今日は、園の遠足でした。遠足のテーマ「地域を知ろう!」ということで、昨年は園の北東周辺を、親子で、ウォークラリー形式で歩いてもらいました。今年は、園の南西周辺のウォークラリーです。
何度もブログで書きましたが、今回の遠足のひとつのポイントになっているのは、ちょうどそこで妙正寺川と神田川が落ち合っており、落合地域(中落合・上落合・西落合・中井)全体の地名の由来になったところです。神田川は、歌でも有名になったので、日本中の人、特に団塊の世代にはよく知られている川ですが、もうひとつの妙正寺川は、杉並区の妙正寺公園内妙正寺池に源を発し、途中中野区松が丘二丁目で江古田川を、新宿区の西武新宿線下落合駅付近で落合水再生センターからの放水路とそれぞれ合わせ、新目白通りの下を流れ、新宿区のこのあたりの高田橋付近で神田川に合流しています。
この落合水再生センターも、今回の遠足のポイントであり、昼食を食べる「せせらぎの里公苑」は、この水処理施設の上部空間です。
この水再生センターは、新宿副都心に極めて近く、住宅地に囲まれた水再生センターとして環境に配慮した管理を徹底しています。処理区域は、中野区の大部分と新宿・世田谷・渋谷・杉並、豊島、練馬区の一部で、面積は3,506haだそうです。
この施設のHPには、都心ならではの記載があります。私たちは、下水処理水というと、汚泥が発生する汚い水を思い浮かべますが、ここでは、下水処理水のことをこう書いています。「下水処理水は水量が豊富で、また水質も安定しており」ということで、ほとんど処理した水は神田川に放流していますが、ここで高度処理した再生水を西新宿の新宿副都心水リサイクルセンターに送水して、西新宿や中野坂上地区のビルのトイレ用水として活用され、都市の水循環に貢献しているそうです。また、一部は西新宿や中野坂上地区のビルのトイレ用水や城南三河川の清流復活事業にも活用しているそうです。下水は、都会では、とても有効な水源なのですね。
もうひとつ、都会ならではのことがあります。それは、これから梅雨に入ると大雨が降ることがあり、そのときの水害についてです。水害というと、川が氾濫して起きるものですが、「都会型水害」という、川がなくても水害が起きることがあります。それは、雨の量が多いと、下水道が処理しきれずに、マンホールから雨水があふれて床上浸水をしたり、道路が冠水したりすることがあるのです。平成17年8月15日には、1時間当たり最大124mm、総雨量126.5mmの雨で中野区だけで浸水被害が280件あり、同年9月4日には、1時間当たり104mm、総雨量227.5mmの雨により中野区で浸水被害1530件も出しています。
この総雨量とは、「雨水が別の場所に流れず、蒸発せず、地面などに染み込まない状態でどのくらいの深さになるか」という水深を示しています。底の平らな入れ物に10分間雨をためてその水の深さを測り、それを6倍したものが1時間の雨量です。普通は、1時間当たりの雨量が30~50mmだと激しい雨になり、50~801mmで滝のように降る激しい雨になります。
都会では、川がないから、崖がないからといって安心はできません。災害は、どこからやってくるかわかりません。
昨日の夜のテレビ番組「世界一受けたい授業」のなかで、水の問題が取り上げられていました。日本人は水道水を一人1日330リットル、年間120立方メートルも使うといわれています。ざっと世界平均の倍の量です。そしてその多くが水洗トイレで流す水で1回あたり15リットルくらい使うそうです。地方都市には、東京のように下水を再利用するための施設はありませんが、節水をもっと意識しないといけませんね。「20世紀は領土紛争の時代だったが、21世紀は水紛争の時代になるだろう」とはセラゲルディン前世界銀行副総裁の言葉ですが、地球環境の問題の一つとして水問題は重要です。
地域を知る事がテーマの遠足はとても良いことですね。私も今まで住んできた自分の県や家の周りの地域の事すら、どれだけ知っているか分かりません。もう少し遠足に対しての考え方を改める必要がある気がしました。
都会には、水害のイメージはありませんでしたが、そうでも無いのですね。川が無いから大量の雨水の行き場が無く溢れてしまうのですね。これから夏に向けてどんどん暑くなり、プールの季節がきて、水をたくさん使用します。今は水が豊富にあります。だからと言って無駄使いはせず、そして雨水等を溜めて色々に利用したりと大人から水の大切さを子ども達に伝えることが出来たらいいと思います。
園の近くに小さな川が流れていて、園の周辺ではそれほど雨が降っていなくても上流でかなり降っていると、あっという間に水位が上がります。それを見るたびに、身のまわりのことだけでなく様々なことが影響しあって災害が起こることもあるんだと、いつも教えてもらっています。長い間何事も起こらなければそのままずっと何も問題は起こらないと油断することが、一番怖いことかも知れません。
お天気に恵まれた遠足で何よりでした。暑かったかもしれませんね。さて、「水再処理センター」の機能は多岐に渡っています。学習目的なら施設内見学もさせてもらいます。水に関して様々な学びが可能となります。しかも「再処理」場の上は適度な公園となっていて、私たち家族のお散歩コースです。また同センターが造営した「せせらぎの里公苑」にも親子共々お世話になっています。かけっこや鬼ごっこもできる公苑で結構楽しめます。「神田川」はその名を耳にするだけで中学時代を思い出すことができます。普段は水量も少ないのですが、激しい雨が降るととたんに濁流と化し、橋上から眺めていて怖くなります。近年は同河川への下水の流し込みに制限がかけられ、結果として氾濫することが少なくなったようです。もっとも気候変動の今日この頃ですからどうなることやら。