところの漱石に関するブログによって俄然関心が高まりつつあります。今度時間をみつけて勝手気ままな漱石ツアーを試みたいと思います。松山の俳句とハイクをかけた地域イベント、おもしろそうですね。松山にはいろいろありますね、秋山兄弟、正岡子規、そして夏目漱石。伊予松山とは一体どういうところだろうと知りたがり屋癖が頭を擡げてきます。

  4. 過去の偉人や色々な日本の文化に触れるこういったイベントはよくやっていますが、足を運ぶことは少ないですね。というのも、自分自身がその題について無知なため、つい億劫になってしまします。しかし、自分の身近なところにある歴史のものを改めて見つめることで多くの発見がありそうですね。こういったものから地域と関わり土着愛を深めていくというのはとても大切に思います。いろいろと興味・関心をもち、自分の目を肥やしていくのは子どもも大人も大切だと思いました。

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