太郎

 現在、人気のある名前ベストテンは女の子では、「優那」「優奈」「葵」「陽菜」「凛」「愛」「美咲」「さくら」「遥」「楓」です。男の子では、「翔太」「翔」「蓮」「陸」「奏太」「翼」「颯太」「大翔」「大輝」「悠斗」です。これは、漢字で書く場合であり、読み方になるとまた違ってきます。漢字では、よくある名前のように見えても、最近は読み方が様々な場合があります。また、時代を反映して、そのときにはやったテレビやドラマの主人公や、皇室の方の名前なども影響するようです。
 ちなみにアメリカではどうでしょうか。2007年のベストテンでは、男の子は、「Jacob」「Michael」「Ethan」「Joshua」「Daniel」「Christopher」「Anthony」「William」「Matthew」「Andrew」です。女の子のベストテンは、「Emily」「Isabella」「Emma」「Ava」「Madison」「Sophia」「Olivia」「Abigail」「Hannah」「Elizabeth」です。それ程突拍子もない名前は無いようです。それは、たぶん国民にキリスト教が根底になるからで、それにちなんだ名前が多いようです。
 かつて、名前にはその子に対する願いをこめました。また、兄弟が多かったので、誰にでもわかるように、その兄弟の何番目かというように、番号を振るという意識で名前を割り振ったりしました。順番を表す名前の代表が、「一郎」でしょう。しかし、野球の選手の「イチロウ」ではありませんが、この名前は必ずしも長男ではないようです。その中で、日本の名前で男の子の代表的なもので、必ず長男にしかつけない名前に「太郎」があります。なぜ、太郎が長男を表すようになったのでしょう。
 「大」という字は、「人」が天地の境である「一」に頭を飛び出させた字です。そして、大きくなるのです。そして、その両方に広げた足のあいだにある「ヽ」は、正しい道を進むための杖を表しています。「天命を受け、力強く、心身共に正しい道を歩むもの」として、「男は太郎たれ」といわれ、家を継ぐ長男に付けられてきた名前です。
浮川さんが、学生時代家庭教師をしていた受け持ちの中学生が病死をします。その子の名前が「太朗」でした。その「太郎」という名前は、日本の男の子の代表的な名前であることや、「太郎よ、日本一になれ」という思いを込めて、ジャストシステムの社長になった浮川さんは、後に看板製品になる日本語ワープロソフトに「一太郎」という名前をつけたのです。
女の子の日本の代表名名前といえば、花子でしょう。花とは真理の闇(不条理)に悩みながらも苦労を受けて立つ精進努力を表していると解釈されているものがあります。そうすれば、いずれは開花し、幸せが訪れるといわれています。ジャストシステムは、統合グラフィックソフトには、「花子」という名前をつけています。
今、「太郎」と「一郎」が世間を騒がし、先日は両雄対決が行われました。その内容は、天から導かれた天命によって、正しい道を探って行こうという姿勢には程遠いものでした。日本の伝統ある名前を持っているのですから、もっと、日本を代表するにはじない発言をしてもらいたいものです。