秋はとても味わい深く、日本の四季の深みを感じます。と同時に「今は、もう秋、誰もいない海」というトワ・エ・ モアの歌ではありませんが、何か郷愁を感じ、夏の賑わいから代わって、少しさびしさを感じます。「秋深き 隣は何を する人ぞ」松尾芭蕉ではありませんが、秋が深まり、野山がどことなくさびしく感じられるようになると、人恋しくなり、隣人のことなどが気になってきます。
テレビでは次第に各地の紅葉情報が流れてくるようになりました。今日のテレビで放映されていたのは、北海道の大雪山の紅葉です。大雪山連峰は日本で最も北に位置する山々で、その中でも最も高い旭岳は、日本でいちばん早い紅葉と初雪を見ることができます。富良野から眺める旭岳は、もう真っ白に雪をかぶっています。
今週の日曜日に講演した場所は旭川の東川町でした。その町は旭岳のふもとにあるので、前日は、旭岳温泉に泊まりました。夜、宿に着いたら玄関周りには最近降ったであろう雪がまだ残っていました。
大雪山はひとつの山の名前ではなく、北海道の最高峰である旭岳(2,291m)をはじめとして、20連峰におよぶ標高2,000m級の山々の総称です。ここ一帯は、1934年(昭和9年)に国立公園に指定されており、わが国最大の山岳を中心とした原始性の豊かな公園です。その大きさも、ちょうど神奈川県の広さにほぼ同じ226,764ヘクタールの面積を持っています。かつてアイヌの人々は大雪山を「カムイミンタラ」と呼んでいましたが、その意味は「神々の遊ぶ庭」で、敬っていました。文人である大町桂月という人はこの山の雄大さを「富士山に登って山岳の高さを語れ、大雪山に登って山岳の大きさを語れ」と表現しています。
大雪山国立公園の山々には、多くの高山植物が咲き誇りましすが、とくに鳥類では国の天然記念物のクマゲラ・シマフクロウが生息し、冬にはオオワシやオジロワシも生息しています。このように希少な動植物が生息しているために大雪山国立公園は、十勝川源流域を含む一帯が特別保護地区であり、国の特別天然記念物にも指定されています。
翌朝、麓の講演先に向かうバスは、ちょうど乗った便が天人峡経由でした。ここにも温泉があり、1894年に忠別川での鉱物探索中に発見され、発見者の名前を付けた松山温泉として開設されました。その後、天人峡温泉と名前を変え、大正時代から昭和初期に有名になり、大きく発展しました。バスは、天人峡で数分間止まり、降りて景色を撮影する時間を取ってくれました。その場所は、クワウンナイ川に沿っては、柱状節理と呼ばれる岩が聳え立ち、そこを這うように紅葉し始めた木々がしげっています。この温泉の発見当時は、この柱状節理にへばりついて露天風呂があり、その当時は小さな橋で川を渡って宿から通っていたそうです。
クワウンナイ川は、「日本一美しい沢」とも呼ばれ、まさに秘境中の秘境といわれ、日本百名山のひとつでもあるトムラウシ山へ登っていくことができます。このクワウンナイ川とは、「杖のところの川」という意味のアイヌ語ですが、とても険しいので杖を使わなければさかのぼれない川という意味ではないかといわれています。
今年は運よく、人より早く紅葉を楽しむことができました。
日本で一番最初に雪が降って、紅葉が見れる場所に行かれたとは素敵ですね。他の地域の紅葉はこれからですが、とても楽しみです。今年は機会があれば少し遠出をして山へ紅葉狩りでもしたいと思いました。
写真の山はとても綺麗ですね。山の頂上はすでに雪が振って、雪で覆っているとは、さすが北海道です。私も北海道へは行った事がありますが、スケールの違いに感動しました。私の地元も雪が降り、山に積もれば北海道にも負けないくらい山は綺麗ですが、やはり北海道の大地の広さ、そして独特の雰囲気には勝てないです(笑)秋は寂しい季節という印象がありますが、紅葉によって山が綺麗な真っ赤に見える風景をみれば、寂しさを忘れ、心の中はとても暖かくなると思いました。
おお~、北海道の山ですね。大雪山もトムラウシも岳人憧れの名峰です。これ以外にも北海道には、利尻岳、羅臼岳、十勝岳等々いい山がいっぱいありますね。名前を挙げるだけでもわくわくしてきます。北海道は緯度が高いので、日本で一番最初に紅葉が見られるんですね。藤森先生、本当にラッキーでした。毎日、北アルプスの山小屋のブログをチェックしていますが、今、上高地から望む穂高の山々は紅葉の最盛期。朝夕はぐっと冷え込んで、雪もうっすらと積もることもあるそうです。秋の澄み切った空の青、積もった雪の白、色づいた紅葉がいっぺんに見られることもあるそうです。何かじっとしていられなくなりました。明日は石鎚あたりの山を紅葉めあてに歩いてみようと思います。
北海道ではもう雪があるんですね。私に周りはまだ秋ですが、間違いなく冬がやってくることを感じました。そう考えると不思議と寂しさを感じます。日本人独特の感覚なのかもしれません。島根の紅葉はもう少し先になるでしょうが、寂しさを感じながらも今から楽しみになりました。短い秋を少しでも楽しもうと思います。
雪を頂いた大雪山の写真、実に見事ですね。私は山に登るよりも遠くから山を観るのが好きで、殊に写真のような雄大な山風景を観るともう感動です。写真を観ても感動しますから本物を観たらどれだけの心地良い思いに浸ることができるのか、想像だにできません。「天人峡」の紅葉写真も素敵です。しかも路線バスが数分止まってくれて景色を堪能させるとはこれはまた粋な計らいです。バス会社の配慮のおかげで、藤森の先生が撮られた写真から私たちブログの読者が天人峡の風情を感じることができます。誠にありがたい話です。アイヌ語が紹介されていましたが、私の出身地にもアイヌ語を地名としているところが数多くあります。「~ナイ」語尾のアイヌ語地名が多いですね。