視聴率20%超えをキープし、順風満帆のスタートを切っているNHK大河ドラマ「龍馬伝」が始まりました。また、今年は竜馬つながりを歩くことになりますが、昨年暮れには、妻と予告編ということで、京都伏見の「寺田屋」をはじめとして「池田屋」跡や殺害された場所、墓などに行ってきました。そのことはまたあとで書くことにします。とりあえず、今年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」は、主演の福山雅治の人気もあって、若い人を初めてして女性からも、また、今日のニュースでは中国でもじわじわと注目を集めているそうです。
このドラマは、「名もなき若者は、その時「龍」になった」という言葉から始まり、「幕末史の奇跡」と呼ばれた風雲児・坂本龍馬33年の生涯を、幕末屈指の経済人・岩崎弥太郎の視線から描くオリジナル作品です。このプロローグの言葉は、私のこのブログのタイトル「臥竜塾」につながります。「臥竜」とは、龍になる「その時」を待っているのです。坂本竜馬を一般に人に対して、身近な人物にしたのが、同じくNHK大河ドラマにもなった司馬遼太郎さんの「竜馬はゆく」でした。この小説には、竜馬の言葉を借りて司馬さんの人間への問いかけがさまざまな場面で行われています。たとえば、彼に人生は短かったのですが、龍になる「その時」の心構えがこの言葉の中に示されています。
「人の一生というのは、たかが50年そこそこである。いったん志を抱けば、この志に向かってことが進捗するような手段のみをとり、いやしくも弱気を発してはいけない。たとえその目的が成就できなくても、その目的への道中で死ぬべきだ。生死は自然現象だからこれを計算に入れてはいけない」
このドラマの最初にかなりショッキングだったのが、身分差別です。司馬遼太郎が、「風塵抄」の中で、こんなことを書いています。「薩摩藩士族には、城下士と郷士の差別慣習があった。維新後、西郷隆盛は、城下士を近衛陸軍に入れ、郷士を東京警視庁に入れた。郷士出身の川路利良は明治6年、フランスの警視庁制度を見学し、帰国後、大警視として日本の警察制度をつくるのだが、明治10年、かれにとって最大の難事が出来した。故郷が反乱(西南戦争)をおこしたのである。川路は鎮圧側に立つにあたって、「人ト生レテ、自助独立ノ権ナク、己レ生涯ノ利害ヲ人二任シテ、羈縻(きび)(つなぎとめる)セラルルハ牛馬二均シカラズヤ」という名文でもって同郷出身の部下をはげました。警視庁の創設者もまた、自助・独立の礼讃者だった。」
少し前のブログで何回か取り上げた福沢諭吉が「学問のすすめ」のなかで「独立とは」を書いています。彼の言う「独立」は安易な個人主義ではありません。少し前から、集団教育の反省から、一人ひとりとか、個々にという概念が中心になりました。しかし、それは「個人個人」が好き勝手にやるとか、「自分さえよければいい」という意味ではなく、彼は「人間」ということを提案しています。この言葉もブログで書きましたが、「じんかん」と読ませて、「人間関係」という意味を持たせました。福澤は、独立した個人同士の人間交際の重要性を唱え、人が社会の中でどういう規範を持って生きていくかということが「独立」につながるということを言っています。
人のつながりの中で、古い考え方からの独立が、龍にさせるのでしょう。
『あしは、そがいに男前じゃないがぜよ~』福山雅治を見たら、当の坂本竜馬はびっくりするでしょうね。愛情豊かな家庭で育まれ、同じ下士の若者集団で鍛えられた竜馬が、いよいよ念願の江戸遊学に出発。そこで千葉道場での様々な出会いが…。つくづく人間というものは、人と人との関わりによってしか成長できないものだと痛感させられます。ほんとに毎週の放送が楽しみです。
今年もNHK大河ドラマ、家族で観ています。今年の『龍馬伝』もなかなか見ごたえがあります。三菱財閥「岩崎弥太郎の視線」から描かれているところがおもしろいですね。俳優・香川照之さんの演技、昨年暮の正岡子規役を思い出してしまいますが、なかなかいい。福山雅治竜馬より香川岩崎弥太郎の今後が楽しみです。司馬遼太郎さんの「志に向かってことが進捗するような手段のみをとり、いやしくも弱気を発してはいけない」部分の「進捗するような手段のみをとり」のところは凡人のできないところです。「生死は自然現象だからこれを計算に入れてはいけない」という観方はまさに達観の域。一日一日がどれだけ大切かを物語っています。「生死は自然現象」。いや~これはもう悟りそのものです。
「いったん志を抱けば、この志に向かってことが進捗するような手段のみをとり、いやしくも弱気を発してはいけない。たとえその目的が成就できなくても、その目的への道中で死ぬべきだ。生死は自然現象だからこれを計算に入れてはいけない」これはすごい言葉ですね。よし!と前に進んでいく力を生み出す大きな志を持つことの大切さ、できない言い訳なんかを探して立ち止まっているのではなく目的に向かって行動することの大切さ、そんなことを受け取りました。司馬さんというフィルターや藤森先生というフィルターを通して、いろんなことを学んでいます。これも広く広く捉えれば、つながりということになるんでしょうか。
「竜馬伝」が始まりましたが、小学校の時に担任の先生が社会好きというのもあり、歴史の授業がかなり多くありまし。その授業の中でもちろん坂本竜馬も出てきましたが、漫画の「おーい竜馬」が全巻教室の後ろに置いてありました。
「独立」と聞くと私は一人だけで何でもする事と考えてしまいますが、そうではなく、独立した人同士が関わり合う事で成長し、本当の「独立」になるのですね。人は一人で生きていく事なんて無理なわけで、やはり人とのつながりがなければ、生きていく事もできないし、成長もしないのですね。