先日、沖縄を訪れたときに、手作りのお土産をいただきました。沖縄は、独特の文化があり、食材にしても、料理にしても、ずいぶんと珍しいものがあります。今では、行き来をする人が多くなりましたが、以前は、なかなか口にする機会のないものが多くありました。
お菓子の中で沖縄を代表するものに「ちんすこう」と「サーターアンダギー」があります。空港などのおみやげ物屋には、いろいろな種類が並んでいますが、どちらもそれぞれの家庭で作られ、それぞれの家庭の味があるようです。今回は、手作りの「ちんすこう」をお土産に頂きました。
ちんすこうは、サクサクとした食感と、かるい甘さで、お茶、コーヒー、紅茶となんにでもあうおいしいお菓子ですが、誰かが沖縄に行くと必ず買ってくるお菓子なので、またかという思いがしてきている人もいるようで、最近は、ポピュラーなプレーンを始め、沖縄を代表とする食材を使ったパイン、紅芋、黒糖などもあり、人気のあるものとして「塩ちんすこう」も多く並んでいます。
しかし、改めて「ちんすこう」という名前を考えてみると、奇妙な名前ですね。その名前の由来ははっきりしていないようで、おもなものに2つの説があるそうです。「すこう」は沖縄の方言で「お菓子」という意味ですが、「ちん」は「珍」から来ているということで、「とても珍しい貴重なお菓子」 という意味であるという説と、「ちん」は「金」ということで、「とても高価なお菓子」という意味であるという説があります。どちらにしても、ちんすこうは、琉球王朝の王侯貴族だけしか食べることができない宮廷菓子で、 一般人は食べることができないお菓子だったようです。
見慣れているちんすこうの形は、クッキーを一口サイズの細長い形ですが、今回いただいた手作りのものは、マコロンのようなきれいな丸い形をしていて、とてもおいしく、私の園の職員はみんな自分たちもつくれるかと話題になっています。作り方は比較的簡単で、およそ20個分として「 ラードを常温に戻し、ボウルに入れて薄力粉(200g強)をふるってクリーム状になるまでよく混ぜ合わせる」「これに砂糖100gを入れ、さっくりと混ぜ合わせる」「整形してオーブン(170℃で15~17分)で焼く」とシンプルですが、おいしく作るには、熟練がいると思います。
ちんすこうは琉球王朝時代に中国から伝わってきたお菓子と言われていて、もともとは「蒸しカステラ風」のお菓子で、今のようなスタイルになったのが、100年位前で、それまで蒸していたちんすこうを試しにレンガ釜で焼いてみたのが始まりだと言われています。もう一つの説は、ポルトガルの焼き菓子として知られるボーロがシルクロードや海路を通じて伝わったというものがあります。また、スペインに古くから伝わる祝い菓子のひとつポルボロンは、材料や食感の面でちんすこうとの共通点が多いようです。
長崎が、オランダやスペインかいろいろと学んできたように、沖縄でもオランダやスペインの影響をずいぶんと受けている感じがします。しかし、元が同じでもその地域の風土や気候にそって工夫、改良され、その地にあうものになっています。
日本人は、もともとはこのような改良、工夫をする力に優れている国民だったのです。
確かに「ちんすこう」とは奇妙な名前です。同様に「サーターアンダギー」も一体どんな意味があるのだろう、と思います。しかしこの奇妙に思う思いや不思議に思う私の方が実はある基準を用いて判断していることがわかります。それは東京語を標準とする日本語感です。その語感で捉えると「ちんすこう」も「サーターアンダギー」も摩訶不思議感をぬぐえませんが、これが「オキナワ語」と解すると近くはタガログ語やハワイ語のような言語なんだろうな、と思えます。私のような東京標準日本語でものを考える者には「奇妙」に思えても別に不思議はない、ということがわかります。「すこう」が「お菓子」という意味であることは大いに勉強になりました。そのルーツは福建語?台湾古語?チェジュ語?あるいはオキナワ固有語?興味関心はつきません。
元々甘いものが苦手な私ですので、昨日とはうってかわってコメントに気合いが入りません(笑)。「サクサクとした食感」「かるい甘さ」と言われても想像の世界の話です。江戸時代に鎖国していた日本では、外国の文化は長崎と沖縄からしか入ってこなかったようです。四国の「タルト」も松山のお殿様が長崎から持ち帰ったオランダのカステラに餡をいれたのが始まりとか。長い間、大名家の家伝となっていたのが、維新後庶民に広まったといいいますから、宮廷菓子だった「ちんすこう」と同じですね。
沖縄の食べ物は独特のものが多く、食べるたびにいろんな感動があります。その感動の理由を考えてみたんですが、多くのものが歴史を感じさせるというか、その土地の文化が背景にあることを強く感じるからなんだろうと勝手に思っています。他の国から入ってきた文化を、その土地に合うように変化させてきた流れを感じることが多いです。そんな意味でも、何度も訪れたい土地のひとつです。手作りのちんすこうも一度食べてですね。
「ちんすこう」は沖縄の代表的なお菓子ですね。また個人的に沖縄料理は大好きですので、「ちんすこう」も大好きなお菓子です。ただ、あまり食べる機会はありませんが…。確かに「ちんすこう」は珍しい名前です。今では聞いた瞬間に分かりますが、知らない人が聞くとさっぱり分からないでしょうね。そんなちんすこうも中国から伝わってきた物なんですね。驚きました、てっきり沖縄が発祥だと思っていました。しかし、自分達の気候や風土に合わせて改良してしまう技術は、日本人はとても優れているのですね。そんな能力があるのならば、色々な分野でもその能力を十分に発揮して欲しいと思いました。例えば教育や保育とか・・・。