私は、ここのところほぼ毎年ドイツのミュンