卒園式で、子どもたちは将来なりたい職業を発表します。男の子に人気のあるのは、相変わらず「サッカー選手」とか「野球選手」で、女の子は、「ケーキ屋さん」「お花屋さん」などに人気があります。
キッズgooというサイトのなかに、「Gakken学習研究社」が提供して、「将来の仕事なり方ガイド」というコンテンツがあります。その職業検索に自分の長所から、その長所にむいている職業を紹介してくれるというのがあります。それを読むと、逆に、その職業がそのような力が必要だと思われているのだということがわかります。
まず「集中力」が必要な職業とは何だと思いますか?集中力とはこういう力と書かれています。「与えられた課題を効率良く、時間内に達成することができる」それは、「ずばぬけた集中力と計画性で、任されたこともあっという間に終えてしまう。」という能力を持ち、長所としては、「緻密な計算力と注意力が必要な財務・総務係の仕事に適している。」と言っています。具体的な職業としては、「公認会計士」「銀行員」「秘書」「国税調査官」「行政書士」「会計・経理事務員」などと書かれています。このような職業には集中力がいるのだと改めて身の回りの人を思い出してしまいます。
次に「サポート力」です。この力は、ちょっとわかりにくいですが、このような力だといっています。「周囲の人に安心感を与える不思議な魅力を持つ」「いつも気くばりを忘れず、穏やかな性格で、人から頼られることも多い」長所として、「人に対して指導したり、教育する関係の仕事に就けばよい」と助言します。具体的な職業名は、「警察官」「医師」「看護師」「介護福祉士」「社会福祉士」「フライトアテンダント」「保育士」「教師」などと書かれています。たしかに、どれも人をサポートする職業ではありますが、どうでしょうか。例えば、教師をとってみたとき、周囲の人に安心感を与えているかと言われるとちょっと怪しいですね。また、いつも気配りを忘れず、穏やかな性格と言われても、なんだか、実際の教師によく見られるのは、自分本位で動いてしまう人が多い気がしますが。また、最近の子どもが大変ということもあって、穏やかな正確では無理のような気がします。
「論理的」な長所を持つ人はどうでしょうか。この長所は、「集めてきた情報を頭の中で整理しながら、結論を導き出していくのが得意」「説得力を持った意見を述べ、周囲の人をなるほどと感心させる」そんな人は、「調査・研究や論証を必要とする仕事で実力を発揮できそう」だといいます。たとえば、「弁護士」「司法書士」「法医学者」「科学者」「統計学者」「証券アナリスト」「弁理士」「リサーチャー」などです。
そのほかに「人付き合いがうまく、自分をうまくアピールすることができる」「周りの協力を得ながら自分の思いどおりに物事を進める」という「社交力」を持っている場合は、顧客との接し方にコツが必要なサービス業が向いていて、「外交官」「ツアーコンダクター」「アナウンサー」「美容師」「営業」「セールスマン|などです。
「器用な手先で、自分でものを作り上げていく才能を持った人」「つねに新しい知識を吸収しながら、現状に適用していく能力も持っている」という「技術力」は、「細やかな作業と冷静さが必要な技術職」ということで、「システムエンジニア」「パイロット」「整備士」「臨床検査技師」「歯科技巧士」「測量士」「印刷製本業」「大工」などです。
なんだか「当たらずとも遠からず」という感じですが、改めて、「そう なんだ!」と納得してしまいます。
自分の長所が向いている職業を紹介してくれるサイトは多少助かる気がします。私は高校の時に将来を考えるときに、とても悩んだことがありました。その頃は特にやりたいと思っていた仕事もなく、とても悩んでいたときがあったので、その頃にそういうサイトがあれば少しは参考になったかな?と思います。
保育士として働いていますが、何が必要か?と聞かれると難しいですね。「サポート力」と書いてありますが、確かにその通りだと思いました。しかし「サポート力」が「安心感」や「穏やかな性格で人から頼られる」というのに繋がるのは何か違う気がします。私は「サポート力」というのは子どもをサポート、援助する意味だと納得します。でも全体的に見ると「当たらずとも遠からず」なのかもしれませんね。
いろんな職業にはそれぞれ向き不向きがあるので、それが全てではないにしてもこうした分類は面白いです。仕事を決めるとき、自身も職場もお互いに不幸にならないように、自分の長所を知っておくことも大切だと思います。そう考えると自分の長所は何かを知るために、長所を認めてほめることは大切ですね。一つの仕事を選び腹をくくってそれに取り組むことで、逆に世界が広がっていくのを感じています。子どもたちには、自分の長所を見極めて自信をもって仕事を選べるようになってもらいたいと思います。
2005年のデータですが、日本の高校生がなりたい職業の1位は公務員で2位がサラリーマン。中学生がなりたい職業の2位はなんとフリーターだそうです。ちなみにアメリカでは弁護士と医者が1位と2位で、あのフィンランドは教師が1位で心理学者、芸術家、建築家、医師、看護婦の順になっています。どこの国でも、小さい頃はスポーツ選手やケーキ屋さんになりたいと思っていても、ある程度の年齢になるとお国柄が出るものですね。特にフィンランドの調査結果にはpisa世界一の片鱗が見えます。ヘルシンキ大学の教授は「資源が少なく、人口の少ない我が国は、国民の知的水準を上げることが不可欠。教師が重要な仕事であるという認識は自然に生まれた」と語っています。日本も真摯に学ばなくてはなりません。
今度小学校にあがる私の息子は卒園式の時に「タクシーの運転手になりたい」と表明しました。昨年の今頃は「世界選手権に出るバレーボールの選手」そしてその前の年は「お医者さん」でした。先日息子と一緒に大宮の鉄道博物館に行った時「日本食堂」でご近所の親子連れと会いました。娘さんでしたが、その娘さん今度小学校2年生になるとのことでした。そこで「大きくなったら何になりたいですか?」と質問すると「まだ決めていません」という答えが返ってきました。ちなみにその女の子は1年前の3月は幼稚園で卒園式を迎え「ピザ屋さんになりたい」と表明したとのことでした。小1の1年間で「答え」が「まだ決めていない」に変っている現実に少々戸惑いを覚えました。