夢を持つ

 生きる意欲はどれだけ将来に対して夢が持てるかということに大きく関係してきます。このことはブログでも折に触れて書いていることですが、将来の夢とは様々なことがあります。まず、子どものころに持つ夢とは「将来どんな職業になりたいか」ということでしょう。子どもが選ぶ職業は、ずいぶんと子どもの置かれている時代、環境に左右されることが多くあります。というのは、知識がまだ少ない子どもたちが知っている職業は限られてくるからです。ですから、一番身近な「保育園、幼稚園の先生」とか「学校の先生」が一番に挙げられるのでしょう。しかし、この職業は一番身近だけあって、この職業に対するイメージは自分の担任であることが多いので、その担任にもよるでしょう。その人が知っている一部の印象によってその職業全体の印象をつけてしまっていることにもっと責任を感じてほしいものです。
 子どもたちはテレビから情報を得るようになると、テレビの中の人に憧れるようになります。「歌手」「タレント」「野球の選手」などです。また、いろいろなお店を知ることによって「ケーキ屋さん」「花屋さん」「お寿司屋さん」などを挙げることも多く、しかし、これらの職業は好きというよりも扱っている商品が好きという場合も多いようです。そして、いろいろなことをやったり、体験するようになると、自分の好きなこと、得意なことがわかってきます。「サッカーの選手」「大工さん」「料理の先生」「画家」「ピアノの先生」などです。次第に、子どもの中に大人から吹き込まれた職業のステイタスがわかってきます。「お医者さん」「弁護士さん」「首相」などを挙げる子も出てきます。
 この夢が実際に職業を持つようになると現実的になっていきます。「課長、部長になりたい」「会社を経営したい」「収入を多く得たい」などであり、仕事ではなく、「恋人がほしい」「誰かいい人と結婚したい」「子どもがほしい」「いい家庭を作りたい」ということもあります。これも周りの環境に影響されます。最近、結婚をしたがらない若者が増えていますが、それは、親を含めて身の回りにうらやましがるような結婚生活をしている人が少ないからだと言います。また、子どもをほしがらない人も増えているのは、子どもがいることの大変さばかりが目につくからのようです。
 次第に年をとるに従って、夢がかなわないことを知るようになります。そのときに夢が無くなってしまうような気になることが多いのですが、それは違います。私も年をとってくると「どんな職業になりたい」とか「何がほしい」とかいうよりも「どんな生き方をしたいか」という夢を持つようになります。それが、宮沢賢治の「雨ニモマケズ」で謳われていることかもしれません。「雨にも負けず 風にも負けず 雪にも夏の暑さにも負けぬ 丈夫なからだをもち 慾はなく 決して怒らず いつも静かに笑っている 一日に玄米四合と 味噌と少しの野菜を食べ あらゆることを 自分を勘定に入れずに よく見聞きし分かり そして忘れず 野原の松の林の陰の 小さな萱ぶきの小屋にいて 東に病気の子供あれば 行って看病してやり 西に疲れた母あれば 行ってその稲の束を負い 南に死にそうな人あれば 行ってこわがらなくてもいいといい 北に喧嘩や訴訟があれば つまらないからやめろといい 日照りの時は涙を流し 寒さの夏はおろおろ歩き みんなにでくのぼーと呼ばれ 褒められもせず 苦にもされず そういうものに わたしは なりたい」

夢を持つ” への4件のコメント

  1. テレビの情報が子どもに与える影響は大きいですね。そう考えると、子どもは見ないでしょうが、プロフェッショナルのような番組は貴重ですね。タレントや野球選手のように派手さはないけど、でも大切な仕事をきちんと伝えてくれています。様々な職業があって、それらによって世の中が成り立っていることをきちんと伝えてくれるメディアがもっとあればいいのにと思います。仕事に関しての夢は、どんなに多くの夢を持っていたとしても、最終的には1つの仕事に落ち着く人が多いと思います。だからこそ、そこでしっかりと自分を発揮し活躍できるように、そんな仕事と出会えるようにしてあげたいものです。

  2. もうこの歳ですから、今の仕事を天職と思って続けるしかないのですが、生まれ変わったらなりたい仕事が二つあります。一つは、諏訪中央病院の鎌田實先生のような医者。そしてもうひとつが藤森先生のような園長先生です。とても無理ですか(笑)。子どもたちの人生のスタートを見守るのが「保育」であれば、その人生の終わりを見守るのは「終末期医療」です。人間にとって最も重要な時期を担うことができるなんて素敵じゃないですか。たぶん、その「保育道」と「医療道」は根底の部分でつながっていると思います。(間違ってたらすいません)宮沢賢治の「雨ニモ負ケズ」、いいですね。特に『慾はなく 決して怒らず いつも静かに笑っている』ああ、今の自分に一番欠けているところだ(笑)。

  3.  子どもが夢を持つというのは、その子が生活している環境がとても影響しているのですね。確かに私自身の夢も、幼稚園の頃から考えると野球選手、サッカー選手、建築家、学校の先生など、考えると、自分の回りにそのような職業の人や環境があったからかもしれません。今はこれが夢かどうか分かりませんが、「一人でも多く、自分が持っている良い所を、見つけてあげたい」です。

  4. 私の夢は「学び続けること」です。知りたい病というウイルスに感染しているのでしょうね。子どもの頃は一体どうだったか。記憶していることは、祖父に「法律家になれ」と言われ、小学校の作文の課題が「将来の夢」的タイトルで「新聞記者」になりたいとか「弁護士」になりたいとか、なんかそんなことを書いていたくらいのことです。しかもいずれもまともに考えてはいなかったことはその後の人生が証明しています。私は学部を卒業した後一端就職しますがそれをやめて大学院に進学します。その時の動機は単純に「知りたい」、ということだけでした。「うそでしょう」と疑われますが本当ですから仕方がありません。今は仕事も頂き家族も持ち我ながら幸せな暮らしをしています。まったくありがたいことです。それでも私の夢は続いています。夢は実現しまた次の夢が生れてきます。そして現在の仕事は「仕事」の範囲を超えて夢を産み出してくれますからこんなありがたい話はありません。

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