こんな内容が、オンラインの科学誌に発表されました「アフリカゾウが、体臭や衣類の色で危害を加えられる可能性のあるマサイ族を識別していることが分かった。」というもので、これは、英セントアンドルーズ大学の研究チームが、アフリカ大陸東部のケニアで調査した結果です。マサイ族のようなゾウをヤリで突く風習がある種族と、農耕主体でゾウに危害を加えることはまずないカンバ族で比較したところ、アフリカゾウは、マサイ族が着た服のにおいをかいだときの方がはるかに早く、遠くに逃げることがわかり、落ち着きを取り戻すまでの時間も、長くかかったそうです。同様に、アフリカゾウは色に対しても反応し、マサイ族の伝統的衣装の色である赤い衣類を見せると威嚇的な態度を示したといいます。白い衣類には反応はしませんでした。象は、においはもちろん、色も認識し、覚えているのですね。では、人間の赤ちゃんはどうなのでしょう。大人から、赤ちゃんというイメージは、なんとなくやわらかく、癒し系の感じがするので、思い浮かぶのは、白やピンク、ブルーなどの淡い色とか、パステルカラーです。ですから、ベビー用品や洋服には淡色系が多いようです。ですから、保育室の色や、装飾には淡い色を使うことが多いようです。生まれたばかりの赤ちゃんが、色を認識できるようになるのは、生後3カ月頃からだといわれています。そのころの絵本なども、色だけでなく、輪郭もはっきりしない、淡く優しい感じの絵が多いのですが、実は、視力がまだ弱いため、モノの輪郭や質感はあいまいです。しかし、昔は、生まれたての赤ちゃんはほとんど見えていないと言われていましたが、最近ではコントラストの強い色である白・黒・赤などの色には反応を示すようになり、その色で描かれたものはちゃんと見えていることが分かっています。もちろん個人差もありますが、小さな赤ちゃんほど、カラフルでハッキリした配色のものに興味を示して、目で追うことが多いのです。ですから、私の園の0,1歳児の基調の色彩は、赤い色です。ただ、あまり激しくではなく、一部のいすの色であったり、部屋の隅の床の色に使ったりしています。また、この頃に多くの色を赤ちゃんの周りに置くことは、視覚の発達を助ける役目を担い、また大切な色彩経験にもなります。どうしても日本人は、派手な色をどぎつい色として嫌う傾向になります。柔らかなパステルカラーとか、わび、さびの世界の少し古びた、苔むしたような色を好みます。しかし、赤ちゃんは視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚、いわゆる5感から得る刺激によって脳が発達し、言語や運動能力、社会性も発達していきます。そうして、自我の発達とともに「好き・嫌い」という感情も認識できるようになり、2歳すぎからは、言語機能の発達と共に色名を言えるようになります。個人差はありますが3歳半から4歳半頃には「りんご=赤」など、特定のイメージと色を関連づけて認識するようになります。この頃には視力も大人並に成長しています。このように、周囲からの刺激や環境により、5感は発達していきます。それに伴って、色の好みも出てきます。小さい頃は、全般に赤・青・黄など、鮮やかな色を好む傾向にあるようですが、年齢が上がるにつれ、好みが、落ち着いて目の前のことに集中できるような寒色系か、緑などの中間色がいいようです。大人の好きな色が、必ずしも子どもの好きな色とは限りませんので、自分の好みを押し付けたり、思い込んだりしないほうがいいようですね。
今日の最後の一文にはドキッ、ギクッ、ハッとさせられます。「色」のみならず、いろいろな自分の好みを子どもに「押し付け」ようとする自分を発見するからです。押し付けられるのが嫌で方々で反発してきたのにふと気付くと「押し付け」ている自分がいる。怖いことです。注意しなければなりません。そうそう、藤森先生には「色彩計画」がありますね。当臥竜塾ブログでもいつか言及されていたかと思いますが・・・。子どもの成長発達に即応しかつ助長する同計画は優れものです。是非、いつの機会かに当ブログで再び?ご披露賜りたいものです。私が知っている保育園さんのひとつに「ショッキングピンクからの脱出」(?)を考えて配色に取り組んでいるところがありました。ある時期、子ども=ピンク、というものが流行していたのでしょうね。今の大人のみなさんに「刷り込ま」れていることかもしれません。「色」にかかわらず、「刷り込み」をもう一度見直す必要を痛感する今日この頃です。
日本の保育園では、欧米と違って建物や内部に保育環境にほとんど原色を使いません。
それは子どもの発達を考えてではなく、実は大人の好みでそうしてただけなんですね。
私どもの保育関連商品もほとんど淡いパステル調のものが好まれます。
もっと、子どもの色彩感覚の発達を踏まえた商品作りができないものでしょうか。
今日のブログには、私どもにとってもこれからの商品開発の大きなヒントが含まれているようです。
おもちゃのカタログなどをみていても、日本と外国の色の使い方の違いは明らかです。その色の意味を教えてもらってからは、色についてあれこれ考えるようになりました。保育室にどのような色を置くか考えるとき、「きれいだから」とか「好きだから」という理由だけではいけないと思います。子どもにとってどうかを考えないといけないですね。色に関して大人が正しく理解しておくことは、子どもたちが刷り込みなしで、好みの色を見つけるためにも大切なことだと思います。
今回のブログでは部屋の装飾について学びました。年齢が上がるにつれて色、形の識別によって部屋の装飾を考えなければいえませんね。私は青色が好きなんですが、それを子どもの部屋に無理やりに装飾に使うのは実は良くないんですね。もう少し勉強が必要です。