ドイツ研修2日目

 ドイツにほぼ毎年来て、保育園、幼稚園を見学するといろいろなところが変わっています。その変り方が、私には不思議に思えます。なぜかというと、1年足らずで、どの園も一斉に変わっているからです。しかも、それはどうしてかという問いに対して、どの園でもこの園の考え方で、独自のやり方だというのです。日本では、保育を変えるのは役所、保護者、職員という、なかなか厚い壁がいくつもあり、何十年も昔の保育をそのまましていることが多いからです。外国では、街並みや文化財は何年も変わることがありません。いつ来ても変わりません。それに引き換え、日本では、一週間たって日本に帰ると、ずいぶんと変わっています。私の自宅周辺やニュータウンでは、その変り方は激しいです。しかし、幼稚園、保育園、学校など子どもに関係する施設では、日本ではなかなか変えませんが、ドイツではずいぶんと試行錯誤します。
 ドイツの幼児施設は、大きく二つあります。一つは、社会局管轄の0歳児から2歳児までの施設と、学校局管轄の3歳児から6歳児までの施設があります。数年前から、学校局管轄の0歳児から6歳児までの施設が非常に増えてきました。それが、今日見学した施設は、社会局管轄の0歳児から6歳児までの施設でした。なんだか、日本の幼稚園型子ども園と、保育園型子ども園のようです。そして、ドイツでも、同じ事だから一本化しようという話し合いが、今週行われているそうです。しかし、日本のように補助金の出し方が違わないので、役所の引っ張り合いの話です。しかも、社会局管轄の園はミュンヘン市で50か所あまりに対して、学校局管轄の園は300か所あまりもあるので、決着は早いかもしれません。
 今日見た園も、1年に2回、園内からおもちゃを全く使わない、室内装飾を全くしない週を設定しています。1回は、クリスマス後の4週間ぐらいで、おもちゃに満ち溢れる家庭でのクリスマスに対して、園では、全く使わないそうです。もう1回は、ちょうど今回訪れた時期である年度の終わりの4週間くらいです。
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そのためか、室内はがらんとしていて、壁に取り付けてある遊具や、片づけられない遊具棚の前には、布が貼ってあって、取り出せないようになっています。
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その週の主活動は、外遊びと森へ出かけます。その意図は、子どもに遊びを提供するのではなく、子どもがあるものを探し、創造しながら判断して遊ぶことを促します。そして、森への散策は、子どもの自発性や内面性への働き掛けを増やそうというものです。
 もうひとつの園では、70名定員のうち、40名は普通の保育ですが、30名は自由教室に参加します。どちらに入園するかは、保護者の選択のようです。自由教室というのは、近くの森や公園、街の中に出かけ、自然や施設などを観察し、午後園に戻ってきてから、保育者と一緒にいろいろ調べたり、いろいろなことを学んでいきます。それは、子どもの仮説を検証するという目的があります。そして、子どもの質問からプロジェクトを汲んでいきます。
 今回、4園見た中での共通点は、おもちゃのあるなしは別として、屋外活動、園外活動、特に森への探索に非常に重きを置いてきたという点です。私の園の裏にある公園を、区長の計らいで、「区民の森」にする計画があります。日本でも、森の重要性が見直され始めているのかもしれません。