スキップ

 今年の園での運動会で、年長さんが「スキップ」を見せました。最近の子どもたちは、体格が向上しているにもかかわらず、体力・運動能力が低下しているということがよく言われます。特に、身体能力という自分の身体を操作する能力の低下が深刻な状況であるということがいわれ、そのときの例として、「靴のひもを結べない」ということと、「スキップができない」ということがあげられます。
簡単な運動を習慣にすることが大切です。その中で、手足の運動は脳の活性化に良いといわれます。しかし、運動を日常生活に入れるためには、「運動をしなくてはいけない!」という義務感はかえってストレスになってしまいますので、自分が気持ちよくできることが大事です。無理なく続けられる、自分の体力にあった運動を日常生活に取り入れることです。
「運動不足病」は、1960 年代に、アメリカで生活様式の変化や、労働の質の変化、勤務時間や通勤時間などの変化などから総運動量が激減し、国民病として指摘されました。そこで、1970 年代のアメリカでは、ジョギング・ブームやその後のエアロビクス・ブームが起きたのです。その科学的根拠として、持久的運動を行なうスポーツマンには冠状動脈(心臓の筋肉に酸素や栄養を送る血管)の疾患が少ないことが報告され、それは、運動の継続により、毛細血管の拡張や機能亢進がおこり、血管を詰まらす悪玉コレステロールを排除する善玉コレステロールの増加が起きるからであり、また、持久的運動の継続による過剰な摂取カロリーの消費は、余分な皮下脂肪の沈着を防ぎ、余分な脂肪を燃焼させて肥満や糖尿病を予防する効果もあることがわかりました。
そのことを報告したクーパーは、健康の維持のため、1日20 分間、ランニングで3.2km、水泳で730m、サイクリングで 8kmを週4回実施するエアロビクス理論を提唱しました。
しかし、なかなかそんなに運動ができない人には、早足の散歩や手足を動かすストレッチでも十分です。その中で、スキップ運動は脳にも有効で、体の老化を防ぎます。「右・右・左・左」の片足とびスキップをしたり、また、特に前に進まなくても、その場でやっても心も体も軽やかになります。
 私の園の園舎は傾斜地に建てられています。その園舎は、「スキップフロア」と呼ばれる建て方をしています。この建て方は、床の高さを半階ずつずらして、配置する住宅の建て方で、実際の面積以上の広がりが感じられ、開放的な、変化のある室内空間が得られます。また、動線を短縮することが可能などのメリットがあり、よく、敷地が傾斜地などの場合や、ガレージの上部空間を有効活用するために用いられることもある。
 園は、新宿という都会の中に建てられているために、敷地が狭く、高さ制限や、隣地境界からの制限などがあります。そこで、傾斜を生かすためにこの「スキップフロア」にしてあります。
sukippu.JPG
地下から職員、来客が出入りし、1階の玄関から0,1歳児の保育室、半階上がって2歳児、2階は3,4,5歳児、3階は学童、4階はセミナー室というように、年齢が上がるにしたがって、階も上がっていき、成長することを子どもたちが実感できるようにしてあります。
 建物は、そこで生活するものの心と体を軽やかにするものでなければならないと思います。