私の園では、各年齢の発達やその年齢の特性から色彩計画を立てています。その色を基本としてそれぞれ年齢の部屋を構成しています。
 また、園のテーマカラーを設定しています。それは、手や顔に塗る「ニベアクリーム」の缶の色です。
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ニベアといえば、日本では「ニベア花王」として有名ですが、実は日本の製品ではないのです。ニベア(NIVEA)はドイツで1911年に開発・発売されたハンドクリームの世界的トップシェアーを誇るブランドで、現在は世界187カ国に発売されています。日本でも68年からニベア花王が商品展開しています。「ニベア」とは、ラテン語で雪を意味する「nix, nivis」から派生させて付けた名前です。
 「青」という色は、ひとつの色を表しているというよりも、そのほかの多くの名前の総称として呼ばれます。たとえば、水色、空色と呼ばれるような明度が高く彩度の低い、淡い色合いのもの、 紺色や藍色、群青色などの明度が低い、濃い色合いのものなどがあります。
 日本では伝統的には藍(あい)や縹(はなだ)を用いてきました。これは、日本において青を表現するための染料にツユクサを使い、その色を花色と呼んだことに由来するといわれています。その後、染料としてアイが用いられるようになり、藍や縹が青系統の色を表す総称として定着してきました。この藍は、太古より使用されており現在でも重要な染料・顔料です。
 紺青(プルシアンブルー:プロシアの青)という赤みの強い青色顔料は、最初の合成顔料とされていて、現在でも生産されていますが、この色は、1704年にベルリンにおいて偶然発見されました。当時は安価な青い顔料は他に存在しなかったため、これは陶磁器に彩色するために広く使用されるようになっていきました。
 日本では平賀源内が紹介し、葛飾北斎が描いた「富嶽三十六景」においてこの紺青を使って描いた濃青が評判になって全国に広まったとの説もあります。
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 海外でも、さまざまな絵画に青が使われ、その絵を描いた画家によってその色の名前がついています。たとえば、先日も日本に来た名画、フェルメールの「真珠の耳飾の少女」のターバン等に見られる青は、ラピスラズリより得られた天然ウルトラマリンブルーです。この天然ウルトラマリンはフェルメールの絵画において特徴的な色彩である為に、「フェルメール・ブルー」といわれています。
 このラピスラズリより得られたウルトラマリンブルーは、最上の青として聖母マリアに捧げられました。このため、この青色には、ほかにも「マドンナブルー」とも呼ばれています。また、画家ラファエロが聖母マリア像を描き、その中でこの色を用いたことから「ラファエル」(ラファエロの英語名)という別名もあります。日本では瑠璃色と呼ばれている色と同じ色です。
 色というのは、視覚を通して得られる感覚の一種ですが、その色の持つ文化は、デザインや視覚芸術上の重要な要素であり、人間の生活そのものよりも、生活をより厚くするものとしての要素が大きいようです。ということで、保育室の色彩計画が重要になるのです。