ペーパーレス

 園では、毎日たくさんのごみが出ます。その多くは紙です。しかし、そのごみとしての紙は、子どもの作品や、子どもが使った残りの紙ではなく、事務的に使った紙が多い気がします。連絡事項、打ち合わせ事項、様々な案などにも使われています。しかし、最近、その文面は、手書きでのメモではなく、パソコンで作成したものがほとんどです。というのは、各クラスに1台ずつパソコンが用意され、園の中のどこでもインターネットが出来るように無線ランが組まれています。また、職員室のパソコンのなかに、すべてのパソコンの情報を保存できるようになっており、どのパソコンからでも見ることが出来るようになっています。ですから、私は「これから、話し合いのときは、原案などはパソコンで作っているのだから、それを紙に打ち出さないで、みんなパソコンを持ち寄って、その画面を見ながら会議をしたらどうか。そうすれば、紙のごみを出さなくなるのではないか。」と提案しています。何年か前に、コンピューターの発達によって紙の使用量が減ると言われた時代がありました。しかし実際には、いまだに、電子メール、電子商取引、そしてあらゆるオンライン上のテキストを、多くの人々はプリントアウトしているようです。総務省が出している日本統計年鑑をみると、国内で生産される印刷・情報用紙は、平成2(1990)年では年間921万8,000トン、平成12(2000)年には1,174万1,000トン、そして平成16(2004)年では1,137万2,000トンとなっています。ちなみに、国内で生産される紙の種別は、「新聞巻取紙」「印刷・情報用紙」「衛生用紙」「包装用紙」などですが、その中で、印刷・情報用紙は紙全体の約6割の生産量を占めるそうです。統計からは、オフィスの書類等で使われる印刷・情報用紙の生産量は平成12年をピークにして、ようやく増加傾向に歯止めがかかっているようですが、依然、紙は高水準で生産され続けています。なぜ、紙の量が減らないのでしょうか?IT化によって紙が減らせるのではないかと言われてきたのが、逆に、IT技術の発達は、同時に情報を爆発的に増加もさせており、情報バックアップのための印刷物を新たに生じさせているのです。情報の表示をパソコンモニターからよりも、印刷物のもつメリットが依然大きいままであり、紙の書類は根強く残っているのです。それは、紙に印刷された情報は、手軽に持ち運びが可能で、視読性に優れ、手書きのメモが書き込めるなどの優位性があり、そこまでパソコンを使いこなすことは出来ないからでしょう。いくらIT化が進んでも、やはりアナログのほうが使いやすいですね。しかし、簡単に折りたため、薄く軽量で、広げて読むことができる紙による本の世界が最近少し変わってきているように思います。電子ペーパー、もしくはペーパーライク・ディスプレーと呼ばれる電子デバイスの開発は急速に進展してきています。ペーパーレス化への取り組みは、地球環境のためにといった大義だけでなく、仕事の仕方の見直し、効率化、省力化、また、ビジネスマナー・ルールとしても意味を持ち始めています。IT技術は、人の生活を変えました。随分と便利になりました。朝、机に向かってまずする仕事は、今までは届けられた郵便物の封を開けることから始まりましたが、今は、メールをチャックすることから始まります。また、逆に、それによって失われたものも多くあります。また、メールになって、届く情報が増えて、見るのに多くの時間を費やすようになりました。もう一度、ペーパーレスということから、IT技術を考え直してもいいかもしれません。

ペーパーレス” への7件のコメント

  1.  多くの紙のゴミで割合を占めているのは子どもの作品やお絵かき等で出たゴミより事務で出たゴミのような気がします。私の園でも会議の後には、内容をまとめた資料は紙に印刷したり、その他は何かあれば紙に書いています。なので先生の言われる会議ではパソコンを持ち寄って、その画面を見ながら会議を進めるというのは、とても良い案だと思います。
     確かに、紙に印刷した方が持ち運びに便利ですし、書き込むこともできます。いくらIT化になったとはいえ、まだまだ使いこなしている人が少ないのですね。でも、以前よりはパソコンを使用している人口の割合は絶対に増えていると思います。携帯電話も、私の頃は中学生で持っている人がとても珍しかったのが今では小学生が持っているのは当たり前のような風景になっています。なので、パソコンを使っている子どもは絶対に増えているので使いこなせる人も増えてくると思います。子どもに「もったいない」と言う前に、まずは大人がモデルを示さないと何の意味も持たないですね。

