残業

 厚労省は、28日に開いた労働政策審議会(厚労相の諮問機関)の分科会に「子育てで残業免除」を正式に提示したというニュースが新聞に掲載されていました。3歳未満の子どもを持つ労働者が子育てしやすいよう短時間勤務制の導入を企業に義務付けることや残業の免除を労働者の権利とすることなどが柱です。これは、仕事と子育ての両立を狙うもので、年末までに細かい制度内容を詰める予定のようです。
 また、全国の労働局で22日に実施した無料電話相談の結果では、相談件数は計879件で前年比7.5%増加しており、内容はサービス残業に関するものが400件で最も多く、次いで長時間労働が320件だったようです。
 そういえば、今年の5月に、「名ばかり管理職」ということが問題になりました。それは、管理職という定義は、会社の中で、従業員を監督したり、経営者と一緒になって会社全体の方針を決めたりする立場にある人のことをいいます。会社でいうと、課長や部長、取締役といった人たちが管理職とされることが多いようです。ですから従業員に比べて、どちらかというと、経営者側になります。従業員は、働く時間や休日、給料などの労働条件は労働基準法という法律で定められています。そして、経営者は、この時間を超えて従業員を働かせる場合には、会社は残業代を支払わなければなりません。しかし、管理職には、この法律は適用されません。当然、残業代はもらえません。その代わり、給料が高く、自分の判断で仕事の計画などを決めることが認められています。
このときに問題になったのは、給料も権限も、ほとんど一般の従業員と変わらないのに管理職扱いされて、残業代をもらえなかったり、逆に不利益を被っていると訴える人たちが増えているということでした。残業という仕事形態はいろいろなところで問題が起きます。外国ではどうなのでしょうか。また、逆に残業代を収入の一部に生活を組み立てている人も多く、簡単に少なくすればよいということでもなさそうです。
しかし、今回の厚労省の提示のように、少なくとも、子育て中の人には、残業をさせないで欲しいと思います。それが3歳まででよいのかなど議論の余地はありますが、中小企業では大変かもしれませんし、従業員にしても申請しにくい雰囲気があるような気がしますので、義務にしないと無理かもしれません。
どんな従業員に残業が多いかという調査を何年か前に、Tech総研(株式会社リクルートが提供する、エンジニア向けのポータルサイト)が行っていました。その結果を総括してみると、こんな結果が出ています。
残業時間の最も少ないエンジニアは、技術職の同僚はもちろん部署内の女性社員とも仲がよい人でした。また、社内の部下とは良好な関係を築き、社外の部下とはビジネスライクなつき合いのできる人です。そして、上司と非常に仲がよく、もしくは非常に仲が悪く、スキルの低い人だという結果でした。この結果の分析はわかりませんが、実際の数字ではこのように出たそうです。
急に残業をさせるなというのは無理があるかもしれませんが、子育て中の従業員(男女とも)には残業をさせないような作業計画を最初から立てるべきでしょう。それが、当然な考え方になる社会が、成熟した社会なのでしょう。

残業” への5件のコメント

  1. 社会全体で子育てをするという考え方になっていかなければいけないんだろうと思っています。子育てをしている人の立場を理解してあげられる思いやりが、当然のように増えてきて欲しいです。残業を減らすと大変な企業もあるでしょうが、それを他の企業がカバーしあうなどして、企業同士の競争を超えて大きく支えあえる社会を目指すべきなのではないかと、他の国の取り組みを知るたびに考えるようになりました。子どもたちのためにも、私たちは成熟した社会を目指さなければいけませんね。

  2. ようやく日本でも「子育てで残業免除」ということが論議されるようになったのですね。子育てと仕事の両立を可能にする社会づくりといえば、スウェーデンが有名です。この国では、通常の時間内で仕事を終えることを美徳とする風潮があるので、男性の平均労働時間は週32時間、女性で20時間余り。4歳未満の子供を持つ家庭の親の平均帰宅時間を調べると、女性が16時27分、男性が17時16分と日本では考えられないほど早い。もし残業があっても、有給に換算されるそうです。また、男性でも安心して育児休暇をとることが保障されていると言います。高福祉高負担の社会保障の国だから出来るのかもしれませんが、子どもの権利を守るためにはここまでやらないといけないということですね。

  3.  私も「子育て残業免除」のニュースをテレビでちょうど見ました。日本もやっとそういう制度が出来て少しは子どもの事を考えたのかな?と思いましたが、ブログにも書いてありますが、自分がそういう立場になったら、いくら制度があっても申請しにくい部分が多少はあります。やはり義務にするのがベストかもしれませんね。今回の制度は、今後日本で育つ子どもにとっては、以前より良い方向に向かった気がします。これを機に日本が色々な部分で変わっていけば成熟した社会になるのではないかな、と思いました。

  4. 結婚しても子どもができる前は残業等々で帰宅が遅かったのですが、子どもができたら帰宅が相当早くなったと思います。現在なお子育て最中ですから、なるだけ早く帰宅したり、子どもが学校のない土曜日に休みを頂いたりしています。とても恵まれた職場環境の中で仕事をしています。私自身がこうですから、子どもがいる職員さんや結婚されている職員さんにも子どもや家庭を第一に考えて欲しいと思っています。子どもや家庭を犠牲するような仕事は結局のところ社会全体をよくしていかないと考えます。従って子どもや家庭が大事にされる職場環境がどんどん増えていけば日本の世の中ももっともっと良くなるでしょう。「仕事と子育ての両立」ではなく「仕事と子育ての調和」こそが求められます。その「調和」は「子育て」を第一義に置いた調和でなければならないと思います。

  5. 小池百合子知事が、10月14日から東京都職員が午後8時までに仕事を切り上げて退庁する「20時完全退庁」の取り組みをスタートしたとありました。働き方の見直しや効率化など様々な理由があると思いますが、小池氏は「本当は午後6時退庁をやりたかった。長く働くことはいいことだという考え方を改めたい」と言ったように、長時間労働=偉い・すごいといった風潮自体の見直しを図ったことが感じられました。日本は、労働に対する姿勢は他国よりもストイックである印象があるのは、どうしてでしょうか。どんな時代背景が絡んでいるのかはわかりませんが、充実した仕事にめぐり合い、家庭を大切にする社会がいいですね。

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