ペンギン

イギリスのBBCは今月の1日に、新博物学シリーズ「Miracles of Evolution(進化の奇跡)」の一部として、ペンギンが空を飛んでいる驚くべき映像を紹介しました。この映像を見た人も多いと思いますが、映像と同時にこんなナレーションが入っています。
「私たちは、何日もペンギンを観察し映像に収めていましたが、思いもよらないことが起こったのです。そうこうしているうちに天候が悪化してきました。そして驚くべきことを目にしたのです。ペンギンたちは寒さを凌ぐために身を寄せ合うのではなく、私たちが予想もしなかった行動に出ました。他のペンギンには真似できないことです」と、コメディ・グループ、モンティ・パイソンの元メンバー、テリー・ジョーンズ氏が語っています。そこまでは、「あれっ?」と思ったのですが、そのあと「この映像は、刺激的で全く予想もしなかった自然の驚くべき光景を見せてくれます。そしてまた、視聴者は生命力に溢れた感動すべき体験だけでなく、ダーウィンの自然淘汰説が如何に見事で単純明快かを例証してくれます」という語りとともに飛んでいたペンギンが次々にジャングルの密林に着地する姿を見ると、語りがコメディアンでもあるジョーンズ氏ということもあって信用できなくなります。当然これは、4月1日のエイプリルフールに、イギリスBBC放送が流したCG映像です。
 ペンギンは、あのメタボではないかと思うような体型は愛くるしいのですが、ペンギンという名の語源は,一説には、ラテン語の “pinguis”(肥満)によるという仮説があります。このまま読んだキャラクターが「ピングー」というスイスのオットマー・グッドマン原作の粘土アニメです。このペンギンは、「コウテイペンギン」です。他の説では、15世紀後半以降、大西洋を横断したスペインのタラ漁師が、北西大西洋のニューファンドランド島周辺に生息する飛べない潜水性の海鳥であるオオウミガラスをスペイン語で penguigo(太っちょ)と呼んで、これが16世紀に英語に入ってpenguinとなったとする説です。
 NHKの「おかあさんといっしょ」のきぐるみ劇「にこにこぷん」には、「フォルテシモ・ピッコロ」というペンギンが出てきます。いつも「フン!」と言うので、「フンボルトペンギン」です。
 そして、最近人気なのは、東日本旅客鉄道(JR東日本)の発売するプリペイドICカードであるSuicaカードのマスコットキャラクターです。この種は、「アデリーペンギン」で、南極から東京にやってきたことになっています。デザインは坂崎千春さんですが、名前は特にないようです。ここにペンギンを使ったのは、メタボの体型からではなく、広大な南極海で「スイスイ」泳ぎ回るペンギンの所作と、Suicaで「スイスイ」便利になるというイメージとを掛け合わせたものです。作者の坂崎さんは、「スイカ」が開始当時は、誰も知らない、既存のものとは違うサービスだったことから「ペンギンは寒い国の動物だから、日本の夏の風物詩であるスイカを知らない。全く知らない『スイカ』に初めて触れる存在ということでペンギンになった。」と言っています。
 初期の「スイカのペンギン」は顔のシルエットがシャープで表情もあまりありませんでしたが、最近は顔が初期に比べて少し大きくなり、丸っこい体形に変わってきました。
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人気が出てくると、顔も丸くなり、表情も豊かになってくるのですね。