最近、次々と新しいビルが建てられていますが、それは高いだけでなく、奇抜な形をしたものが多くみられるようになりました。よく、絵などでビルを描くとなると、真四角な直方体の絵を描きます。しかも、薄っぺらいビルがなんだか、近未来的な気がします。超高層ビルとなると、たぶんそれは、構造上そうなるのでしょう。それは、以前のブログでも紹介した「霞が関ビル」のイメージです。それが、最近、構造上どうなっているのか不思議に思うような形状をしているビルを見かけるようになりました。
私の園から、新宿の副都心が遠くに見えるのですが、間近のビルの間から不思議な形のビルが見えます。その形は、コクーン(繭)のような外観をしている2008年10月に竣工した「コクーンタワー」です。
この建物の設計は、西新宿では「東京都庁舎」「新宿パークタワー」などを手がけた丹下都市建築設計です。コンセプトについて建築主の学校法人モード学園は、「創造する若者を包み込み、触発させるインキュベーション空間を創出しています。教育施設としての交流機能を持たすべく学生サロンを配し、全体を立体キャンパスととらえ従来の学校建築とは異なる構成により、今までにない超高層学校建築を実現しています」と発表しています。
階数は地下3階、地上50階です。地上高層部の構造は、インナーコアと3つのダイアゴナル・フレームと呼ぶ斜め格子の構造体で構成されています。外観にそれがそのまま表れ、一つのデザインになっています。低層階から中階層に向かって徐々に平面に広がり、中階層を過ぎて頂部に向かうと再び小さくなっています。15階~39階には、内部にオイルダンパーを配置し、減衰力を加えることで、地震や風による揺れを低減する仕組みになっているようですが、柱で支える建物から、法隆寺の五重塔のように柱を宙に浮かせて振動を吸収する仕組みから、ずいぶんと進化してきました。「教育施設としての交流機能を持たすべく学生サロンを配し」という点では、吹き抜け空間を3層ごとに配しています。
もう一つ紹介する建物が、「デビアス銀座ビル」です。優雅なうねりを伴ったステンレスにバイブレーションと呼ばれる仕上げを施して、そこに文字を彫り込んでいます。
場所は銀座マロニエ通り沿いにあり、ブランド店のビルが立ち並ぶ銀座においても、ひときわ目を引きます。建築主はアイスバーグ・V28ビル・南青山スクエアと同じ英ヴェロックス・アセット・マネジメント社が手掛けた商業ビルです。
地上11階・地下1階・高さ60m、優美な曲線をガラスとステンレス・スティールにより表現した正面が特徴的となっています。この形は、近未来的というよりも、シュールリアリズムの絵のような、ダリの絵の垂れ下がった時計のような、幻想的な感じがします。この建物の基本設計は、光井純&アソシエイツによるものです。光井純氏は、以前ブログで周回した日本橋三井タワーなども手掛けてきた建築家です。ストアコンセプトを担当したのは、フランス人建築家であるクリストフ・カルペンテです。エッチングガラスや洗練された黒檀製ディスプレイカウンターなど、異素材を使い光と影が交錯するイメージ空間が演出されているそうです。
最近のビルは、街角にあるオブジェのように、街を立体的に彫刻しているかのようです。
どちらもすごいビルですね。特にデビアス銀座ビルは、写真を見ているだけで頭がぐるぐる回っているような感覚になります。ちょっとびっくりしました。
建物だけではないでしょうが、コンセプトがしっかりしていることは大事だと思います。街との関係も当然大事ですね。今日「アートが町にできることを考える」という美術館での講習会の案内が届きました。アートがただ見る人を楽しませるだけでなく、町をデザインする力があるという発想がおもしろいです。こういう見方も必要なんでしょうね。
高層ビルは真四角な直方体というのは、勝手な思い込みで、最先端の建築技術をもってすれば、繭の形をしたビルだって、時空間がゆがんだようにうねったビルだって造れてしまうんですね。「街を立体的に彫刻している」-本当にその通りです。しかしこんなことで驚いてはいけません。街自体を建築することも考えられています。清水建設には、東京湾に超巨大ピラミッド型の未来都市構想があるとか。ギザの大ピラミッドの12倍ほどもあるこの建造物は、一つの都市みたいになっていて、75万人もの人が居住可能。高さも2000mで津波も防げるといいます。ちなみにお値段は約1.2兆円。日本の経済が回復しない限り、夢物語になりそうです。
東京にある高層ビルは大きいだけでなくなってきましたね。デザインがとても近未来的になってきたように思いました。今後東京は、写真のような高層ビルがどんどん建設されていくと思うと、なんだかわくわくしてきます。私が幼い頃に思い描いていた未来の日本にだんだん近づいてきていると感じるからだと思います。ですが、宙に浮く車はまだまだ時間がかかりそうな気がします。私が生きている間に見れると最高なんですが。
デザインや価格を優先させるために耐震偽造などの行為だけはしないで欲しいと思います。また地球環境のことも考慮した建物も建設して欲しいです。
新宿の高層ビル街はひと頃息子と私の遊び場でした。最近は出かけることがめっきり減りましたが・・・。今日のブログで紹介されていた東京モード学園の「コクーンタワー」はその建設途上から大変注目していました。先日は同ビル地階の本屋さんの中をぐるぐる回ってみました。本の並べ方にも工夫が施されています。いつかコクーンタワーにも上ってみたいと思います。私の住むところからも同タワーが見えます。初代ウルトラマン世代の私にとっては何だか怪獣の卵を彷彿とさせます。童心をくすぐる建物です。先日マロニエ通りを家内と歩きましたが残念ながら「デビアス銀座ビル」には気づきませんでした。「日本橋三井タワー」も素晴らしいです。エントランスの天井がガラス張りになっていてそのガラス越しにタワーが聳え立つ光景には圧倒されました。