梅雨明け

東京では今日は少し雨が降りましたが、関東甲信越地方は7月14日に梅雨明けしています。梅雨明けは、地方ごとに気象台が気象庁と打ち合わせ、1週間先までの予報資料で降雨の有無などを判断して決めていますが、梅雨は、太平洋高気圧が南から張り出して日本列島を覆い、梅雨前線を北に押し上げることで明けるのです。東京では、平年が7月20日ですから、少し早いようです。梅雨入りは平年より2日くらい遅かったようですが。それよりも、今年の特徴として、東海や北陸、近畿、中国地方などの梅雨明けより関東甲信越のほうが早かったという点です。名古屋地方気象台によると、関東甲信地方が東海地方より先に梅雨明けしたのは2001年以来で、統計を取り始めた1951年以降、過去に8度あるだけだということです。
また、九州北部がなかなか梅雨明けしないようです。この地方も関東甲信地方より遅かったのは、7年ぶりだそうです。競争ではないので、なにも早いほうがいいわけでもないのですが、それが何か気象に影響しないかどうかということが心配です。今日の新聞によると、今年は大陸からの寒気に押されて、太平洋高気圧の張り出しが弱く、梅雨前線が九州北部付近の上空に停滞しているために、九州地方では、来週いっぱいは梅雨明けしないとみており、しばらくぐずついた天気が続くそうです。
 それよりも、今年は気をつけたほうがいい現象が起きています。気象庁によると、ペルー沖の海面水温が上がり、日本上空の高気圧の発達を抑えることで、冷夏や大雨の原因となるエルニーニョ現象が発生しており、冬まで続く可能性が高いといっています。エルニーニョの年には、57年の諫早豪雨や82年の長崎豪雨、97年に鹿児島県出水市で21人が死亡する大雨などが起きていますので、九州地方の方は気をつけて準備をしておいたほうがいいかもしれません。
 「エルニーニョ」という言葉は、は、スペイン語で「男の子?神の子?」という意味だそうです。もともとは、ペルー北部の漁民が毎年クリスマスのころに現れる沿岸の小規模な暖流のことを「エルニーニョ」と呼んでいました。この暖流は、その時期になるとあらわれるものですが、数年に一度、ペルー沿岸だけでなく、もっと広範囲の中部太平洋赤道域から南米沿岸まで海域で海面水温が平年に比べて高くなり、塩分が少ない海水が現れる状態が6カ月から1年程度続くことがあり、その現象を「エルニーニョ」と区別するため「エルニーニョ現象」と呼んでいます。これとは逆に、中・東部太平洋赤道域の海面水温が平年に比べて低くなる現象をスペイン語で「女の子」を意味する「ラニーニャ現象」と呼んでいます。
エルニーニョ現象が起こると世界各地で気温や降水量の変化が顕著に現れやすくなり、日本では、長梅雨、冷夏、暖冬、日本付近では台風の発生数が減少する傾向があるそうです。世界では各地に高温、低温、多雨、少雨などが発生するようです。また、海水温の変化による影響として、ある地域では漁業不振で大打撃を受け、ある地域では殆ど水揚げされないはずの魚介類が大漁となることがあるそうです。日本では暖冬で冬物が販売不振に陥るため、経済にも影響が波及します。エルニーニョ現象の原因はまだよくわかっていないそうですが、熱帯の太平洋全体におよぶ気象の変化、さらには地球全体の気象の変化と関係しているといわれているように、これらの現象も結局は人間が引き起こしているのかもしれませんね。
気象異常は、災害だけでなく経済にまで影響しますので、気をつけたいものです。