秋の空

9月14日は中秋の名月です。今頃は、夕方になると南の空に中秋の名月に向けて日々大きくなっていく上弦の半月がきれいに輝いています。その月は、丸くなるにしたがって、夕方に見える位置が、真南から次第に東の空に移っていきます。というよりも、月の出が遅くなってきます。
旧暦では三ヶ月毎に季節が変わり、秋は、「七・八・九月」です。そしてそれぞれの季節に属する月には「初・中(仲)・晩」の文字をつけて季節をさらに細分するのに使いました。そこでは、「八月」は秋の真ん中で「中秋」となり、その月の半ばである15日はだいたい満月になりますから、満月のことを「十五夜の月」といい、その中で特に八月十五日の秋の澄んだ空に昇る満月を、古くから日本では鑑賞する風習があり、このときの月を「中秋の名月」と呼ぶようになりました。そして、その時期は収穫の頃であり、その年の収穫物を月に備える風習が各地に残っています。
しかし、旧暦八月十五日の中秋の名月は、実は満月でないことが多いのです。新月から満月までの平均日数は約 14.76日で、旧暦15日の月齢平均より.76日分だけ長い値ですから、実際の満月は旧暦15日より遅れる傾向があります。まあ、中秋の名月は、一種のシンボルであり、天文学ではないので、そのくらいの誤差は気にしないようです。
それよりも天体に関する行事で気になるのが、七夕と同じようにその日に晴れるかでしょう。実際は、この時期(現在の暦の 9~10月)は台風のシーズンであり、また秋の長雨の時期にもかかりますから、江戸時代の書物には「中秋の名月、十年に九年は見えず」のような記述もあるほど昔からあまり晴天率が良くなかったようです。
また、今の時期、南の空の月を眺めているとその近くにひときわ明るく木星が見えています。木星は太陽の第5惑星で、他より飛び抜けて1番大きい惑星で、他のすべての惑星を合計したよりも、2倍も大きく、地球の 318 倍の大きさを持っています。明るさも、天空で太陽、月、金星についで4番目に明るい天体です。そのために有史以前から知られていました。西洋名では、Jupiter (英語読みでは「ジュピター」、ラテン語読みでは「ユピテル」)といいますが、ギリシャ語では ゼウスというように、ローマ神話の神の中の王で、オリンポスの支配者、ローマの庇護者でもあります。一際明るく大きい惑星であったために、メソポタミアで主神マルドゥックの名をもらいました。それ以来、各地の主神名で継承されています。中国や日本では、公転周期がほぼ12年であることから十二次を司る星として「歳星」と呼ばれていました。
この木星には、四つの衛星があることが1610年、ガリレオによって発見されました。それまでは、すべての物体は、地球を中心に回っていると信じられていましたから、この衛星の発見によって、地球以外にも中心になる星があることになり、ガリレオは公にコペルニクスの太陽中心説(地動説)を支持したので、宗教裁判所に捕らえられ、終生、獄中の身となってしまったのです。
 1989年に、木星とその衛星を探査するために打ち上げられた宇宙探査機には、彼にちなんで「ガリレオ (Galileo)」と名づけられています。
 秋の空もなかなかのものです。

秋の空” への4件のコメント

  1. 「女心と秋の空」と言いますから、テーマを見て今日は藤森先生に「女心」について教えていただけるのかと思いました(笑)。日中は暑い日もありますが、朝夕はめっきり涼しくなってきましたね。『秋は夕暮れ・・』とは枕草子の一節ですが、日も落ちて暗くなった今、虫の鳴き声がにぎやかで秋らしい風情です。もうすぐ中秋の名月ですか。普段はなかなかゆっくり月を眺める余裕もありませんが、この日ぐらいはお月見をするのも風流ですね。今度の連休は、徳島の山を歩いてみようと思っています。山小屋で夜を過ごしますが、山頂から見る星空は何ともいえずきれいです。流れ星だって一晩にいくつも見ることができるんです。これも山登りの楽しみの一つですね。

  2. 旧暦八月十五日ももうそろそろです。今日のブログによると若干遅れて満月となるようですから、本来の「中秋の名月」は今年は9月15日頃になるのでしょう。日中の暑さはまだまだ続きそうですが、朝夕の涼しさから「秋」を感じることができます。とても良い季節になってきたと思います。今住んでいるところは田舎とは違って見える星の数が少ないですね。そうした数少ない星の中に太陽系の惑星を見られることは幸せなことです。小学校高学年の頃は「天体少年」でしたので「木星」やその衛星「ガリレオ」と聞くと、昔が懐かしく思い出されます。中学高校と進むにつれて「天体」への関心が薄れていき、ねだって買ってもらった天体望遠鏡も埃をかぶるようになりました。そして捨ててしまいました。もったいなことをしたものだ、と今日のブログを読んだあと反省しきりです。

  3.  最近になって急に涼しくなり、とても過ごしやすくなった気がします。「十五夜の月」と聞くとつい十月を思い浮かべますが、旧暦八月十五日の月が一番綺麗で、一度は聞いたことがある「中秋の名月」とは九月の月を言っていたのですね。当たり前のことかもしれませんが、自分にとってはとても新鮮なことです。本当に勉強になります。もう夏も終わり秋にどんどん近づいていきますが、保育室も早く秋の装飾をしていこうと思いました。

  4. 残念ながら昨日から天気が悪く、月を眺めることができません。それでもあちこちで見られるススキなどの飾りのおかげで、「中秋の名月」が近づいている雰囲気を感じることが出来ます。子どもの頃にススキや収穫物を供えて月を鑑賞してきた体験が、今でも身体に染み付いているように感じます。こうした風習を大切にして子どもたちに伝えたいと思います。

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