花が一斉に開き、暖かい春も次第に初夏に向かいはじめ、学生も社会人も新しい環境での生活がほぼ一月経ちました。こんな季節に新しい生活が始まるのは心がうきうきとしそうなものですが、同じ状況を反対に考えると憂鬱になることがあります。楽しみだったゴールデンウイークも終わり、このあとしばらく祝日はありません。周りは忙しそうに動き回り、なんだか自分だけ置いていかれそうな気がします。また、せっかくなれて安定していた生活から新しい環境に移り、今まではなんとなく無我夢中で動いてきたのがそろそろ落ち着いて周りを見ると、この新しい環境がなんだか不安になります。そして、最近なんだか「やる気が出ない」「食欲がわかない」「なんだかむなしく感じ」、そして実際に頭痛がしたり、不眠症になったりするときがあります。
このような症状が大学に入りたての学生に5月頃に見られるようになり「五月病」として一般に知られるようになりました。それが近年では、学生の五月病は減っているようですが、それに代わって新社会人や子どもを初めて保育園などに入園させる保護者などに同様の症状が見られることが増えてきています。新社会人の場合は、新人研修などが終わって実際の仕事をはじめた後の6月頃に症状が出ることが多いため、新五月病または「六月病」と呼ばれはじめています。しかし、この五月病と六月病、どちらも医学用語ではなく、医学的には、「適応障害」と診断されます。新しい生活に夢中でいる間はいいのですが、ひと段落する5月・6月頃に、知らず知らずに蓄積されていた心身の疲れが出てきたり、新しい環境や人間関係についていけなかったりと、大きなストレスを貯め込んでしまうことが原因で、実際は、それが現れるのは何も5月・6月だけに限るわけではなく、人によって、夏休みを終えた9月頃に出ることもありますし、さらに職場環境が変わったときに起きることも多いようです。
しかし、泉谷しげるの歌「白雪姫の毒りんご」ではありませんが、「むなしい、むなしいとつぶやいても また明日もむなしいだけ」です。これらの症状は新しい環境にきちんと向き合い、きちんと真面目に対応しようとした結果であることが多いので、何も自分を責めることはないのです。まあ、「明日があるさ」的な気持ちで自分ながらの気分転換を図ったほうがよさそうです。
そんなグッズもネットで紹介されていました。
アロマや良い音楽など、気分をゆったりさせるもののほかに面白いものがいくつかあります。例えば、「叫びの壺」というのは、このツボに口を当てて叫ぶと、特殊な内部設計により、小さな声に変えてくれるので、言いたくても言えない、人に聞かれてはいけない…そういったことを大声で叫んですべてを吐き出してしまおうというものです。また、「ムゲンプチプチ」というのは、シート状緩衝材の気泡をプチプチとつぶすと、スピーカーが内蔵されていて、つぶすときの音も再現してくれます。「パワータワー」は、本体に空気を入れ、台座に水などを注入して重しにするタイプのボクササイズ・トイで、ストレス源を思い浮かべながら連打して汗をかけば、心も体もスッキリするというものです。そのほかに高い防水性能をもつポータブルDVDプレーヤーで、風呂で映画を見るとか、お札を模した入浴剤を湯船に散らし入れれば、お札に囲まれて風呂には入れるなどさまざまです。
人によって解消方法は違いますので、自分なりの解消方法を見つけることが大切でしょうね。
今だから一つの人生経験として話せることですが、12年前の5月に適応障害、要するにうつ病を発病、治るまで半年間かかりました。その年の4月に念願の結婚。(実は晩婚だったんです)生活の激変と、生来の几帳面で完璧主義な性格が災いしたんでしょうね。なんとも憂鬱な気分が続いて大変でした。医者にもかかりましたが、結局、自分なりに考えて、早起きとストレッチを続けることで完治することができました。それと、物事の捉え方を変えること、コップの水を見て、「もうこれだけしかない」と思うのではなく、「ああ、まだこんなに残っている」と感じれるようになるように努力しました。病気にかかると大変ですが、「大変」という字は「大きく変われる」とも読めます。病気のおかげで、楽観主義的な生き方を身につけることができて、本当に感謝しています。
自分の気持ちをコントロールするのはなかなか難しいです。同じ出来事や場面に出くわしても、人によって処理の仕方が違います。上手に受け止め処理をしている人を見ると、見習わなければといつも思います。でもやわらかい受け止め方は簡単には身につきませんね。やはり自分なりの解消法をもっていて、それがあるからこそできてくる心の余裕がまずは必要なのかもしれません。
五月病はよく聞きます。実際に私の友人にも五月病になった友人が何人かいました。その多くは仕事が辛いとかですが…。私は今まで何か悪いことがあったりすると、引きずっていましたが、この仕事に就いてから子ども達と一緒に過ごせば、悪いことや辛い事が起きても、すぐに忘れてしまいます。本当に子ども達には助かっています。
「明日があるさ」的な気持ちで自分ながらの気分転換を図るのは本当に大切かもしれませんね。何か失敗をしてすぐに忘れるのは、また別の意味でダメかもしれませんが、「明日がある」と思い、明日から頑張ると思う事が大切だと思います。
場所の変化や関わる人の変化というものは楽しくもあり、また適応することに労苦を伴う場合があります。「労苦」を伴った場合が「五月病」や「六月病」云々ということになるのでしょう。こうした病に陥る場合の精神状態を自分なりに考えるとやはりそこにあるのは眼前の状況の「絶対視」ということでしょう。そもそも「変わる」「刹那」「朝令暮改」「臨機応変」をテーゼとしていれば罹らなくてもよい病気です。「絶対視」「こだわり」「固執」はおしなべて病の元。「明日があるさ」とか「なんとかなるさ」と思っていれば、やがて状況の変化に伴って問題の本質を達観できて、やがて問題の解決に向かいます。後知恵ではありますが、悩んでいたときの悩みというものは実にたわいない。とるにたらない。ということがわかります。