料理

 よく、保育園などでは「家庭的な環境」とか「家庭的な雰囲気」という言葉を使うことがありますが、この「家庭的」という概念は、人によって、時代によって随分変わってきていると思います。いわゆる「一家だんらん」というイメージも変わってきました。テレビでかつて見た「寺内貫太郎一家」のようにお手伝いさんや使用人も含めた家族全員で一つのちゃぶ台を取り囲んで(なぜか手前にはだれも座らないが)食事をするとか、時たま主人がそのちゃぶ台をひっくり返すなど、テレビや映画の世界だけになってきました。
 少し「家庭」とは違うかもしれませんが、最近の2005年の国勢調査によると、1世帯の平均人数は2・55人に落ち込み、今後も減少が予想されているそうです。しかも、そのうち一人世帯が、全世帯の過半数を超えたそうで、残りの半数のうちで半数は二人世帯だそうです。
 そんなこともあって、昨日の新聞には、NHKテレビ番組の「きょうの料理」で、3月30日放送分から、紹介する料理の材料の目安を4人分から2人分に減らすようです。この番組では、1957年11月にスタートした当初は、5人分が「目安」でした。ところが、核家族化の進行に伴い、1965年4月から4人分に減らしたのですが、世帯数の変化と、番組テキストの読者アンケートでも2人分を望む声が多かったことや「食べ物の廃棄が問題となる中、食べ物を大切にする姿勢も示す」としていることから、44年ぶりの変更に踏み切ったということのようです。ただ、一度に多めに作った方がおいしい料理や大人数向けの料理は、今後も4人分やもっと多い分量で紹介することもあるそうです。まあ、私は、二人であれば、紹介された分量の半分にすればいいと思うのですが。
「きょうの料理」という番組は、最も長い料理番組の1つで、2006年10月より、「現行の番組で一番の長寿番組」のひとつともなっているようです。そして、その番組のもう一つの印象は、冨田勲作曲の軽快で、包丁で物を刻む音をイメージした「クッキング」という題名のテーマ音楽が流れて番組が始まることです。1回目は、料理された完成品を見せるだけでしたが、3回目から番組内で調理するようになったそうです。その料理は、「かきのカレーライス」だということを、先日のテレビで放送していました。NHKが2006年に公開した「ジャンル別番組制作費」によると、この番組の制作費は1本170万円掛かるとのことでしたが、ずいぶんかかるのですね。
同様に料理の長寿番組で、1996年に「世界一長い期間放送されている料理番組」としてギネスブックに認定されているのが「キユーピー3分クッキング」です。これは民放番組で、番組自体は10分の放送です。この番組のテーマ曲は、イェッセル作曲「おもちゃの兵隊の観兵式」ですが、以前は、「恋とはどんなものか(モーツァルト作曲の歌劇”フィガロの結婚”より)」のオルガン演奏バージョンでした。
他にも、印象深い料理番組では、プロの料理人や料理の得意な人が極上の料理を作り、審査員が点数や優劣をつける「料理の鉄人」や、グラハムとその妻が、世界各地の料理について現地で取材し、それの体験談を基に実際に同じものをスタジオで調理していく「世界の料理ショー」があります。グラハムがワイングラス片手に、ユーモラスなトークと、スタジオ観覧者が笑うというスタイルは新鮮でした。