オリーブ

先週末訪れた二十四の瞳の舞台である小豆島は、 瀬戸内海・播磨灘にある島で、小豆島町、土庄町の2町があります。古くは、小豆島(しょうどしま)を「あづきしま」と読んだそうです。小豆島の名産といえば、すぐに思い出すものは、「手延べそうめん」です。
そうめんは、奈良時代に弘法大師によって、唐のお菓子「索餅]の製法が伝えられ、この索餅がそうめんの原形といわれています。索餅は現在のそうめんの形とは違い縄状によじった太く短いものだったようです。索餅は製法の改良で長くて細い形状に変わり索麺といわれるようになり、その製法が鎌倉時代に伝えられました。これを日本では「さくめん」と言っていましたが、中国語でソービンと発音されていました。そして、その発音に即して「素麺」と書かれるようになったのが素麺の名の由来だといわれています。日本の手延べそうめんの製法は今から約450年前、中国から現在の奈良県桜井市三輪に伝えられたのが初めてとされています。それが、「三輪素麺」です。恥ずかしながら、以前奈良桜井に行ったときに三輪山を見て、初めて三輪そうめんが奈良であることを知ったのです。そのほかの産地としては、西日本に多く、小豆島も、気象条件がそうめんの製造に適しているところから、産地になっています。
実際に訪れた目立った生産品は、醤油と佃煮でした。小豆島は良質の塩の産地であり、しかも地中海地方によく似た温暖な気候風土だったために醤油づくりに適し、約四百年もの昔、文禄年間に始まったともいわれています。また、古くから海上交通の要衝として海運業が盛んだったなどの諸条件がうまく重なり合い、醤油づくりの島へと発展していったのです。当然、醤油と海産物を使う佃煮も盛んになっていったのでしょう。
しかし、なんといってもオリーブの生産で有名です。小豆島のオリーブ栽培が始まったのは、1908年4月22日のことで、今「オリーブ百年祭」が開催されています。香川、三重、鹿児島の3県に植えられたオリーブのうち小豆島に植えられたオリーブだけが根づき、以来、小豆島は「日本のオリーブ栽培発祥の地」として知られるようになりました。
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この時に小豆島に入ってきたオリーブは、残念ながら現在1本も残っていないそうですが、最初に入ってきた木から1915年ころに挿し木したものが、原木の碑の周辺に約10本植わっています。ですから、オリーブは香川県の県の木、県の花に指定されています。
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今回、オリーブオイルをいただきましたが、ほかの植物油はすべて種子を搾るのに対し、オリーブオイルは果肉を搾るのでスクワレン、ビタミンA、E葉緑素など天然の有効成分がたっぷりと含まれているそうです。また、1価不飽和脂肪酸のオレイン酸が多く含まれており、動脈硬化を促進させる悪玉コレステノールの血中レベルを低下させ、動脈硬化を予防する効果が期待できるそうで、この歳になると良さそうですね。
日本に始めてオリーブオイルが持ち込まれたのは、約400年前の安土・桃山時代だったようです。当時、キリスト教伝道のため来日したフランシスコ派のポルトガル人神父が携えてきたものだったので、当時はポルトガルの油、訛ってホルトの油を呼んでいたようです。その後、江戸時代の鎖国政策で、オランダの医師およびオランダの医学を学んだ一部の蘭方医が医薬として使用されていた程度でした。しかし、今また輸入自由化により安価な外国産のオリーブオイル、テーブルオリーブスが大量に輸入されるようになり、国内の栽培は急速に減少し、現在では小豆島を中心とした一部に地方の特産物として見られるにすぎなくなってしまいました。
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自然とおなじように、国産をもっと大切にしてもらいたいですね。

オリーブ” への6件のコメント

  1. 小豆島の素麺やオリーブオイルのことは全く知りませんでした。当然ではありますが、その土地の気候に合った物が栽培され、そして名産となっていく。本当に日本は豊かな国だと思います。でも今の日本の自給率を考えると、本当にこのまま進んでいっていいのか?と思います。多くの食べ物を外国に依存している今の状態には、???となってしまいます。経済優先で文化が消えていくことだけは避けなければいけないと思います。

  2.  私は小豆島自体、何処にあるか知りませんでしたし、恥ずかしいですが実際にあるのも知りませんでした。オリーブオイルは、ヨーロッパから来たというイメージがありますが、日本で栽培しているというのは驚きです。ちなみに家にあるオリーブオイルを見たらトルコ産と書いてありました。今は中国産の物が問題になっていますが、安いといって外国産を優先して、国産を避けていては体にもどうか?と思いますし、本当に国産のものを大切にしていく必要があると感じました。

  3. わが郷土の島、小豆島を丁寧にご紹介いただいてありがとうございます。そうめんが唐のお菓子の「索餅」が起源で「ソービン」と発音されていたというくだりはとても勉強になります。実は小豆島にはギネスブックにも認定されている世界一があるのをご存知でしょうか。先生もご覧になったかもしれませんが、土庄町役場の前に、小さな水路があります。それは実はれっきとした海峡で土渕海峡といわれています。全長2.5km,最狭幅9.93mで世界一狭い海峡として1996年にギネスに認定されました。あと、島が生んだ芸能人にコント・レオナルドで活躍していた石倉三郎さんがいます。最近は俳優や料理人としても活躍されていますね。

  4. 当ブログの楽しいところは、語源を紹介して貰えるところです。「ソービン」→「素麺」→「そーめん」。ひとつ勉強になりました。瀬戸内海はまさに日本における「地中海」です。「オーリブ」が似合いますね。小豆島が日本「オリーブ発祥の地」。「香川県の県の木、県の花」というのも何だかエキゾチックな感じがしてこれまたいいですねぇ。最近は、小豆島、観音寺、三豊、と香川県の保育園関係者とお知り合いになる機会に恵まれ、またこうしてブログで紹介されたりすると香川県と「心の近さ」を感じます。ところで、動脈硬化防止に「オリーブオイル」。昨今、健康診断のたびに「コレステロール値」でひっかかり、メタボリック症候群のお仲間入り。食生活の改善が必要な今日この頃です。「オリーブ」の摂取を意識したいと思いました。

  5. 小豆島の字を見たときは「あずきじま」と読み間違えましたが、かつては本当にそのように呼んでいたこともあったのですね。小豆島には素麺や醤油、そしてオリーブオイルなどいくつかの名産品があるのですね。なんとオリーブ栽培がはじまった日が4月22日とありました。偶然にも私の誕生日と同じ日にちだったので、なんだか親近感を感じます。オリーブオイルというと割と最近のものかなと思っていましたが、そうでもないのですね。安土桃山時代には日本に入っていたと知り、驚きました。そんなに前からオリーブオイルは日本に持ち込まれていたのですね。国産のものを食べるとなんだか気持ちのいい感じがする時があります。それはその土地のことを想像したり、日本=なんだか健康的と思えるからかもしれませんね。日本人には日本で育ったものが一番合っていますね。

  6. まず、国産のオリーブオイルが存在していた事に驚きです。というのも、店頭で見かけたことがないのだと思います。オリーブオイルというと、英字で書かれた印象しかありません。それをカタカナやひらがな表記された品があると考えただけでも、興味をそそりますね。オリーブオイルは、そのままパンやサラダにかける等して使えることが魅力的ですし、体にも良いと聞きます。コレステロールを下げ、ダイエットや便秘改善にも効果的であると知りました。聞いた事もない土地のオリーブオイルよりも、日本国内で作られたオリーブオイルを選択することで、食事への興味の持ち方に変化が起きそうですね。

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