着ぐるみ

 北京オリンピックは、余り日本と時間差がないので、どの競技もライブで見ることが出来ます。しかし、私は、どうしても夜ハイライトで見ることが多いので、競技している最中しか見ませんので、競技の合間を見ることが余りありません。そこで、一度ライブを見ていたときの休憩時間に着ぐるみが出てきて、踊っているのを見て、そういえばそんなマスコットがいたなあと思い出しました。
このマスコットは、福娃(フーワー)です。魚、パンダ、聖火、チベットカモシカ、頭にたこを載せたツバメがモチーフになっています。それぞれには名前が付いており、「貝貝(ベイベイ)」「晶晶(ジンジン)」「歓歓(フアンフアン)」「迎迎(インイン)」「ニーニー(ニーは女へんに尼)」といい、名前を合わせると、「北京はあなたを歓迎します」という意味になるそうです。
 私の子どもたちは、小さかったころは着ぐるみを怖がっていましたが、子どもには人気がある場合のほうが多いようです。ですから、何かの宣伝に登場することが多いのですが、他にもさまざまな着ぐるみがあります。一番有名なのは、ディズニーランドのミッキーマウスでしょう。広い会場の中で、何体くらいあるのか分かりませんが、どのミッキーでも同じ動き方をしますし、決して、同時に2体は出現しないように気を使っています。一人のきちんとした人格を持ったその存在を信じている子どもたちの夢を壊さないためです。
これらの着ぐるみは、中に人が入っているのですが、やはり気を使っているのは、なかに人が入っていないかのように見せるために、できるだけ中から外を見る穴を小さく、網などを張ってわからないようにしてあることと、着ぐるみへの出入りを決して人には見せないことです。
ある雑誌の企画で、私の園にウルトラシリーズで有名な円谷プロの怪獣が来たことがありました。そのときに聞いたのですが、怪獣でもそれぞれ性格があり、独特な動きをするので、中に入る人は決まっているそうで、けっして着ぐるみだけを貸し出すことはないそうです。また、園で脱ぎ着をするときには、個室の中で、入り口と反対側に向けた大きなダンボールの中でしていました。それ程気を使っているのですが、私は幸運にも脱ぎ着を見ることが出来ました。それは、電車区の電車の中での撮影に私も出演したからです。電車の中という狭い空間の中ですので、仕方なくみんなの中で脱ぎ着をしました。撮影中は、いちいち脱ぎ着をするのは大変なので、上半身だけ後ろのチャックのところから出して、付き添いの人に中に空気を送り込んでもらっていました。地獄のような暑さと、空気が薄くなる中で、よくあんな軽快な動きができるなあと感心したものです。
いくら着ぐるみといってもプロの自覚があるのですが、どうも、北京でのマスコットは、その辺は無神経のようです。新聞にこんな記事が掲載されていました。「丸っこい着ぐるみは会場入り口付近で踊ったり、親子連れの求めに応じて写真に収まったりしている。ところが、この着ぐるみたち、平気で「中の人」が出てきたり、抜け殻が人目に触れるところに積み上げられたり、子どもたちの夢を壊すことに無頓着だ。」どうも、競技のあとは、無造作に道ばたに積み上げられ、その後、残っている観客の間を通ってカートで運ばれていったそうです。
 見えるところだけでなく、見えないところにも気を使ってもらいたいものです。

着ぐるみ” への6件のコメント

  1.  ディズニーランドのミッキーの着ぐるみの話は私も以前、聞いたことがあります。子どもの夢を壊さないためにそこまで気を使うとは、さすがプロだと思います。そんな着ぐるみの着替えを目の前で見れた藤森先生は本当に幸運だったかもしれませんね。そう考えると確かに北京オリンピックの着ぐるみは、もう少し気を使うべきですね。せっかく自分の国で4年に一度しかない大イベントが開催されて、しかもマスコットの着ぐるみが道端に積まれて平気で観客の合間を運ぶのは無神経にもほどがあると思います。

  2. 子供たちの夢を大事にすると言えば、やっぱり東京ディズニーランドが一番だと思います。聞いた話では、ここには、レストランへの食材の搬入のためのトラックが通る地下通路がある。自動販売機のような俗なものは一切置かない。敷地内から外の景色が見えないようにしている。会場内に落葉樹がない。(季節の移り変わりを感じさせないため)600人の清掃スタッフがいて、300人交代で掃除をする。(夢の国にゴミが落ちてはいけない。)夜間に水をまいてブラシ掃除やトイレ掃除をする。「見えるところだけでなく、見えないところに気を使う」ところにTDLが変わらない人気を保っている秘密がありそうです。

  3. 着ぐるみをその場を盛り上げるだけの道具と考えるか、子どもたちに夢を与えようと考えるか。たったそれだけの違いで大きく変わってしまいます。見えないところを大切にできるかどうかは、もしかすると見えているところを大切にすることより重要かもしれないと思っています。世の中は見えないことがほとんどで、見えているところはほんのわずかです。見えないところを大事にするために、思いを深め続けたいと思います。

  4. 北京オリンピックのマスコット人形は日本のテレビ局が北京オリンピック関連の報道をする時アナウンサーの前に置かれたりしているのを見た程度でさほどの関心を示しませんでした。よってマスコットを並べると「北京はあなたを歓迎します」という意味になるなど全くもって知りませんでした。今思えばとても素敵なメッセージをこれらマスコットが表していたのですね。感動すら覚えます。それにしても、これらマスコットの着ぐるみがあの壮大かつ派手な開会式に登場していたのでしょうか?おそらく開会式の後半の方に登場していたのかもしれませんが、入場行進の後は睡魔に勝てず観ていませんでした。私はオリンピック報道中マスコットの着ぐるみをあまり観ていなかったので、今日のブログで紹介されていたマスコット着ぐるみ裏情報は貴重でした。

  5. 幼い頃、TV画面上の着ぐるみには好感を持っていましたが、デパートの屋上で会った着ぐるみが想像以上に大きいことにとても驚いた記憶があります。人が中に入っていると知った時には、子どもながらに妙に納得してしました。着ぐるみを着る人にとって、子どもの夢を壊さないために「人」である要素を隠すための努力は大変なものであると感じます。また、夏場なんておいうのはなおさらですね。半日着ぐるみで営業をするだけで、3kgは落ちると聞いた事がありますが、過酷な仕事の一つですね。そして、スポーツではおなじみの、マスコットキャラの運動神経にはいつも驚いてしまいます。それも、努力の賜物なのでしょうね。

  6. 着ぐるみというとついつい触ってみたくなるような姿をしているので、子どもたちも触りたいという感じになりますね。しかし、着ぐるみを触るというのは割とご法度になってしまっていますね。私も最近ではゆるキャラと言っていただけることが多くなりましたが、私の方が全然触られても構いません笑思えば、子どもたちによくお腹を触られることを思い出しました。まさにゆるキャラですね。「子どもたちの夢を壊すことに無頓着だ」という言葉は重みがあります。また「見えるところだけでなく、見えないところにも気を使ってもらいたいものです」という先生の言葉も重みがあります。それは人としてどうなのかということを問われているような気がしました。

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