職場検診1

 職場健診を毎年受診することになっていますが、その結果に一喜一憂します。特に年齢が高くなってくると、血液検査が気になるところです。その中で直接気になるのが、ひとつは、血糖値や総蛋白の数値です。もうひとつは、コレステロール値や中性脂肪関係の数値です。これらは、体に必要なものも多いために、高すぎても、低すぎてもよくない場合が多いようです。
 まず、血糖値ですが、この数値が高いと恐ろしい、あらゆる病気の引き金になりやすい「糖尿病」になる可能性が高くなります。最近、ペットボトル症候群といわれる、 スポーツドリンク、清涼飲料水などを大量に飲み続けることによっておこる急性の糖尿病が問題になっています。人間が1日に必要とする炭水化物は、総エネルギー必要量の50%から70%を目標にすべきとされ、また砂糖は総エネルギー必要量の10%未満にすべきだと勧告されています。それであるにもかかわらず、市販飲料の多くには、100mlあたり10g程度、スポーツドリンクにはたいてい100mlに6g程度の糖分が含まれています。これを普段水代わりとして飲んでいる場合、1日に2リットル程度飲むと仮定すれば、120?200gもの糖分を摂ることになり、2gのスティックシュガー60本分となり、スティックシュガーの袋詰め商品一つ分を摂取していることになるのです。
 総蛋白濃度などは、栄養状態の指標として利用されます。それは、主に肝臓の働きに関係します。一般に総蛋白とアルブミンは低いことが問題となることが多いようです。
年齢が高くなって心配なのは、コレステロールと中性脂肪です。しかも、この数値は、総コレステロールはわかるのですが、HDLとか、LDLとか、そのあたりはやたらとアルファベットが並ぶので、何がどうなのか、何に影響するのかがよくわかりません。しかも、高いといいのか、低いといいのかもよくわかりません。そして、それらを正常値にするには、どうすればよいのかもよくわからない場合もあります。
最近よく言われるものに、総コレステロールの中の、悪玉と呼ばれるLDLコレステロールと、善玉と呼ばれるHDLコレステロールです。悪と善と言っても、必ずしも善悪で割り切れるものではないようです。たとえば、悪玉と言っても、LDLコレステロールは、人間の細胞組織の構成や、ホルモンの合成などに欠かせない大切なもののようです。しかし、多すぎると血管に沈着して、動脈硬化を促進してしまいます。HLDコレステロールは、血管壁内の余分なLDLコレステロールを取り除く作用を持ち、逆に少なければ動脈硬化によくありません。
 これまで「高脂血症」と呼ばれていた脂質異常は、低HDLコレステロール血症を含む表現としては適切でないということで、2007年版動脈硬化性疾患予防ガイドラインでは「脂質異常症」と改訂されました。脂質異常の内容は男女で異なり、高LDLコレステロール血症は女性に多く、女性では大多数が単独の異常で、男性では約半数が他の脂質の異常を伴っていたそうです。低HDLコレステロール血症は男性に多く、メタボリックシンドロームを伴っていたようです。高LDLコレステロール血症には食事療法が優先するようですが、閉経後の女性の場合は体質によるものが多いので、改善の程度は少ないようです。
 数字だけで翻弄されるのではなく、正しい知識と、具体的な改善策を練る必要があるようです。