微生物

 昨年5月に、NASAは、火星探査機フェニックスをその年の8月に打ち上げることを発表しました。このフェニックスは火星の北極に着陸し、探査機としては初めて北極の気象を調査すると同時に、特徴的な長い腕を使って表面の地層を掘り、その下にある水の氷を直接調べることに挑戦します。2002年にNASAの火星の上空から観測する探査機マーズ・オデッセイが、腕の深さほどのところに氷が眠っている証拠を見つけたので、「着陸して直接氷を調べたい」という機運が再び高まっていたからです。
1999年火星の南極を目指した探査機「マーズ・ポーラー・ランダー」は、着陸に失敗して、灰じんと帰してしまいました。ですから、今回の探査機は、「灰の中からよみがえった不死鳥」ということで、「フェニックス」と命名されました。
このフェニックスの打ち上げは、昨年8月4日に見事成功しました。そして、先日、米国東部時間25日午後7時53分(日本時間26日午前8時53分ごろ)に火星に無事着陸したというニュースが流れてきました。そして、着陸後に届いた初画像から、探査機は良好な状態にあることが確認されました。その周りは岩石の少ない地点であり、地表に氷は見られないようですが、今後地面を掘削する探査で、どんな映像が送られてくるか楽しみです。
私たちは、宇宙人というと、「火星人」を思い浮かべます。それは、火星が太陽系の8つの惑星のうちで太陽との距離、公転周期などで地球と最も似ているということと、火星上の多くの場所に、 大洪水や小さな河谷系を含む侵食作用の非常に明らかな証拠が存在しているからです。しかし、過去のある時期には、確かに水が地表面に存在していましたし、大きな湖や海洋さえあったかもしれないといわれています。しかし、地球と同様に、ほとんどすべての二酸化炭素は使い尽くされ、炭酸塩岩を形成しました。しかし、地球のようなプレートテクトニクスが存在しないので、火星はこの二酸化炭素を大気中へ戻すことができず、その結果、十分な温室効果を維持することができずに、現在では、気候があまりにも過酷で、地表面付近の平均気温は地球の13度に比べて大幅に低い氷点下53度ということもあって、科学者たちは、人類のような知的生命体が存在するとは考えてはいません。しかし、火星には、微生物のようなものかもしれませんが、水が凍りついた大型湖が存在し、生命体が存在する可能性がある、と判断しています。今回、それが少しわかるようになるかもしれません。
火星人といえば、イギリスの作家H・G・ウェルズが1898年に発表したSF小説「宇宙戦争(原題The War of the Worlds)」が思い出されます。20世紀の初めに火星人が地球に到来し、武力で侵略していきます。そして、地球は征服されますが、最後は、こんな終わり方をします。
いよいよ、人類は滅亡すると思われたとき、主人公は、火星人がみんな死んでいるのを見つけます。その火星人をやっつけたのは、人間の武器や策略ではなく、太古に造物主が創造した微生物だったのです。微生物に対する免疫がない火星人は、地球に襲来し、地球で呼吸し、飲食することによって、微生物によって死に至らしめられたのです。
火星人ではありませんが、微生物に対する免疫がなくなってきている最近の子どもたちは、大丈夫でしょうか。