ドイツ自動車

 今年も、今月末にドイツ研修に出かけます。先日、事前研修を行いました。今回も、数人が外国は初めてという参加者がいますが、そんな人を羨ましく思います。幕末にイギリスに留学した薩摩の若者たちは、行く先々で、珍しいものを見ます。どれを見ても、すごいと思ったでしょう。イギリスについても見るもの聞くものが新鮮だったようです。彼らは、貪欲にいろいろなものを見、学び、習得していきます。そのうちに、イギリス人を教えるようにまでなります。それを見たイギリス人たちは、日本人は、最初、何も知らない、何もできないのを見て、なんて野蛮な、遅れている国民なんだろうと思っていたのが、なんて優秀な人種だろうと思いなおします。彼らが、もともと優秀だったこともあるでしょうが、初めて見聞きしたことに対しての非常な探究心があったからでしょう。そんな意味でも、初めて海外に行く人は、きっと、何にでも感激するでしょう。私が、初めて外国に行ったのは、カナダでした。カナダについて、まず感動したのは、滑走路に生えている雑草を見たときでした。これは、外国の草なんだと変に感動したことを今でも思い出します。その次に感動したのは、町に出ると、走っている車はみんな外車ですし、道ですれ違う人はみんな外国人です。初めての時は、当たり前のことにいやに感心します。
 ドイツに行って、まず感動するのが、ドイツのタクシーです。ほとんどは、なんとベンツなのです。日本では、めったに乗れない車種にふつうに乗るのです。ベンツがタクシー業界で70%以上の圧倒的シェア?を誇っていましたが、それは、早い時期にディーゼルエンジンやオートマチックを手がけたことや、長持ちで丈夫だからだそうです。しかし、最近は、30%位に下がってしまっているようです。それは、売り出されたベンツの車種は、たくさんのエレクトロニクスが搭載されているEクラスだからです。タクシー業界では、そんなものが積まれても、こわれれやすくコスト増大になるだけだと思うからです。
ところで、タクシーに乗って、走り始めるともっとびっくりします。タクシーは、日本でいう高速道路であるアウトバーンに入ります。もちろん、料金所がないので、いつ入ったかわからないのですが、次第にスピードを上げていきます。速度違反は大丈夫か心配になりますが、基本的には、アウトバーンは、スピードは無制限です。タクシーは、ほぼ200?で走りますが、それを勢いよく抜いて行く車があるのにびっくりします。それは、ポルシェであったり、BMWであったり、フェラーリです。
ドイツは、有名自動車ブランドの宝庫です。ベンツ、BMW、ポルシェ、アウディ、フォルクスワーゲン、オペルなどなどです。しかし、こんなニュースが流れました。「欧州自動車最大手の独フォルクスワーゲンは、2009年8月13日、ドイツ高級車メーカー・ポルシェと2011年までに経営統合すると正式発表した。」そのニュースを聞いて、あのビートルと言われた、独特の車体形状でとても人気のあったフォルクスワーゲンがポルシェと一緒になるというので、ビックリですが、実は、そのフォルクスワーゲン・タイプ1を設計した技術者は、フェルディナント・ポルシェの息子であるフェリー・ポルシェで、彼が1947年に設立したのが、フォルクスワーゲンです。また、ベンツも、長年ドイツを代表する企業でしたが、数年前、米自動車メーカー・クライスラーと合併し、その後日本や韓国のメーカーと組んで世界戦略を展開しています。
昔からの名前にだけしがみついていると、その名前でさえ残せなくなっていきます。時代は、容赦ありません。