カモメ

 先日「チャイカ」という店に、ロシア料理を食べにいきました。その店のチラシには、「チャイカ」のいわれが書いてありました。「“チャイカ”とはカモメのことです。ロシア人なら真っ先にチェーホフを思い浮かべるところで、当レストランのマークもモスクワ芸術座にちなんだものです。次にカモメといえば、ソ連時代に世界初の女性飛行士テレシコワが言った“わたしはカモメ”(ヤー・チャイカ)が有名でしょうか。“チャイカ”という自動車も、ソ連時代には党幹部の乗る最高級車として知られていました。音楽家のチャイコフスキーという姓も、“カモメ”に由来するものです。ロシア人にとって、“チャイカ”は大変親しみのある言葉なのです。」(ロシア料理 チャイカのチラシより)
 たしかに、チャイカという単語は、ロシア語の女性名詞で、「カモメ」のことです。一般に広く愛されており、様々なものの名称や愛称に使用されており、姓だけでなく、旧ソ連圏各地では地名にも見られます。
 また、チラシにあるようにソ連の女性宇宙飛行士ワレンチナ・テレシコワさんが、1963年に宇宙船ボストーク6号の乗って女性で初の宇宙飛行を果たした際、無線交信で「ヤー・チャイカ」という言葉を言いました。この言葉は、「私はかもめ」というチェーホフの台詞に直訳されロマンチックなイメージで有名になりました。しかし、この言葉は、単にコールサインとして言ったもので、「こちら、“チャイカ”」というだけの言葉でした。
現在、若田さんが宇宙に行っていますが、どんな名言を地球に送ってくるでしょう。多くの言葉は、どうも事前に考えていくものが多いようですが、宇宙からということもあって、その言葉は地球で聞くと、とても響きます。歴代で有名なものに、1961年、人類として初めて宇宙飛行を成し遂げた、ソビエト連邦のパイロット、宇宙飛行士であるガガーリンの言葉でしょう。ちなみに、彼の時のコールサインは、「ヒマラヤスギ」でした。しかし、「僕は、ヒマラヤスギ」なんて言葉は残っていません。彼が残した言葉として有名なのは、「地球は青かった」です。これも、日本語に訳すと、もともとどのような意味で言ったかとは少し違ってくるかもしれませんが、真っ暗闇の宇宙で、地球は、さぞかし青く、美しかっただろうなと思いますし、そんな地球を大切にしなければと思います。ですから、この言葉は、真偽はともかくとして、大切にしたい言葉です。
初めて、月面着陸をはたしたアームストロング船長のセリフも、世界中を感動させました。「これは一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな一歩だ」(This is small step for a man.But giant leep for mankind.)という言葉です。
まったく関係ありませんが、このブログを書いているときに偶然にイヤホンから「かもめはかもめ」(作詞・作曲 中島みゆき)という歌が流れてきました。「かもめは かもめ 孔雀や鳩や ましてや 女には なれない あなたの望む 素直な女には はじめから なれない 青空を 渡るよりも 見たい夢は あるけれど かもめは かもめ ひとりで空を ゆくのが お似合い」
実際のカモメは、集団で生活をしますが、この歌からは、リチャード・バックの小説「かもめのジョナサン」を思い出します。主人公のカモメ、ジョナサン・リヴィングストンは、他のカモメ達が餌をとるために飛ぶことに対して、飛ぶという行為自体に価値を見出してしまうのです。この生き方は、当時かなり影響を与えました。ただ、食べるためだけでは生きたくありませんが、やはり「大義」という目的は持ちたいですね。