もったいないから捨てる

 携帯電話が普及し、次々に新しい機種が発表され、若者は次から次に新機種に買い替えて行きます。私は、そんなに買い換えませんが、携帯電話はかなり使いこなしています。朝の目覚ましから始まって、メールチェック、電車の乗降、買い物、検索、色々と使っていることを考えると、新しい機種に買い換えても決して無駄ではないと思えるほど、1日の中で、一番使っているものかもしれません。
 買い換えるときに、困るのは古い携帯の処分の仕方です。私は、前々回、買い換えたときには、ショップで処分してもらいました。そのときには、目の前で、携帯電話の中心にバリバリと穴を開けて見せてくれました。それは、もう決して情報は使えませんよというアピールでした。それを目の前で見たときは、なんとなくショックでした。
 前回買い換えたときは、古い携帯は2年になりますがそのまま、まだ持っています。私は、それを予備として、持っていますが、実際は一度も使ったことがありません。昨年暮れの雑誌AERAの記事に「古いケイタイが捨てられなくて」というのがありました。「アルバム代わりかタイムマシンか 携帯電話を買い換えたとき、古い電話機はどうしてますか。目覚まし代わり?子どものおもちゃ?本来回収すべきものを持ち帰る人々が増えているのは、実は思い出のためでもあるらしく……。デジタルなのにアナログなお話。」
 この記事では、いろいろな人が、どうして古い携帯電話をまだ持っているかを取材しています。電気通信事業者協会が携帯とPHSを買い換えた人に行ったアンケートによると、古い電話を引き取ってもらった人は62%で、前年度の71%から9%減ったそうです。台数でいうと、回収実績は00年度の1362万台から06年度は662万台に半減しています。目覚まし時計や電話帳代わりに使う人も多いようですが、一番多かった理由は、「コレクション・思い出として残す」が35%と最多でした。
 しかし、実は携帯電話は100%リサイクルすることができるのです。しかも、携帯電話には金や銀などの貴金属が数種類も含まれており(ちなみに携帯電話1台に含まれる金の量は0.028g)、携帯電話をリサイクルすることで金、銀のほか貴重な金属資源であるパラジウム、コバルトなどの希少金属(レアメタル)を再び回収することができます。
 このような「都市鉱山」に眠る資源確保のためにリサイクルを進めようと、東京都がメーカーなどと協力態勢を組むことになったという記事が、2月8日朝日新聞に掲載されていました。販売店に加え、区市町村役場にも回収箱を置くなどの策を打ち出しますが、同時に「思い出」を残す仕組みも検討するといいます。具体的には、都や区市町村、メーカー、携帯電話会社は近く協議会をつくり、対策を話し合い、新たに回収場所となる役所では、利用者の思いに配慮し、携帯の内蔵データをCD―ROMで残すサービスや、逆にデータ消去のための専用シュレッダー設置を検討していくそうです。自治体広報誌でPRするほか、利用者が役所に持ってきたらストラップなどを渡す景品キャンペーンも考えるといっています。
 「もったいない」は、捨てないことだけでなく、捨てることも意味あることのこともあります。何度でも使う、もう一度使うもエコです。

もったいないから捨てる” への4件のコメント

  1.  私も今まで携帯電話を何度か買い換えてきましたが、回収してもらったのが5回のうち1回です。全て部屋の隅に残っています。たまに掃除をしている時に見つけると30分位久々に電源を入れて、その時にどのようなメールをしたかなど思い出に浸っています。
     携帯電話にまさか。金が使われているとは驚きでした。その他にも貴重な資源で携帯電話は作られているのですね。確かに、そうなると回収してリサイクルする考えも大切な考え方です。ですが、思い出もその人にとっては大切な宝物です。なのでデーターをCD-ROMに残してくれるサービスは嬉しいですし、キャンペーンなどするのは良い対策だと思います。ブログの最後の文は本当に今の世の中には大切な言葉ですね。

  2. 東京都の取り組みはおもしろいですね。私の場合は携帯電話の中身よりもその携帯電話自体に思い入れがあるので、買い換えても捨てられずに持っています。携帯電話が100%再利用できるとは知らなかったので今まで古いものを持っていましたが、使わないならリサイクルしてもらった方が良さそうです。エコを実行する場合には、そのものの価値を知っておかないと、どうする方がいいのか判断が難しくなります。エコも奥が深いですね。

  3. 「携帯電話」をほとんど常に携帯しているか、そばに置くようになりました。私の携帯所持歴はさほど古くはなく、やっと1年半くらいになったでしょうか。その意味ではおそらく「携帯初心者」かと思われます。それ故でしょうか、「携帯電話」のことに関してあまり良く知りません。さまざまある機能も使いこなせていないでしょう。藤森先生の携帯電話ご活用ぶりには脱帽です。携帯電話が「都市鉱山」(いや「都市鉱脈」か)であるという事実は全く持って新しい知識で、哲学のはじまり、きっかけ、となる「驚き」を持ちました。1億総携帯電話時代。1億個の携帯電話に使われている希金属のことを考えれば携帯電話をリサイクルに出すことはとりもなおさず「鉱物資源」の再活用、ということになりますね。こうしたことを知って手元のケイタイを見ると、「携帯電話」が誇らしげに鎮座ましまし、しかもスマートにさえ思えてきます。

  4. ↑のtoshi先生と違って、私の携帯所持歴はかれこれ20年近くになります。なんせAUがセルラーホンでレンタル制だった頃からですから。子機のような携帯を幼稚園で使ったら、先生方からずいぶん珍しがられたものです。昨年、新機種に買い替えた時、リサイクルしてもらおうと思ったのですが、データのバックアップ用にしてくださいと店員にやんわりと断られてしまいました。東北の小坂鉱山の精錬所で、電子機器の中のレアメタルを取り出してリサイクルする事業が行われているようですが、携帯も身近なショップで引き取ってくれてリサイクルにまわしてもらえるようなシステムを作ってほしいですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">