最近、空気が乾燥してあちらこちらで山火事が起きているようです。その時には、風の向きによっては、民家のほうに火の手が迫ってくると心配ですね。また、少し前のニュースで、山焼きを見物していた人のほうに風向きが変わり、やけどをしたというニュースも流れました。
季節の移ろいは、花だけでなく、風でも感じることができます。それは、風の温かさだけでなく、その向きによって感じることができます。大きく言えば、冬の北風から、夏の南風に変わるということですが、風の向きというのは、もう少し微妙のようです。たとえば、学校で習ったのは、海風、陸風という風で、海岸地帯に見られる風です。この風の向きは季節によって変わるのではなく、昼は海から陸へ、夜は陸から海へと風向が1日の中で変化する風です。
風の向きは、いろいろな気象状況によって変わります。やはり少し前のニュースで、成田空港で貨物機の事故がありましたが、この事故は、風の変化やズレに遭って着陸に失敗したもののようです。この風のズレは、ウインドシア(wind shear)と呼ばれ、大気中の垂直方向または水平方向の異なる2点間で、風向や風速が劇的に異なることをいいます。その時には、ダウンバーストもしくはマイクロ・バーストと呼ばれる強い下降気流を伴うことが多く、離着陸中の航空機にとって非常に脅威となります。
東京では、最近よく強風で交通機関が乱れることが多いのですが、このように交通機関では風を読まなければなりませんし、石川遼が、マスターズ予選落ちしましたが、そのゴルフでも風の流れを読まなければなりません。
このような風の流れだけでなく、気象の変化は、事故を起こしたり、私たちの生活に深いかかわりを持っています。当然、その変化は、戦いのときにも利用されました。戦いを指揮をする大将や軍師は、この気象の変化に詳しくなければなりませんし、気象に詳しい人は戦いに勝利しました。古くは、源平の「壇ノ浦の戦い」です。この戦いでは、前半では、潮の流れを利用した平家が有利に進みますが、潮の流れが変わると形勢は一変し、源氏が勢いを盛り返し、平家は滅亡します。
また、いわゆる元寇と言われている「文永の役」「弘安の役」では、神風が吹いて日本が勝ったと言われていますが、台風ではないかとか、熱帯性低気圧ではないかといろいろと言われていますが、気象現象が戦いに影響したことには間違いないようです。
また、戦国時代を代表する合戦の一つである「川中島の戦い」では、「霧」が主役を務めます。武田軍の作戦を見破った上杉軍は、夜霧にまぎれて妻女山を下り、明るくなって霧が薄くなり始めると、妻女山から武田本陣に向かって怒濤のごとく攻めていきます。そして、序盤は霧に守られた上杉軍が優勢でしたが、霧が晴れて妻女山別働隊が参戦してからは武田軍が盛り返します。結局は、引き分けになりますが、このときの霧の発生について、今でも、いろいろな人が気象学的に検証しています。
他にも、桶狭間の戦いのときの雷雨にしても、大方の予想を裏切って戦いに勝ったという例は、気象現象が影響していることが多いようです。今回の映画「レッドクリフ」も、気象現象が主役の一つです。孔明は、気象予報士だったようです。
そよ吹く風に「あー、春だ」と感じることがあります。春の臭いとでもいいましょうか。本当に格別なものです。横浜に住んでいたときはビルの谷間にそよぐ風に潮の香りが混じり、その時春を感じていました。そして先週には「春雷」がありました。これも春の訪れを告げる大気現象です。「シュンライ」という音の響きにも奥ゆかしさがあります。春夏秋冬があり、海に囲まれ、高山を擁する日本にはさまざまな気象があります。この気象の多様性がわが国文化の多様性を可能にしていると思います。そう言えば近頃は日差しが強くなりました。夏ですね。季節が移ろうたびに様々な気象現象を体験しいろいろな感慨に耽ることができます。しかし、災害をもたらす気象現象は御免蒙りたいものです。
「観天望気」といって、山屋の世界では、自然現象や生物の動きなどから、局地的な天候の変化を予想することが求められることがあります。大まかな天気予報では捉えられない程、山の気象は変化が激しいからです。「朝虹は雨、夕虹は晴れ」「うろこ雲は天気変化の兆候」等々、言い伝えられていますが、孔明は、この観天望気の才に長けていたのかも。昔、南アルプスのある山小屋での話。そこの小屋番が、登山者から「頂上まであとどれくらいですか?」「明日の天気は?」としょっちゅう聞かれるので、次のような張り紙をしたとかー。『歩けば着く!歩かなければ着かない!明日の天気は分からない!』人生にも通じる名言ですね。末筆ながらー。藤森先生、お誕生日おめでとうございます。これから人生第二章ですね。
確かに風が変わりました。聞こえてくる音も変わってきました。季節の変化は目だけでなく、いろんなところで感じます。私は乾燥肌のようで、冬が近づくと肌がヒリヒリし始め、春が近づくとそれがおさまります。冬と春の訪れだけは敏感に感じ取れることが、唯一の自慢です。
風の変化というのはあまり人間の生活において、そこまで影響はないと思っていましたが、実は大きく影響するのですね。成田空港での事故も風が原因ですし、東京では交通機関も大きく乱れるのですね。地方に住んでいる物にとっては、ただ風が強いから注意するのは洗濯物くらいでした。あとは外で競技をするスポーツにとって、風は重要な役割を持っていますね。ゴルフもそうですし、サッカーや野球も結果を左右するほど風の影響は大きいです。そして今話題のレッドクリフも「風」は大変重要な役ですね。こうして、風について考えると、風は昔から人間の生活にとって大きな役割を果たしていたのですね。自然の力というのは、本当に大きいですね。