四天王

皆さんは、どこに初詣に行かれましたか?私の地域で初詣に行くとすれば、一番に高尾山が挙げられます。私の父親は、生前は、毎年必ず紅白歌合戦が終わると高尾山に出かけました。私も何度か付き合ったのですが、最近は、自分では、めっきり正月には行かなくなりました。その高尾山ですが、今年は少し違うようです。それは、先日、フランスのタイヤメーカーミシュランが選ぶ三つ星観光地に選ばれたからです。高尾山は、四季折々の美しい自然や、変化に富んだ6つのハイキングコースがあり、年間約250万人が訪れる観光名所として有名です。それが、都心から交通の便がよい上、大都市近郊に豊かな自然が溢れているという点が、三ツ星に選ばれた決め手のようです。
また、ここが初詣の場所として人気があるのは、霊山としても長い歴史を持ち、山腹にある「高尾山薬王院有喜寺」は真言宗智山派の大本山で、成田山新勝寺、川崎大師平間寺とともに、関東三山のひとつにもなっているからです。高尾山薬王院は、奈良時代の8世紀半ばに聖武天皇の勅命により高僧行基によって創建されたとされます。行基が、薬師如来を刻んでご本尊として安置したことから、薬王院の名がつけられたということです。その後、弘法大師空海はこの山で祈祷をささげ、不動明王像を刻んで安置しました。やがて、当寺は真言宗智山派の大本山となったのです。
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先日、久しぶりに訪れました。ケーブルカー山頂駅から少し歩くと、巨大な四天王門の前にでます。この四天王門は、桜門形式という八脚門で、門内には、増長天、持国天、多聞天、広目天の四天王の像が安置されています。四天王とは、須弥山(しゅみせん=仏教で世界の中心にそびえ立つ高山)に住む帝釈天の輩下として、山の中腹で四方を守護する神といわれています。それぞれ甲冑をつけ、忿怒の形相をしており、手にいろいろな武器を持っています。この四天王の像の下に、それぞれ、どんなことを目指しているかが書かれてありました。私は、それを読んで、2008年度に取り組まなければならない思いを新たにしました。
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持国天は東を守護し、手に独鈷を執り彩色は青です。「よろいかぶとに身を固め 鋭い独鈷を光らせる 心の悪魔をうちくだき 清らかな社会を守ります」
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増長天は南を守護し、手に剣を持ち彩色は赤です。「剣を手にして勇ましく、無数の鬼を懲らしめる おごれる心をうちのめし 安らかな社会を守ります」
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広目天は西を守護し、軸と筆を持ち彩色は白です。「軸と筆とを手に持って 澄んだまなざし さしむける 広く見る目でしっかりと 大きな社会を守ります」
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多聞天は北を守護し、右手に槍を持ち、左手に宝塔を載せています。彩色は黒です。「宝塔槍を手に持って 素直に耳を傾ける 福徳たちまち集まって 豊かな社会を守ります」
心の悪魔を打ち砕き、おごれる心を打ちのめし、広く見る目を持ち、素直に耳を傾けたいと思います。そして、清らかで、安らかな、大きな、豊かな社会にしていかなければならないのでしょう。こんな言葉に出会ったのは、何かの啓示かもしれません。