食欲の秋

「読書の秋」同様に「食欲の秋」という言葉もつかわれることがあります。私は、この意味を次のように考えます。
秋は実りの秋といわれるように様々な植物が実をつけます。日本では、主食であるコメが実りますし、柿、栗、りんご、ぶどうなどの果物も大きな実をつけます。そんなおしそうな食べ物を見ると、食欲がわいてきます。また、それに引き換え、次にくる冬は食べるものが少なくなります。そこで、冬に備えて食べ物を貯蔵しておかなければなりません。そのために、いろいろな食べ物を貯蔵するために技術が考えだされました。腐ったり、奪われないような貯蔵小屋、日持ちさせるような加工技術。乾燥させたり、餅にしたり、漬けこんだりと、様々な方法が生み出されました。同時に、自分の体にも貯めておかなければなりません。特に、この方法は、動物に多く見られますが、人間でも蓄えておけないものなどは、体に蓄えていたでしょう。そして、冬になると厳しい自然の中で、それを乗り切る体力つくっておかなければなりません。また、冬はとても寒く、体が冷えてしまいます。そのために衣服で調節したり、火を使ったのですが、それでもかなり寒かったでしょう。そのために体に脂肪を蓄えて、体の体温を維持したと思われます。体脂肪には、内臓脂肪と皮下脂肪がありますが、内臓脂肪は内臓を保護して内臓間のクッションの役割を果たしますが、皮下脂肪は、体温を下げないように断熱する役割と、気温を断熱して体内への影響を最小限にする役割と骨や筋肉などを保護するクッションの役割があるある意味では大切なものです。ですから、秋はたくさん食べて、体脂肪を増やして冬の寒さに耐えられるように体脂肪を増やそうとしているからです。逆に、春になると食が細くなるのは、暑い夏には余計な体脂肪がない方が涼しいので、体脂肪を減らそうとしているからです。それらもろもろの理由から、秋という季節は、自然と食欲が増し、多く食べていたのでしょう。
このように体が食べなければいけないと思わせるために「食欲」という、食物を食べたいという欲求が起きるのです。この食欲をコントロールしているのは、脳の外側視床下部にある摂食中枢と腹内側核にある満腹中枢だということは分かっていますが、この2つの中枢に影響を及ぼすものは、いろいろとあり、なかなか複雑です。しかも、なにを食べたくなるか、何に食欲がそそられるかも面白いことがわかっています。そこに、男女差があると言います。女性特有の食欲に、空腹感が伴わない「感情で食べる」という摂食行動があるそうです。おいしいものを見たり、匂いをかいだりして食欲がそそられるというのはよくあるのですが、この「感情」が食欲に左右するのは、男脳では起こりえない摂食行動だそうです。それは、「イライラ・不満な時に食べる」ことです。特に、「イライラすると甘い物が欲しくなる」ということだそうです。もちろん、女性が100%そうなるわけではありませんが、70%位がそうなると言われています。その理由は、「食べる」ことでなく、イライラという感情が生じると甘味、すなわち、ブドウ糖の原料を求めるからだと言われています。そして、その特性は、女脳の生物的な仕組みだと言われています。
それとは別として、満腹なのに、おいしそうな食べ物を見たり、匂いをかいだりすると、つい手が出てしまうのは、大脳の感覚中枢がはたらくためです。大脳が発達している人間だからこそ、視覚、嗅覚、聴覚などの五感が記憶を呼び覚まし、食欲が喚起されるといいます。
ただ、子どもに食べろというのではなく、普段から5感を刺激することも大切です。

食欲の秋” への5件のコメント

  1. 「甘いものは別腹」ということわざ?も、空腹感が伴わない「感情で食べる」という摂食行動でしょうか。そういえば、あの言葉を男性が使っているのを聞いたことがありません。「食欲」に関しては、女性と男性ではまったく違う脳の部分が働いてるんじゃないかと感じることがよくあります。必要とするものの違いや脳の違いからきていると考えると、よく理解できます。「食欲の秋」の捉え方も、とてもスンナリと理解できる内容です。人間はそんな風にできているんでしょうね。赤ちゃんの頃はどんな食事がいいのかとか、日本人にあった食事はどのようなものかなども、シンプルに考えればシンプルな答えにたどり着くと思います。ややこしい情報に惑わされすぎずに、脳のこと、体のこと、受け継がれてきた文化のことなどから食事を考え直すことは、とても大事なことなんでしょうね。

  2. 確かに、秋は、美味しい物が満載です。日頃、旬のものを摂るよう心がけていますが、しっかり、食欲には勝てず、ダイエットも断念してしまいます。でも、冬を迎えるために、体内に貯蔵しているのですね。自然の摂理と納得し、ダイエット宣言は、休戦します。
    また、女性は、別腹も持ち合わせており、何故か、満腹なのに甘いものは、入る袋が違います。そして、イライラすると益々食べたくなるのは、女脳の生物的な仕組みなのでね。

  3. 内臓脂肪、皮下脂肪ともに気にせざるを得ない今日この頃。「内臓脂肪は内臓を保護して内臓間のクッションの役割」とか「皮下脂肪は、体温を下げないように断熱する役割・・・」とあると両脂肪を目の敵親の敵としてきたこれまでを反省しないわけにはいかない。適度な脂肪の摂取が重要なんですね。女性特有の摂食行動というのはおもしろいですね。空腹感を伴わず「感情」で食べる。私は男性ですが、「オバサン脳」(そんなものがあるのか?)が供わっていますので「イライラ・不満な時に食べる」ことが今後あるかもしれません。気をつけたいところです。以前と異なって最近はおいしいものを頂くとえもいわれぬ幸福感に浸ることができます。至福のひと時。秋はそうした時を多くもてる季節ですね。日本に生れてきて良かった。

  4. 女性は、「イライラ・不満な時に食べる」という話、家内を見ていると納得します(笑)。男は見た目においしそうだからつい手が伸びるものですが、家内は時々強いストレスを感じると目の前にあるものは何でも食べてしまう癖があります。それも寝る前ですから、まあ太るのもしょうがないか。「なによ、ストレスの原因の半分はあんたにあるのに」と言われれば、言い返す言葉もありませんが…(笑)。せめて甘いものは取りすぎないようにと願うばかりです。女房殿、夫婦仲良くしてお互い長生きしましょう。

  5.  秋刀魚がとても美味しい季節になりました。スーパーでも秋刀魚が出るようになり、食べたくなります。ちなみに、いい秋刀魚の見分け方は、口の先が黄色い程新鮮な秋刀魚だそうです。最近知りました。
     寒い冬を過ごすために、栄養や体力をつけて備えるのは、確かにその通りだと思いました。また冬になると植物も育ちにくくなりますし、食料を保存するという意味でも秋にたくさんの美味しい食べ物が獲れるわけですね。動物が冬眠する時も、今の時期に食料をたくさん食べて冬眠に備えておくのも、きっと本能で持っているのでしょうか?そう考えると秋の季節にたくさん食べるというのは、もともと持っている能力というか本能であるような気がしました。

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