健康か病気か

こんな記事が週刊ダイヤモンドに掲載されていました。「東京慈恵会医科大学の元教授・池田義雄さんは、「一無二少三多主義」を提唱している。喫煙は百害あって一利もないからダメ。食事は少食を心がけ、酒はほどほどに、が二少。体をよく動かし、休養を十分に、多くの人と接して会話を楽しんだり、刺激を受けるが三多である。健康と病気は別々に存在しているのではなく連続性がある。東洋医学では健康から病気になる前の状態を「未病」と呼ぶが、このとき生体の防御力は低下している。暦年齢が高くなるほど生体の防御力は低下し病気になりやすくなるが、体の小さな不調なら休養を取ったり、食生活を整え、ときにはサプリメントの力も借りることで健康感を取り戻せる。」
東洋医学からは、医学だけでなく、人生についてのヒントを得ることができます。前回のブログで「証」という考え方を学びましたが、今回は、「未病」という考え方を学びました。この言葉は2000年前の後漢の時代に、中国最古の医学書とされる「黄帝内経」 にはじめて見られます。「聖人は既病を治すのではなく、未病を治す」とあるように、「病気に向かう状態」の時期を捉えて治すことの出来る人が医療者として最高人(聖人)であると言っているのです。日本では貝原益軒が「養生訓」の中でこのことを言っています。「聖人は未病を治すとは、病いがまだおこらざる時、かねてつつしめば病いなく、もし飲食・色欲などの内慾をこらえず、風・寒・暑・湿の外邪をふせがざれば、其おかす事はすこしなれども、後に病をなす事は大にして久し。」
この考え方は現代医療でも取り入れられ、未病は、「予防医学の原点」と言われています。最近では予防医学への関心がたかまり、大辞林には、「 病気ではないが、健康でもない状態。自覚症状はないが検査結果に異常がある場合と、自覚症状はあるが検査結果に異常がない場合に大別される。骨粗鬆症、肥満など。」と書かれてあります。この二つの考え方は、日本未病システム学会で定義されているものであり、「自覚症状もあり検査でも異常が認められる状態」を病気(既病)と呼んでいます。
 自覚症状があって検査結果に異常がないという場合は、たとえば、何となく体がだるい、疲れやすい、体が冷える、頭痛や肩こり、めまい、不眠といった体の不調を感じるというような自覚症状がある場合です。このように、少しでも調子がよくないと感じたら、それは未病の始まりだと言われています。「未病期」は自覚症状のあるなしで「西洋型未病」と「東洋型未病」に分けていますが、今までの治療は、西洋型医療を中心に行われてきたために、自覚症状の有無で病気かどうかを判断してきましたが、ここで未病期という考え方を入れることは重要だと言われてきています。
日本未病システム学会の目的には、「21世紀をむかえ、少子高齢化時代のあり方が大きくクローズアップされる時代になりました。このような時代、高齢者に優しく、かつ、若者たちの負担が軽減できる健全な21世紀の医療・医学のシステムが問われています。その時に、健康と病気の間に「未病」の時期を新たに創設することで将来の日本の医療・医学の問題解決を求めています。」とあります。それは、「この未病期間のコントロールこそが、長い目でみた場合日本の 医療費軽減につながり、しいては健全な長寿社会の実現に繋がると考えられているからです。「未病」の時期は「医療費も使うが、働けて税金も納められる時期」であるわけです。 病気ではないが、全く健康でなくてもよいとする考え方がこれからの知恵といえます。」
これが、「中庸」の生き方であるのかもしれません。

健康か病気か” への4件のコメント

  1. お腹まわりが88cmを越えてから、家内から「ミスター88センチ」と呼ばれております(笑)。皮下脂肪を取るという触れ込みの薬を飲みましたが効果なし。月に一度の山登りでも運動不足の解消にはほど遠く、大きなおなかを持て余しております。60代になったいとこがいますが、病院が大好きで、年に2回の人間ドックを欠かしません。朝は5時から犬の散歩を1時間。夜は就寝の3時間前には夕食をすます。晩酌はしない。もちろんたばこは吸わない。髪は黒々として、どう見ても50そこそこにしか見えません。彼の弟は糖尿を患っているところを見ると、遺伝というより普段の心がけが健康の秘訣なんですね。未病を解決するには、もう一度生活スタイルを見直す必要があるようです。

  2. ブログ中にある健康感という言葉はいいですね。病気の有無ではなく自分の体と向き合わなければ出てこない感覚だと思うので大事にしたいものです。健康な自分と病気の自分、どちらも自分であることに違いはないので、バランスをとるうえでも未病の考え方は大事だろうと思います。病気になったら治療に励むという考え方から変化していかなければいけないんでしょうね。

  3. 私の場合はまさに今回のブログの「未病」状態にあると言えます。病気、まではいかなくても、何だか体調が優れず、決して健康とは言いがたい日常を送っています。時に、何かのきっかけで発病し、病気状態となり寝込むこともありますが・・・。食生活を見直し、一日の生活の流れを見直し、「内慾」と「外邪」をコントロールしなくては。昨日息子と一緒にお風呂に入りました。そのとき「パパは何歳まで生きるの?」と訊かれました。なんだかドキリとしました。そして長生きせねばと思いました。それゆえ「未病」対策は是非必要ですね。

  4.  体のどこかが悪いような自覚症状もありませんし、健康診断も異常はありませんでした。それに今年に限っては一年間を通して、体調を崩したことはなかったような気がします。そういう意味で今年に限っては自分自信の体調をコントロールできるようになったかな?と思います。そして体がだるい、疲れやすい、頭痛、肩こりも全くと言うとウソになりますが、ほとんどと言っていいほどありませんでした。今の所は「無病」ではないかな?と自分では感じました。とりあえず、今の状態が今後も続けばいいと思います。

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