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2010年02月04日 江戸文化

氷川

横浜市指定有形文化財にも指定され、横浜市山下公園前の横浜港に係留されている「日本郵船氷川丸があります。この氷川丸という船名は、埼玉県さいたま市大宮区にある氷川神社に由来しています。それは、この船のブリッジの神棚に氷川神社の祭神が勧請されていたからです。この氷川神社は、スサノオを主祭神とする氷川信仰の神社で、大宮を総本社として、全国260以上もあるようです。そのひとつが、私の園の近くにある落合氷川神社です。ここは、八岐大蛇退治の物語で有名な「素盞鳴尊」と、その妻である「稲田姫命」と、別名を大国主命であり、大黒様と呼ばれている「大己貴命」を祭ってあります。その中で、高田の氷川神社が素戔嗚尊を主神とするため「男体の宮」と呼ばれているのに対して、こちらはその妻の奇稲田姫命を主神とするため「女体の宮」といわれています。
この氷川神社の創建は相当に古く、孝昭天皇の時代だといわれていますが、鳥居は第二次大戦で焼けてしまい、再建されたものだそうです。この神社の面白いのは、入口に対の狛犬があるのですが、左側の狛犬は一匹ではなく、下から子どもの狛犬が見上げている像なのです。自分の子どもに厳しい試練を与えて、立派な人間に育て上げることのたとえである「獅子の子落とし」を表しているのでしょうか。このような狛犬は、赤坂の氷川神社をはじめとして、何箇所かにあるようです
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昨日、この神社で行われた「節分祭」に年長の園児と行ってきました。それは、境内での豆まきへの参加だけではなく、室内で神楽を見るためです。神楽とは、神道の神事において神に奉納するために奏される歌舞で、宮中で行われていた神楽とは別に「里神楽」というものがあります。里神楽とは、神社の祭礼を中心に、神社の神楽殿などで行われている芸能です。この中で有名なのは、島根などで行われている「石見神楽」ですが、「江戸里神楽」というのもあります。この江戸里神楽にも大きく分けて江戸流と相模流の二つの流派があります。今回見せていただいたのは、相模流の代表的団体の一つである「はぎわら会」の里神楽です。里神楽の音楽は、笛、大拍子、大太鼓などを中心に演奏し、演者は、面、装束を付け、身振り、手振りによる表現で演じます。台詞のない、無言劇であることは里神楽の特徴の一つです。演目には、「古事記」「日本書紀」といった日本の古典神話を題材とした神代神楽、「お伽草紙」を題材としたお伽神楽、能や歌舞伎の演目を素材にした「現代神楽」がありますが、今回見たのは、おめでたいということもあり、相模流でしか演じていない「七福神」もので、打ち出の小槌を持った大黒様とひょっとこ面の従者が演じるものでした。
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 里神楽は、能、狂言、歌舞伎などの流行を取り入れたり、江戸で興業された壬生狂言にも影響を受けるなど、各時代に対応した発展をしつつ、現在に至っていると言われています。はぎわら会が伝承する相模流里神楽は、江戸時代中期に発展した里神楽が相模地方に伝わったものであるといわれています。
 また、今回、里神楽以外にも、寿獅子を見ることもできましたが、これも、はぎわら会で伝承し、各行事やイベントなど幅広い場で演じているようです。
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それらの活動により、はぎわら会は1991年に新宿区より無形民俗文化財の指定を受けています。
 今年は、賀詞交歓会から始まり、どうも日本伝統に縁があるようです。

投稿者 fujimori : 2010年02月04日 21:03

コメント

子どもたちと節分祭に参加するというのは面白いと思いました。節分というと園で行うものと勝手に決めつけていましたが、そんな文化の伝え方もありますね。頭をやわらかくしなければいけません。
神楽といえば石見神楽しか知らないのですが、江戸里神楽は石見神楽とはずいぶん違うんでしょうね。写真を見ただけでも雰囲気の違いを感じます。日本伝統に縁のある年ということなので、島根に来ていただくときは石見神楽を見ていただく計画を立てましょうか。

投稿者 あいやま : 2010年02月04日 23:57

写真ではカットされていますので、神楽を見ている園児さんの表情は窺い知ることはできませんが、興味深々だったでしょうね。五歳の子供たちの心に日本の伝統芸能はどんな印象を残したか興味のあるところです。節分行事で園内で豆まき遊びをするのもいいですが、「本物の伝統芸能」に触れるなんて、なんと贅沢な経験でしょうか。地域に残る文化や芸能に触れることで、日本人としての自覚や誇りを身につけることができますね。

投稿者 yamaya49 : 2010年02月05日 18:26

「左側の狛犬は一匹ではなく、下から子どもの狛犬が見上げている像」・・・こうした狛犬は始めてですね。「自分の子どもに厳しい試練を与えて、立派な人間に育て上げることのたとえ」とあります。そうした狛犬様に守られた氷川神社さんの「節分祭」に招かれ実に光栄なことです。子どもたちの「所属感」を培う上で絶好の機会であったと言えるでしょう。園でも「まめまき」は行いますが鬼と豆まき以上の意味がこの節分会にあることがよくわかります。まさに節目。翌日は「立春大吉」。立春を迎えるための「大黒舞」や「獅子舞」。めでたい限りで子どもたちにとっても良い経験となったことでしょう。来年も愉しみですね。

投稿者 toshi1221 : 2010年02月07日 00:11

 私の幼稚園の頃の節分の思い出は、大きな鬼のお面を作り、それを被った園児が鬼の役で、交代して豆を投げた「節分」の記憶が鮮明に残っています。冷静に考えると子どもが鬼の役をするのはなんだかおかしいですね。
 園児が神社に行き、実際の節分を体験し、そして芸能を見ることはとてもいい経験だと思いました。私は未だに実際の芸能を見たことが無いので、いつかは見てみたいと思っていても、なかなかそんな貴重な経験ができる場所も術も知らないので、羨ましいです。最近の藤森先生のブログを読んで、「伝統」という物に対する考え方というのが、とても変わった気がします。伝統=古い、だから見ても興味が湧かない。というのが今までの素直な考えでした。日本人である以上、所属感という物をもっともっと大切にしていこうと改めて思います。

投稿者 Sasuke : 2010年02月07日 21:33

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