先日、園に栄養士大学から見学者が25名余りありました。園内の3,4,5歳児クラス内を見ていたときです、ある4歳児の子が、「わあ、女ばっかり。気持ち悪い!」と言ったのです。確かに私の園には、男性職員が三分の一います。ですから、どのクラスにも常に男女がいます。調理室にも、4人のうち一人は男性です。また、最近、園への送り迎えは父親が多くなりました。統計は採っていませんが、職員に男性が多いせいか、私の園では三分の一以上は父親の気がします。子どもたちは、そんな生活の中で、全員女性ばかりの団体は異様に思えたのでしょう。しかし、たぶん、世界の保育園のほとんどは、まだ、女性ばかりというところが多いでしょうね。
しかし、この子どもたちは例えば国会に連れて行ったとすれば、「わあ、男性ばっかり!」というかもしれません。日本では、まだまだ国会議員は男性が多いようです。今、福田が総裁を辞めて誰が次の候補になるかもめていますが、女性がなる可能性はあるのでしょうか。同様に、今回、アメリカでは、女性の大統領が初めて誕生するかと思ったのですが、今のところどうも初めての黒人がなりそうですね。
職業によって、男女比は違うようですが、それは本当にその性のほうが向いている場合と、刷り込みや、ある意図からどちらかの性に偏っている場合があるような気がします。文部科学省の学校基本調査(06年度)によると、大学の全学部合計の女子学生比率は40%ですが、理学部をみると女子は27%、工学部は9%、理工学部は12%にとどまるそうです。それが、いくら理系分野でも農学部では39%、医学部は47%、薬学部だと55%と次第に女子の比率が増えてきます。文系では、文学部になると、女子が67%、外国語学部は67%、社会学部は47%となっているそうです。
また、大学を卒業しての進学率(卒業者のうち大学院等への進学者及び就職し,かつ進学した者の占める比率)は男子14.7%に対して女子7.6%で、就職率(卒業者数のうち就職者総数の占める比率)は、男子53.1%に対して女子59.7%です。就職者総数を産業別の男女差を見てみると、男子は「卸売・小売業」21.2%、「製造業」19.5%、「サービス業(他に分類されないもの)」12.9%等の順となっており、女子は「卸売・小売業」17.8%、「医療・福祉」15.0%、「サービス業(他に分類されないもの)」13.7%等の順となっています。職業別に男女差を見てみると、男子は「専門的・技術的職業従事者」32.4%(うち技術者24.4%,教員2.4%等)、「事務従事者」27.6%、「販売従事者」27.1%等の順となっており、女子は「事務従事者」40.6%,「専門的・技術的職業従事者」32.9%(うち技術者6.9%,教員6.6%等)、「販売従事者」17.9%等の順となっています。
大学進学率や職業別男女比が最終的にどのくらいが適当かは分かりませんが、まあ、男女差というよりは、個人差で見たときに、どちらのほうの割合が多くなるかでしょうね。しかし、それは、社会的刷り込みによって、処遇が偏っていたり、入学試験問題や、就職問題の内容が偏ってどちらかの性が有利になっている場合もあるでしょう。そういう意味では、保育の仕事には国民だけでなく、国による偏見がまだまだありますね。母親の代わりではなく、小・中学校以上に次世代を作る大切な仕事だと思うのですが。
先日ある会議で男性保育士についての話がでました。男性保育士がまだまだ少なく、なおかつ定着するのも難しい現状があるといった内容だったと思います。その中で「男性が乳児を担当するのはちょっと・・・」「男性は一家の大黒柱になるから今のままの処遇ではちょっと・・・」など意見がありましたが、なんだか違和感がたっぷり、でした。うまく説明はできませんが、一般的な話だとしても、もっと男女差ではなく個人差で議論されたらなあと思います。保育の世界には様々な人が絶対に必要です。
藤森先生から学んだことは数多いのですが、保育には「母性の保育」と「父性の保育」があって、今の時代は「父性の保育」(見守る保育)が求められるというお話は目から鱗でした。大体、保育園というのは母親の代わりに、母親に近い愛情あふれた言葉かけであやしたり一緒に遊んだりする所と思っていましたから。そうなると当然女性中心の職場になるわけですが、「父性の保育」を取り入れていくと、男性保育士さんも当たり前のように保育現場で仕事ができるようになるんですね。単にジェンダーフリーで男性保育士を採用しても、相変わらず母性の保育のままならうまくいかないでしょうね。それにしても、藤森先生の園の職員の三分の一が男性だというのには驚きました。そんな環境だと子どもたちの育ちも違ってくるものなのでしょうか。
保育園界・幼稚園界、ともに女性が圧倒的に多いですね。先月幼稚園さんの全国研究大会が東京で開催されたので足を運んだところほとんどの方が女性でした。また分科会でも女性がほとんどでグループディスカッションでは10人一グループで男性は私一人。なんだか心細く?なりました。保育界にお世話になる前は男女比同数または男性がより多い職場にいたので始めて保育園にお世話になった時、男性は園長と私だけ、で当初はとても戸惑いました。そして女性がほとんどの職場にいて従来経験したことのない人間関係模様も学ぶことができました。保育園にも幼稚園にももっと男性がいてもいいですね。せめて男女比2:3くらいにならないものか、と思います。
保育園でそのような言葉が子どもから出るとは本当に驚きますね。冷静に考えて各クラスに一人は男性がいるとしても、女性ばかりとは考えにくいですが、子どもからしてみれば男性が三分の一もいる環境が普通になっているのですね。
男女で就職の差は確かにまだまだ明らかになっていると思いますが、今後はそのような事は言ってられないような気がします。今まで女性が中心になっていた職場でも、これからは男性が必要になってくると思いますし、もちろん逆の場合もあると思います。色々な意味で教育をはじめ、男女差など、今一度見直す必要があると感じました。