地層

 昨日のコメントではありませんが、本当に日本では地学が重視されなくなってきています。ずいぶん前の話ですが、ある中学入試問題の一つにいくつかの石を入れたビニール袋を配って、「これらの石からわかることを書け」という問題があったように覚えています。その問題に対して、子どもたちは何を書いたのでしょう。私たちが中学校で習ったことは、「安山岩」と「花崗岩」と「凝灰岩」の違いについてです。安山岩と花崗岩は、火山岩で、凝灰岩は堆積岩です。そして、花崗岩は石英とか長石などが入っていて、白っぽい色をしています。それに比べて、堆積岩は堆積した地層が押し固められてできたものです。特に凝灰岩は火山灰が固まってできたものですので、粒の大きさはまちまちです。また、安山岩と花崗岩の違いは、安山岩は斑状組織に対して、花崗岩は深成岩なので等粒状組織です。まあ、覚えていることと言ったら、そんな程度のことです。
しかし、日本は火山国家ですので、さまざまな石があります。昨日紹介した「サヌカイト」も美しい石の1種です。その石は、「日本の地質百選」に選ばれています。この百選を選んだ動機について、次のように書かれています。「美しい日本の国土、火山の恵み・温泉、美しい景観の観光地もみんな、それを形作っている日本列島の地質があってこそのものです。あるいは地震や地すべりなどの被害も、また地質現象の結果です。日本の地質現象は多岐にわたっており。世界の地質学者が、その素晴らしさに注目しています。そこで日本全体から、地質現象のよくわかるところを百箇所選び出し、そのユニークさを顕彰し、広く知っていただくことにしました。」
ちなみに東京都では3か所選ばれています。「伊豆大島」は、「玄武岩からなる成層火山で、数万年前から活動を始め、1986年の噴火は記憶に新しい」という理由からで、「三宅島」は、「雄山を中心として歴史時代から現在までしばしば激しく噴火している。2000年からも活動し続けている」という理由で、「父島無人岩(ボニナイト)」は、「ボニナイトはマグネシウムを多く含む特殊な安山岩で、地球内部のマントル上部に直接由来する珍しい岩石」という理由からのようです。
また、2001 年に、ユネスコが地質学的に特別意義のある地域や自然公園の発展を推進するメンバー国の努力を支援することが勧告され、以来「ジオパーク (geopark)」という考え方がユネスコと支援のもと発足しています。これは、地質学的に見て貴重な特徴などを持つ地域を指定し、保全、利用する自然公園の考え方です。日本では、2008年に国内の認定機関として日本ジオパークネットワーク (JGN) が発足しています。平成20年に島原半島地域が日本ジオパークの国内第1号に認定されました。
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これにより、島原半島地域は、「島原半島ジオパーク」として、世界ジオパークの認定を申請しているそうです。ほかにも日本ジオパーク委員会から世界ジオパーク委員会(GGN)へ認定申請されるのは、洞爺湖地域(北海道)、糸魚川地域(新潟)で、全部での3地域です。2008 年 6 月現在で世界 では、57 か所が認定されています。
地層や岩石には地球の過去のことがらが残されています。きっと、そんなことに興味を持つ子どもはいるはずですので、学校でももっと触れてほしい気がします。