添い寝

 昨日、園にベルギーから3名の見学者が見えました。以前、世界文化社から発刊された「ベルギーの子育て」という、日本人によるベルギーでの子育て体験の本の帯封で推薦文を書いたことがあります。その内容については、また、後日書くことがあるかもしれませんが、世界での子育て事情というサイトの中で、ベルギー在住の方がこんな記事を書いていました。「添い寝の習慣について」という内容です。
「こちらの“Familli”という育児雑誌で添い寝(親と同じ布団・ベッドで寝ること)に関する記事があったので目を通してみました。この記事のアプローチでおもしろいなと思いましたのは、「子どもと一緒に寝ることについて不安を感じてませんか。大丈夫。そのうち別々に寝るような習慣になるから・・・・」という呼びかけです。
記事では、「こちら欧米でも赤ちゃんから2歳・3歳になるまで親とともに寝る生活習慣をかなり取り入れるようになってきている。数値では、スウェーデンでは、65%の幼児が親と同じベッドに寝る。ノルウェーでは、30%の幼児が自分のベッドに寝ている。中国では、90%が母親とともに寝、そのうち10%が自分の布団に寝るようになる。という結果がでている。それぞれの家庭でいつ子どもを自分のベッドで寝かせるか(親から離れさせるか)を決めればいい。決まった時期がないが、医学的な視点でいえば、6ヶ月頃(母乳・ミルクのリズムが定着したころ)に一度試みることもいいかもしれない。2歳に向けて少しずつ、その試みをチャレンジしてみてはどうだろう?」というように伝えています。
更に添い寝の追加アドバイスとして、「一緒に寝ている間は、親はベッドでは喫煙してはならない」「高めのベッドは避ける」「アルコールを飲んでいるときは幼児とは寝てはならない」「布団はあつすぎず、部屋の気温もあつすぎず」
などがポイントとして添えられていました。てっきり、ヨーロッパでは、子どもは別々の習慣が根付いていると思っていましたが、こういった記事をみるとそうでもなさそうですね。」
この記事に書いてある通り、確かに多くの欧米諸国では「添い寝」は、子どもの自立を妨げるとして、早いうちから子どもを一人で寝かせることが主流です。しかし、私も少し前になりますが、ある記事で、アメリカでも添い寝が見直されているという内容のものを読んだことがあります。それは、「アタッチメント・ペアレンティング」という赤ちゃんとのスキンシップを大切にする育児法です。
しかし、どちらが本来の行動であるかというと、当然、赤ちゃんにとっても、母親にとっても「添い寝」が最善の方法です。ですから、人類の長い歴史の中では、当然のように行われてきました。その後、どうも、300年ほど前から、西洋で子どもが独り寝するトレーニングをするようになったようです。どうしてそういう習慣になったかはよくわかりませんが、そのために、欧米では、子どもたちは安心するための物(おしゃぶりや毛布など)に、かなり強い愛着を持っており、その物がないと、よりむずかりやすいようです。ドイツに行くと、お昼寝の部屋の棚には、一人ずつの「おしゃぶり」が並んでいました。
 また、最近、情緒障害の成人が、親とのスキンシップの欠如による影響を受けていることが憂慮されるようになってきているそうです。なんでも欧米化ではなく、日本の子どもとの関係を見直すべき時代になっているようです。

添い寝” への4件のコメント

  1. つい先日、昨年8月に八王子で起きた無差別殺人事件の初公判が行われたようです。犯人の男は、「職場の人間関係で不満がたまり、親に相談してアドバイスしてもらおうとしたが、相手にされなかったので、大きな事件を起こして両親を困らせようと思った」とその動機を語っています。秋葉原の事件の犯人同様身勝手極まりない男ですね。でも、彼の親もずいぶん過保護で、過干渉だったようです。子どもを自立させることが真の親の愛情だということを理解していなかったのでしょうか。乳幼児期にいつまで「添い寝」を続けるかはとても難しいですが、要は親の心構えの問題のような気がします。子どもとの適度な距離をとれない親が増えてきているのは事実のようです。

  2. 「子どもと一緒に寝ることについて不安を感じてませんか。大丈夫。そのうち別々に寝るような習慣になるから・・・・」という呼びかけはいいですね。添い寝に限らず、このような言い方をしてあげるだけで楽になれることは他にもあるように思います。子育ての方法は国によっていろいろあるでしょうが、その違いはそんなに問題ではないように思います。日本の子育ては遅れていて欧米が進んでいるというものではなく、どれだけ子どもを大切に考えようとしているか、どれだけそのことに覚悟を決めて真剣に向き合えているかが重要なのではないでしょうか。その点ではまだまだ外国から学ぶべきことは多いように思っています。

  3. 昨年フランスのある都市を訪ね乳幼児施設を見学しました。遊・食・寝の場所が分離していることは至極当たり前の空間環境です。そして「寝」空間を覗くとしっかりと据え付けられたベッドが美しくベッドメイキングされており、その白いシーツの上には小さなお人形やぬいぐるみがありました。「ドゥードゥー」と言って寝る際に「安心するための物」でした。日本の保育園の中には「私物を持ち込んではいけません!」「おしゃぶり、ダメ!」という園さんがあります。子どもの「情緒の安定」のために必要なことが子どもの気持ちに「共感」することであるならば「不安」を取り除ける「ドゥードゥー」があってもいいような気がしますが、どうでしょう。「添い寝」はむしろ着実な自立を促す、と思っています。子どもは成長すると自ら親のところから離れてひとりで寝るようになります。無理して「ひとり寝」を促す必要はないと思います。私の従兄はご子息が中学生になるまで布団を並べて寝ていたそうです。

  4.  物心がついたときには、部屋こそは一緒でしたが一人で寝ていたので、母親と添い寝した記憶は全くありません。しかし、寝ている途中に急に具合が悪くなったときに母親の布団に入って一緒に寝ていたのは覚えています。その時はただただ安心して眠っていましたが、いま思うと母親のたくさんの愛情が安心感を生み出しているのだなぁと感じました。
     子どもが自立をすることはとても大事なことです。だからと言って幼いときから自立だと言って親の手からすぐに手放してはいけないのですね。添い寝もそうですが、親が愛情こめて接することによって自然と添い寝も卒業しますし、自立もしていくのが自然な流れだと思いました。

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