タクシーかバスか

 海上空港である長崎空港に行くと、イタリアのベニスを思い出すとブログで書きましたが、こんなことも思い出しました。ベニス本土では、車の乗り入れが禁止されています。というよりも運河が張り巡らされ、そこにかかる橋はほとんどがアーチになっているので、自転車はおろかすべての車は走れないのです。ですから、ベニスでは、すべての乗り物は船です。バスは、水上バス、タクシーは、水上タクシー、消防車も救急車もパトカーもゴミ収集車もすべて船です。水上タスシーでホテルまで行くと、ホテルの玄関が運河側にもあって、そこに横付けされ、そこからホテルマンが荷物を運んでくれます。また、もちろん、観光もゴンドラに乗ってか、歩いて回るだけです。私が以前行った時には、まず、水上バスで島の先端まで行き、駅まで見学しながら歩いて戻りました。
そんな海上タクシーですが、日本で昨日乗りました。それは、諫早市の時津港から長崎空港までです。以前、琴海から漁船に乗って行ったことをブログに書きましたが、長崎空港は多くの町から大村湾を挟んであるために、大村湾を渡る船で行くことができ、長崎空港にはそのような港があるのです。今回訪れていた時津町は長崎市の北部と西彼杵半島の接点に位置し、北側は波静かな大村湾の南端部に接しているために、長崎空港と時津港を結ぶ海の直行便である海上タクシーが運行されているのです。これに乗ると、空港まで所要時間25分で行くことが出来ますし、値段もタクシーの運転手さんによると地上タクシーでは8000円以上するところ、海上タクシーでは一人1800円で済みます。また、船で横断する大村湾には、世界で一番小さなイルカ「スナメリ」が生息しています。しかし、かつては、船内からもよく見つけられたそうですが、現在絶滅が危惧され、地元の人でも見たことがないそうです。
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最近、ジャンボタクシーというバスと区別がつかないものもありますが、基本的には、タクシー(taxi)とは、少人数の旅客を輸送する公共交通用途の乗り物です。昨日乗った海上タクシーは定員が90名くらいでしたので、なぜ海上バスと言わないのか不思議ですが。しかも、タクシーとは、通常、旅客が任意の目的地を指定できるのが原則なのですが、どうなのでしょう。
多くの人が知っていることでしょうが、タクシー(taxi)と 税金(tax)とは語源は同じです。「税」を意味する英語のtaxは、「触れる」という意味のラテン語 tangoに由来しています。このtango から「評価する」という意味の taxoというラテン語ができ、そこから tax という英語ができました、かつて、手で触ってものの評価をしたからでしょう。その評価の結果納めるものが税金なのです。一方、taxi はtaximeter cabの略語であり、taximeter とは「料金メーター」のことです。つまり、taxi とは料金を「評価する(taxo)」メーターを備えた車という意味なのです。
また、こういうこともあります。「助手席」という言葉の語源は、もともとはタクシー業界の業界用語でした。大正時代、タクシーが珍しかった時代にタクシーには運転手ともう一人、客の乗り降りを助けた人が乗っていました。それは、当時のタクシーは外車で車高が高く、客は着物姿が多かったために乗り降りには手助けが必要だったからです。そして、彼らは「助手さん」と呼ばれていて、その助手側わっていた席ということで「助手席」という呼称が定着していったと言われています。昨日の海上タクシーには、当然、助手席はありませんでした。
提案ですが、これからは海上バスと呼んだ方がいいかもしれませんね。