昆虫人気

 夜、出先から職員と一緒に園に戻ろうと、高田馬場駅の近くの少し閑静な住宅街を歩いている時でした。目の前の足元に何は動いているものが見えました。よく見ると、草むらから、道路を挟んだ草むらに移動しようとしているガマガエルでした。大きさは、体長10cmくらいあり、都会で見るカエルにしてはずいぶんと大きなものでした。最初は、それを見て素通ったのですが、しばらく歩いて行って、職員と顔を見合わせました。「捕まえて帰って、園児に見せようか」と言って、急いで職員に戻って捕まえてきてもらいました。幸い、その職員は、男性でしたので、ビニール袋に入れて戻ってきました。持って帰って、その日は、とりあえず水を少し入れたバケツの中に入れておきました。
 翌日、さっそく水を浅く張った中に大きな岩を入れた水槽に移しました。次の問題は、餌です。カエルは生き餌しか食べないとは知っていたのですが、ハエとかは捕まえることはできません。しかし、カエルは水の中の生き物だから、水の中のものを食べるだろうということで、生きた小海老をやったり、メダカをやったりしても数日間見向きもしません。そのうちに元気がなくなってきました。そこで、私が、ミミズでも捕まえるか、買いに行こうということで、少し行ったところの「爬虫類クラブ」というショップに行ってもらいました。そこから職員が興奮して戻ってきました。恥ずかしいのですが、やはり東京の人という感じです。
 まず、ガマガエルは水の中に入れておいたら死んでしまうと言われたそうです。カエルと言えば、水場と思いきや、ガマガエルは土の上で石や倒木の下で生息するそうです。そして、水は皮膚から摂取するので、容器の中に水を皿に入れておいておいことだそうです。そして、餌を買ってきたのですが、なんと紙袋に入れた「コオロギ」が50匹。このコオロギは、「フタホシコオロギ」といって、餌用にタンパク質、脂肪分、アミノ酸、ビタミンをバランスよく配合した高栄養で育てたものだとか。それを、3日に1回5匹くらいカエルのいる容器の中に入れてくださいとのことでした。
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 帰ってきて餌をあげてびっくり。入れた途端、目の前に来たコオロギを素早く舌を伸ばして捕まえた途端、飲み込むのです。職員みんなで、その瞬間をケースを囲んでのぞきこみます。子どもたちのところへは、今のところたまにしか行きません。まず、十分と職員が観察してからのようです。
 ということで、ガマガエルは食性は動物食で、昆虫類や、甲殻類、ミミズなどをこのむようです。しかし、中には、虫が苦手という人がいて、怖がりながら見ていますが、最近、「昆虫人気がジワリと増している」という新聞記事を見つけました。それは、飼育や標本で楽しむのではなく、食材としてだそうです。「昆虫料理試食会」でのメニューは、「スズメバチの幼虫ドリア」「アボカドサラダ、ツムギアリとヤナギムシのドレッシング仕立て」などだそうです。試食会を始めた内山さんによると、昆虫料理の鉄則は「毒などの調査で手間を惜しまず、しっかり熱を通す」ことだそうです。食品衛生責任者の資格を取り、時には英語の文献とも格闘して美食を追究した結果、自分や仲間が郊外の山野で捕獲したものだけでなく、「養殖」したものを中心に約60種類にのぼる虫を料理してきたそうです。その中で、「食卓の定番料理ならハードルも低い」と作った「蚕のさなぎカレー」「セミのチリソースあえ」は、初心者にも好評だったようです。
 それにしても、いくら好き嫌いのない私でも、ちょっと食べるのをためらいますが、「蜂の子」と呼ばれるクロスズメバチの幼虫やサナギ、イナゴを食べるのは、れっきとした日本の食文化です。しかも、最近の「火星居住計画」という先端科学でも、昆虫食はまじめに検討されています。人間は、どこまで探求心が強いのでしょうね。