画びょう

日経に、こんな商品紹介が掲載されていました。「画びょうと磁石で穴開けずに掲示」という商品です。磁石と画びょうを組み合わせ、穴を開けずにポスターなどを掲示できる「マグネット&ピン」を12月中旬に発売するようです。その仕組みは、コルクボードや壁などに画びょうを刺し、写真など飾りたいものを重ね、桜の花びらをかたどった強い磁石で挟んで使います。大切な写真などを傷つけずに飾りたい、といった需要に応えるもので、磁石のカバーを桜の花びら形にしたことで華やいだ雰囲気を演出できるとメーカーでは話しています。
画びょうはとても便利なものです。しかし、この画びょうという言い方は、全国的に使われますが、近畿地方より南の地域では、「押しピン」という呼び方も使うようです。もともとは、東日本で「画鋲」、西日本で「押しピン」と呼んでいました。しかし、針だけが金属製で、持つ部分はプラスチック製で、いろいろな色をしていて、形はひらべったくなく、球状だったり、ドライバ(ねじ回し)を小さくしたようなものが出てきたときに、西日本ではこれを「押しピン」、全体が金属製で、金色をしており、持つ部分がひらべったい円盤形をしているものを「画びょう」と呼ぶようになったようです。
画びょうは、壁面に深く突き刺すために貼ったものがはがれにくいのですが、逆に指先で外す時には大変ですので、学校などではクラスに「画びょう取り外し器」が置いてありました。また、「二重画鋲」という画びょうがありますが、これは、戦時中に材料の鉄の代わりにレコード盤を打抜いたものを2枚重ねて作って売り出され、これが一般に普及したものですが、抜きやすいなどの理由で、その後も溝がついたものが作られ、これが二重画びょうです。また、手が不自由な人、力の弱い人でも扱いやすいよう、頭部がシリコーンゴム製のリングなどでできているユニバーサルデザインの画びょうもあります。
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しかし、これらの画びょうは、針で紙などを刺し、突き抜けた針をコルクなどの壁に突き刺して留めるものですので、紙にも、壁にも穴が開くのが欠点です。そこで、ninja pin(忍者ピン)という画びょうは、壁にピン跡の穴を残さないように、L字の断面形状をしています。また、止める紙に穴があかないようにした画びょうが今回発売される商品です。
最近ではどうかわかりませんが、私が学校に通っていたころの画びょうの思い出といえば、靴の裏のゴムに画びょうが刺さっていたことがよくあったということです。それは、金属製の円板の中央に針を取り付けたタイプの製品は、床などに落ちた場合に針が上を向くことが多いからで、もし靴を履いていない場合は、足で踏んだ場合に負傷する危険性があります。そのほかにも、壁面の材質や刺さり方によっては取り外す際に手間がかかる点、針が折れる可能性がある点、さび・腐食に弱い点などから、最近は、プラスチック製の製品の普及が進んでいます。
 また、「Magnet Tack」は、マグネットつきの画びょうですが、本体裏側に強力なネオジム磁石を内蔵しているので、金属を吸い付けることができます。これを壁面に刺しておけば、金属製の小物、例えばキーホルダーや時計、ハサミやカッター、クリップなど、金属製のものなら何でも壁にぶら下げることができます。
 小さい画びょう故に、細かい工夫がものを言います。