講演に出かけるときには、主催者側に迷惑をかけてしまうことがあるので、できるだけあらゆるハプニングを想定し、それを回避するようなとっさの判断が必要になります。最近は、かなりその訓練をする場が多いために余り予定を変更したことはありません。島根に行くときに、台風が来るという予報があったために、急いで、前日の夜行で行ったところ、やはり予定の飛行機は欠航になってしまい、そのままですとキャンセルしてしまうことになってしまったところでした。そのほかにも台風では、何度かきわどいことがありました。京都乗換えで福井に行ったときは、関が原での大雪で新幹線がかなり遅れて予定の乗り継ぎができず、1時間後の電車になるために、先方での知っている人に、遅れる1時間代わりに話してもらうように頼んだこともありました。一度、こんな大変なことがありました。釧路で講演をしたときです。手配をしたところからの指示で、「講演が終わってから、夜の懇親会に出て、ホテルの部屋で夜11時くらいまで休んで、札幌行きの夜行に乗って、途中の南千歳まで移動してください。朝5時に降りたら千歳空港までタクシーで行き、始発便で羽田まで飛行機で行って、そこで乗り換えて松山空港まで行ってください。着いたら、午後1時から講演です。」ということでした。普段は、そんなハードな予定は組まないのですが、どうしてもということで、たまにはそんな経験も面白いかなと承知したのですが、大変でした。まず、途中の南千歳では寝過ごさないか心配でしたので、車掌さんに起こしてもらうように頼んでおきました。そこで、予定通り、南千歳でタクシーに乗り、千歳空港まで行ったところ、空港がまだ閉まっていて、中にも入れません。仕方ないので、もう一度タクシーで南千歳に戻ってもらい、駅構内のベンチで、仮眠しました。朝になって空港に行って、羽田まで行こうとしたところ、なんと、羽田が大雪で、羽田離発着すべてが欠航だというのです。松山空港まで他の空港経由の便がないか探してもらいましたが、ありません。空港で3時間ほど待っていると、アナウンスがあり、私が乗る予定の便だけが、とりあえず、羽田に向かって飛んでみるというのです。行ってみて、もしダメであれば引き返すということでしたが、少しの可能性に期待して、東京へ行く人がみんな乗り込みました。羽田近くで着陸しようとしばらく旋回していましたが、機内アナウンスがあり、思い切って着陸に挑戦して見ますと言います。乗客はみんな心配しましたが、何とか無事羽田に着きました。今度は、松山行きです。どの飛行機も飛び立とうとしません。私たちは、とりあえず、天候を見ながらチャンスを待つということで、機内で数時間待っていました。また、運よく、この便だけが何とか飛び立ちました。しかし、松山に着いたときは、13時からの講演でしたが、15時を回っていました。これは、もうだめだと思って空港を降りたら、あちこちに貼紙がしてあって、「講演は、都合により15時半から始めます」と書いてあります。松山は、ありがたいことに、空港から市内はとても近いので急いで駆けつけると、「皆さん、待っていますから、すぐ講演をしてください」と言われ、そのまま壇上に立ったのでした。前日の夜行から、そのままの顔で、ひげをそっていないどころか、顔も洗っていず、おきたままという姿で講演をしました。なんとも面白い経験をしたものです。ハプニングも、過ぎてみれば良い思い出です。ハプニングが、人生にメリハリを与えてくれているのかもしれません。
確かにハプニングというものは起きると面倒ですし、解決策を考えるのも大変です。私はハプニングが起こるとすぐに自分のテンションが下がってしまい、周りにいる人に迷惑をかけてしまいます。先日も友人とバーベキューに出かけた時にまずは、渋滞でつかまり到着時間がかなり遅れてしまい、更には人も大勢いて場所が確保できませんでした。しかも雨が降ってきてしまい最悪な展開になりました。私の気分は最悪な状態です。しかし何とか場所を探して石を組んで釜を作りバーベキューができました。あとから考えると本当にいい体験ができました。ブログでも書いてありますが、ハプニングというのは本当に面倒ですが、過ぎてみると本当に良い思い出になりますね。人生というのはハプニングが起きてこそ面白いのかもしれませんね。順調に進む人生より、あらゆる壁があって、それを乗り越えて人生を歩む方が断然刺激があり面白いと思います。
今日のブログの「ハプニング」特集!凄まじいの一言。台風や大雪・・・自然現象には勝てません、と脱帽、白旗振って降参、とはいかない人間の叡智や工夫、そして何より運の強さ、というものを感じます。釧路から松山までの「荒行」は無論、藤森先生若かりし頃の「武勇伝」(おっと、今もお若くありゃしゃりますが)。いくら「若い」とはいえ、もし自分だったら・・・その「ハプニング」に泣いていたかもしれません。自分にとってはタイトなスケジュールが一番嫌なことなので・・・。かつて縁あって海外に行った時、私もよく「ハプニング」に遭遇しました。自身のミステイクによって、あるいは自然現象や社会情勢によって。今でも忘れられないのは、フィリピンのミンダナオ島というところに行って比国国軍兵士の1人に「Hey! Jap! Wait!」とライフル銃の口を向けられた時でした。これは私の行動の拙さによる「ハプニング」でした。
釧路から松山まで、本当にすごいエピソードですね。途中で何度か訪れている決断が少しでも違っていればたどり着けなかったのではないでしょうか。こんな特殊なケースでなくても決断しなければいけない場面はいつも存在しています。そのときにどう考えどう決断するかが、それを磨かなければいけないと思っています。多くのハプニングを体験し、決断し、その決断に責任を持つことを繰り返して、自分の心の幅を広げたいと思いました。