  2. 郵便は電子メールに、お金は電子マネーに変わりつつあり、広辞苑は電子辞書に押され、
    紙までが電子ペーパーになってしまうのですか。どこまでIT技術は進化していくのでしょう。
    きわめてアナログ人間の私には少々ついていきかねるようです。
    このブログも、いちいちプリントアウトして、アンダーラインを引いて、じっくり眺めないと
    コメントの言葉がでてきません。そういえば、長いこと手書きの手紙やはがきをもらったことがありません。「恋文」なんて言葉は今の若者にとっては死語にも等しいでしょうね。
    無機質なフォントの活字よりも、肉筆のほうが相手の心を感じ取ることができると思うのですが・・・

  3. 様々なデータをパソコン,ウェッブ上のストレージの利用とメディアツール等によるペーパーレス化がキャッチコピーとして訴えられた時期がありましたが、最近はそのことすら話題に出ません。
    お話の通りに実際は印刷物として紙媒体が減った訳ではありません。当園で考えればむしろ増えているかもしれません。IT化された行政から申請書や報告書の提出が求められますが、朱肉をついて印刷物による文書提出が求められます。添付文書として実績データや写真などの印刷物をも要求されます。
    パソコンの進化で以前表現され難かったものをも簡単に表現し易くなりました。しかし、それを保存するのは印刷物です。理由の一つは、オペレーションシステム等の基本ソフトが定期的に変わってしまうから。
    InformationTechnology化は、要求されるものを印刷物として増やす効果が有るかもしれません。

  4. パソコンで十分に出来ることもあるし、紙である方がいいこともあると思います。それぞれ守備範囲が違うとは思いますが、紙の使用を減らすことはもう一度見直すことで可能だろうと思っています。資源を無駄に使わないためにも、いろんな提案がされるといいですね。
    この話になると、インターネットでの情報と新聞の関係が頭に浮かびます。それぞれの情報がそれぞれに意味があると思うので、お互いにいい関係が作られていけば、受け手としてもメリットは大きいように思います。それにしてもIT技術は大きな変化をもたらしたすごい技術ですね。

  5. 今日のブログのテーマ「ペーパーレス」については耳が痛いですね。そのことを心がけようと思いながらも、ついついパソコンのデータをプリントアウトして閲覧したり保存したりしてしまいます。プリントアウトについてはもう一度その是非を意識しなおさないといけません。この意識化の障害となっているのが自分のアナログ性でしょうか。「ペーバーレス」といえば、セミナーの時も感じます。パワーポイントを使って講義をする先生が増えましたが、スクリーンに資料が映し出されるのにパワーポイントの画面が別紙に印刷されて配布されていることにも疑問を感じてきました。「ペーパーレス」を考えると印刷物は不要と思うのですが・・・。それから役所からの文書も電子媒体を使えるのなら印刷物を郵便等で送らなくても・・・と思うのですが。ところで「ペーパーレス」で思うのは、ウオシュレットの登場によってトイレットペーパーの使用量が減っているのかどうかということです。今度調べてみたいと思いました。

  6. 私も少し前から話し合いの内容をパソコンに打ち込むことをするようになりました。手で書くより早く、様々なデバイスで共有できるようになったので、便利だなと思います。今では気になる記事などもそのままコピーして保存しておけば、思い立った時に「そういえば」と確認することもできますね。そのようなことをペーパーレスという視点でみていなかったので、それを意識するとまたメモや共有の仕方が私自身、変わるかもしれないなと思いました。本も電子書籍が少しずつ増えてきましたね。思っていたより読みやすいですし、タブレットであれば文字も大きくなるので、お年寄りの方でも重宝しておられる方もいるのではないかなと想像しました。今ではほとんどの人がスマホを持っていますね。わざわざ紙を使わないでも、もっと可能性の広がる方法があればどんどん試してみるのもいいですね。

  7. パソコンの普及や電子化に伴って紙の使用頻度が減るのではという中、「IT技術の発達は、同時に情報を爆発的に増加もさせており、情報バックアップのための印刷物を新たに生じさせている」ということもあるのですね。それだけでなく、「紙に印刷された情報は、手軽に持ち運びが可能で、視読性に優れ、手書きのメモが書き込めるなどの優位性があり」ということもあってか、なかなかペーパーレスが進まない状況があるのですね。地球環境のためという名目だけでなく、「仕事の仕方の見直し、効率化、省力化、また、ビジネスマナー・ルール」としての『ペーパーレス』が必要であるということなのですね。

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