明日は、都立高校の合格発表日です。最近は、身の回りで高校入試をする人がいないので、私は特に実感がないのですが、その年齢の子がいる家庭では緊張しているでしょうね。ところで、今の都立高校入試の問題の解答が次の日の新聞に掲載されますが、英数国理社の5科目で入試を行う高校と、英数国の3科目で入試を行う高校があるようです。その科目数によって、調査書の配分が違うようですが、当日の学力検査(入試)と調査書の合計で合否を決めているようです。また、学校によっては、これに面接や実技を点数化して総合成績として合否を決定したり、作文の結果を点数化する学校もあるようです。
新聞によると、都教育委員会は25日、2012年度から全都立高校で日本史を必修科目とすることを正式に決めたようです。東京の近世以降の歴史を学ぶ独自の科目「江戸から東京へ(仮称)」も新設します。文部科学省の学習指導要領で日本史は選択科目ですが、都立高校の生徒は、指導要領で定めた「日本史A」「日本史B」に加え、今度から「江戸から東京へ」の中から少なくても1科目を履修することになります。この新設される「江戸から東京へ」の導入は各校の判断に委ねられ、学校の裁量で使える授業時間を利用した科目になるようです。その理由を、都教委は「日本人のアイデンティティーを育むには自国の歴史学習が不可欠」と説明し、近現代史の基本的な知識の習得に加え、「身近な歴史に接することで郷土愛を育んでもらう」ことも狙いのようです。東京都以外でも、公立高校での日本史必修化は横浜市教委が4月から、神奈川県教委が13年度から実施し、同県教委も郷土史など独自科目を、都教委と同じ手法で設ける方針のようです。
現在、文部科学省の学習指導要領では高校社会科の「地理歴史」で必修なのは世界史のみで、都教委の調査では、09年度に全日制都立校175校で日本史を独自に必修化していたのは83校(47%)だったそうです。25年度から始まる新学習指導要領でも必修は、世界史のみとなっています。世界史が必修で、日本史が選択とは不思議ですね。
試験科目が増えるのは、生徒には大変かもしれません。必ずしも好きなことではないことまで試験のために覚えたり、勉強しなければならないからです。私は、都立高校出身ですが、受験科目は国、数、社、理、英、美、音、技、体の9科目でした。しかも、もちろん社会は、「地理」「日本史」「世界史」「公民」すべてでしたから、今から考えるとずいぶんと幅が広かったです。しかも、調査書による判定や、推薦制度などもなく、試験1発勝負でしたから、シビアでした。しかし、当時はそれが当たり前だと思っていましたから、特に大変だとか思ったことはありませんでした。しかも、私はあらゆることに興味を持ち、それを知りたくなるタイプなので、逆に大学入試もすべての範囲をテストしてくれたらいいのにと思ったほどでした。また、この9教科の試験勉強でいろいろな分野を幅広く知ったことが、今のブログの根底にある気がします。しかも、特別教科といわれる科目は、紙面でも勉強でしたから、逆に今に役に立っています。音楽の問題では、「階名を書きなさい」「音名を書きなさい」「移調しなさい」「転調しなさい」とか、必修鑑賞曲や必修歌唱曲の出だしの楽譜から「何の曲で誰の作曲家を書きなさい」とか、木管楽器と金管楽器を分けなさいなどでしたから、基本的には楽譜が読めないということはありませんでしたし、オーケストラを聴いても楽器名とか、曲が口ずさめたりします。音楽の目標が「生活を明るく潤いあるものとする」とありますが、私がかつてこのような受験勉強をしなかったら、音楽は身近なものになっていなかったかもしれません。
新しく日本史を入れるとしたら、ただ覚えさせるとか、暗記させるのではなく、生活が豊かになるような学びをしてほしいと思います。
明日は入試の合格発表という日の夜、私が受験した高校の木造校舎がなんと火事で焼けてしまいました。幸い合格者名簿は耐火金庫に保管されていたので、合格発表は無事行われました。入学式もまだ焼跡がくすぶる中でしたので、何とも複雑な心境でした。自分では〇〇高校の焼け跡世代と呼んでいます(笑)。私らの時の入試科目は主要5教科で、藤森先生の時代とは比べ物になりませんね。ただでさえ、同世代人口が多いのに、9教科で入試とは…。やっぱり団塊の世代は、すさまじい競争を勝ち抜いているだけに本当に尊敬に値する方々です。
実は東京都立高校の入試問題を解いてみたのは今回が初めてでした(やっとそうした余裕が出てきたという証拠です)。かつて他県で塾をやっていたので「入試問題」がどんな力を試そうとしているのかがわかります。例えば、今回の都立の数学の問題で、これができれば合格可能性極めて大、と思われる問題を発見します。そういった問題は総合力、すなわち数式、関数、図形の各分野に関わる要素の組み合わせを見抜く力、もう少し発展させて言うならば、問題の本質を見抜き多角的に解決する力、を問うている感じがしました。私が受験生であった頃は覚えていれば割りと解ける問題が多かった気がしますが、今どきの受験生はそれではダメです。多角的観点から問題の本質に鋭く切り込み、そして瞬時に推理して問題の解決に導く力が求められています。これからはそうした力が必要な時代なのでしょうか。
世界史が必修で日本史が選択というのは確かに不思議ですね。自国の文化や歴史などの背景を知ることで、世界への確かな興味が生まれてくるとも思うのですが、世界へ挑戦する若者を増やすためにはまずは世界を知るところから…というのが今の流れなんでしょうか。まあどちらにしても、入試のための勉強という位置づけから離れることが大事なんだと思います。勉強の本質はそんなことではないはずですから。
私の高校入試の時はもちろん英数国理社の5教科でした。それでも個人的に要領が悪いせいか勉強は大変でした…それが一科目、増えるとなると混乱してしうと思いますが、藤森先生の高校入試の話しを聞くと、とんでもない話です。どうやって9科目も勉強すれば良いのか分かりません。その試験科目が一科目が増えるわけですが、世界史が必修で日本史が選択というのは不思議です。自分の国の歴史だから知っていて当たり前という考えで世界史の方を必修にしたのでしょうか。私自身、日本の歴史については、まだまだ知らない事が多くあるのが正直なところです。私の感想は自分の国の歴史を知ることで、世界の歴史に興味を持ち始める事が、世界史を学ぶ始めの一歩のような気がします。