ドイツミュンヘンといえば思い出すものでその年齢がわかります。私の世代では、「ミュンヘン・札幌・ミルウォーキー」というコマーシャルで流れたビールの産地です。当然、ミュンヘン滞在中は、毎日ビール三昧です。その次の世代になると、ミュンヘンオリンピックです。また、サッカー好きですと、ワールドカップの開会式が行われたミュンヘンスタジアムとか、あのオリバーカーンがいるバイエルンミュンヘンの本拠地ということでしょう。
もうひとつミュンヘンといえば思い出すものに、子どもに人気のあるキッザニアの基となった「ミニ・ミュンヘン」というイベントがあります。これは7歳から15歳までの子どもだけが運営する「小さな都市」です。本来は、その名の通り、ミュンヘンで2年に1回、8月の夏休み期間3週間だけ誕生する仮設都市のことで、20年の歴史があります。それに似たような試みが最近は日本でも各地で行われるようになってきました。ここでは、まず少しだけ仕事と学習をすると市民権が得られます。そのあと、自由に自分の好きな仕事を見つけて働くと、「ミミュ」というお金がもらえます。このお金で映画を見たり、食事ができます。仕事には、コックさん、タクシー運転手、花屋さん、デパートの店員、デザイナー、アナウンサー、新聞記者、教員、そして公務員や議員さん、市長さんなどたくさんの仕事あります。
もう一つ子どもの自由な世界を保障しようという試みに「冒険的な遊び場」があります。日本では「羽根木プレーパーク」が有名ですが、原型は、1943年にデンマークで既に始まっていた「ガラクタ遊び場」です。子どもたちが建築資材や廃品置き場で遊んでいることからヒントを得て、景観デザイナーで、公園設計家のC・Th・ソレンセンが建築遊び場というアイディアが生まれたのです。
冒険遊び場は、冒険的で、多少の危険の伴う体験をしながら自分たちで遊びの内容を構築していく可能性のある遊び場のことをいいます。あくまでもコンセプトは「冒険」です。建設遊び場では、子どもたちは用意された材木や金づち、大量の釘を使って、大工仕事をしながら遊び場を作っていくという楽しみを体験することが出来ます。そして、小屋を作ったり、東屋や橋を作ったり、それを絶えず改装、改築していきます。そこでは、かつての子どもの世界であった秘密基地を作ったり、木に登ったり、地面を掘り返したりします。この冒険広場の流れと、ミニ・ミュンヘンの流れをくんだ試みであるミュンヘン市が主催している「モグラの家」を訪れました。

ここでは、子どもの自治と、子どもの力に圧倒されました。以前に一度訪れたことがあったのですが、その時は冬でしたので、子どもたちは室内遊びが中心でしたが、今回は、この広場の中を子どもたちは走り回っています。また、あちらこちらから、のこぎりを引く音、釘を打つ音が響いてきます。6歳から13歳までの子が、のこぎりとか釘を借りて、グループで家を作っています。そして、その中で毎年さまざまな賞が与えられるそうです。昨年度の最優秀賞である「ゴールドハンマー賞」の受賞作品を見せてもらいました。
まだ、増築中だそうですが、地下があったり、ずいぶん趣向を凝らした建物になっています。そして、ここでは、公務員がいて、チェックをしたり、廃材を整理したりします。また、くぎ抜きなどの労働をすると、ここでの通貨「マウリ」をもらうなどミニ・ミュンヘンのとりくみに似ていますが、ミニ・ミュンヘンは大人社会の体験ですが、ここでは子どものアドベンチャー世界であると言っていました。

日本の職業体験学習というと、中学生の保育士体験ぐらいしか思い浮かびませんが、ドイツの「ミニ・ミュンヘン」も「モグラの家」も子どもが主体的、かつ意欲的に取り組める点でとても優れた取り組みですね。遊びを通じた協働的学びですね。あの堺市の保育園でも、ごっこ遊びのコーナーで子ども病院や銀行やたこ焼き屋やうどん屋を子ども達がリアルに体験できるようにしていましたが、働くことの楽しさを味わうことも大事な幼児教育のひとつですね。「キッザニア」や「羽根木プレーパーク」にもとても興味があります。今、実は東京に来ています(笑)。
最優秀賞をとった建物もそうですが、子どもたちの創造性は本当にすごいですね。写真を見ていると、子どもは何も知らない存在でいろいろ教えていかなければいけないとはとても思えません。ミニ・ミュンヘンだけでなく、モグラの家も実際に見てみたくなりました。大人の社会体験や子どものアドベンチャーの世界などは日本も上手に考え方を取り入れているようですが、教育などになると、見習ったり考え直したりということが難しくなるんでしょうか。
確かにドイツ、ミュンヘンと聞くとワールドカップとドイツ代表のGKオリバー・カーンですね。最近、名前を聞かないのが少し残念ですが…。
日本のキッザニアの映像を見た事がありますが、自分の将来の夢を実現したり身近な仕事を体験できたりと、遊びながら社会勉強ができる最高の施設だと思います。そんなキッザニアの基がドイツだったとは驚くというより、さすがドイツだなぁと思いました。そして、ミニミュンヘンの流れから写真の「モグラの家」は家というより、要塞ですね。ここでも子ども達が自分たちで大工道具を使って木で家を作り上げたり、労働をしてマウリという通貨をもらうなど…スゴイ!!としか言いよがありません。大人社会とアドベンチャーを二つ同時に体験できる最高の場所だと思いました。こういう話しを聞くと、子どもに戻りたいなぁとしみじみ感じます。
「ミュンヘン」と聞くと「ミュンヘンオリンピック」を想起する世代に属します。丁度小学校6年生の時でしたか。松平監督率いる日本男子バレーが優勝したオリンピックでした。テレビにかじりついて観ていたことを昨日のことのように思い出します。さて、「もぐらの家」は凄いところですね。これらの建造物を子どもたち(6-13歳)が作った。日本にはこういった場所は存在するや否や。そして仲間と協働しないと作れない「家」。アドベンチャーは好奇心が原動力になります。もぐらの家はまさに「創造のアドベンチャー」ですね。とても楽しそうですね。私も子どもの頃近くの林の中に行ってはは「秘密小屋」を友だちと拵えていましたが、「もぐらの家」にはその足元にも及びません。