先日の姫路訪問の時の帰りに明石に寄れたらと思っていましたが、時間がなく寄ることはできませんでした。明石というと、私の年代では「日本標準時」が連想されます。現在の日本標準時は、原子時計で示された時刻を世界に発信した協定世界時(UTC)を9時間進めた時刻を日本の標準時としていますが、かつては、兵庫県明石市を通る東経135度の子午線における地方平均太陽時と定義されていました。
この明石から淡路島までフェリーが運航されています。明石港と岩屋港(淡路島)を結ぶこのフェリーの航路は、愛称が「たこフェリー」と呼ばれています。それは、この明石海峡が日本有数のタコの漁場だからです。ですから、中にタコの入ったタコ焼きの一種の明石焼きも今は全国区で有名です。このフェリーの船体にはタコの家族がそれぞれ書かれてあります。
なぜ、こんな話題かというと、全く違う話ですが、一昨日電車に乗っていたら、車内広告で様々なエコについての取り組みを紹介するコーナーで「ドイツで、たこ船が運航される」とあったからです。しかし、この「たこ」はタコ違いで、明石のタコは動物の蛸のことで、ドイツのたこは空にあげる凧のことです。昨年の7月に、大型のたこを利用して燃料削減を実現したドイツの貨物船「ベルーガ スカイセイルズ」(6、312トン)が、横浜港に入港したことを紹介していました。このたこは縦4メートル、横40メートルで、船首につなぎ風力を使って船を引っ張る仕組みです。この貨物船を所有している運送会社は「燃料を約15%節約でき、二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスの排出が削減できる」としているそうです。
風力をエネルギーとして活用して航行する船としては「帆船」とか「ヨット」などもありますが、これですと、直接風を船体に設けるために船体が傾いてしまいますし、風を受ける位置が低いために安定しないそうです。この凧は、いわゆる人が凧を揚げるように船の前にロープによって凧を揚げ、その凧が船を引っ張るというイメージです。この貨物船は今年1月に就航したそうですが、現在、不定期船として世界各国間で風力発電設備などを輸送しているそうです。この凧を上手に併用して使うことによって、燃料の消費量を50%程度、排気ガスは10%から35%程度、減らすことができるといわれています。
またイタリアでは凧を利用して発電する「凧力発電」が研修されているそうです。多数の凧を空に揚げ、地上の発電機をぐるぐる回すというもので、一見単純な原理ですが、その出力は原発に匹敵する1GWもあるそうです。しかも発電コストは現行の30分の1ですむといわれています。船の運航に使うときと同じで、凧は高い上空を飛ぶので、気流が強く安定しており、動力として効率的であるとのことです。
自然エネルギーとして、風、光、雨を利用することが盛んにおこなわれるようになってきました。また、そのエネルギーをを取り出す手段として「凧」が使われてきているということは面白いですね。むかし、フランクリンが凧を使って雷を取り入れたことで有名です。まだまだ自然界には利用できそうなものが多くあります。最近、発電に海での波による水の上下運動を使おうということがあるそうですが、地震や火山なども大きなエネルギーを持っています。これから、どんなものが使われていくでしょう。
一度だけ明石で明石焼きを食べたことがあり、そのことを思い出しながら読み始めたのですが、意外な方向に話が進んでいき驚きました。それにしてもたこ船とはすごい発想ですね。アイデアには限界はないことを証明してくれているように思います。既にあるもの同士でも、合わせることで新たな可能性が見えてくるところもおもしろいです。何を課題とするかをはっきりさせ、それに向けて考え続けることの大切さを、たこ船から教わりました。
テレビの番組で太陽光発電や風力発電がヨーロッパ中心に活発に行われていることを知りました。わが国でも「太陽光」とか「風力」とか言っていますが、実生活に役立つような活用の仕方がなされているかというとトリプルクエスチョンです。むしろ化石燃料や原子力に頼りっぱなしの感を否めません。本来は代替エネルギーの開発に全勢力をそそがなければならないと思うのですが。カイトの力が船をも動かす、さらにはカイトエナジーによる発電が「1GW」。日本にだって風は吹くし太陽光もそそぐ。海に囲まれているから潮力も利用できるでしょう。しかも火山の国ですから地熱発電も有効です。しかし相変わらず水力、火力、原子力頼み。教育の3周遅れは自明。ここにきてエネルギー開発も3周遅れか。凧を用いて風力発電する、というある意味私たちが考え付かないことを既に実現化しようとしている事実を私たちは真摯に受け留めなければならないと思います。
♪あ~か~し~のたこを御存知ですか たこ~は~た~こ~で~もたこフェリー~~よぅ~ほ~い~ほい♪大阪ローカルのラジオで流れている河内家菊水丸師匠の『たこフェリー音頭』の一節です。もう耳に「たこ」ができるほど聞きました(笑)。明石海峡大橋ができてから、利用者が減ったようですが、地元の人の身近な足としてしぶとく生き残っているようです。たこといえば、「男はつらいよ」に出ていた印刷工場のたこ社長を思い出します。あの独特の風貌と甲高い声で寅さんと丁々発止の掛け合いを演じていましたね。寅さんから遅れること2年後の1998年11月20日死去。『葬式無用。弔問供物辞すること。生者は死者のために煩わさるべからず。』彼の遺言どおり、10日後にその死が公表されたそうです。寅さんもそうでしたね。自分の時もできればそうして欲しいと家内に話しています。
まず、たこ焼きと明石焼きの違いが何か分かりません…。
同じ風の力を利用して船を進めるのでも、ヨットのように船体から直接帆を張って風を受け進むのでなく、船の前に凧を飛ばして、船を進めるのは、想像しただけでも面白そうです。そして、その方が安定して船が進むことが出来るし、燃料費、二酸化炭素排出量の削減、地球にとても優しい船ですね。ヨットより主流になるかもしれません。風力を利用した風力発電のように、地球にはたくさんの自然があるのだから、もっと自然の力を利用した物が出てくるといいと思いました。楽しみです。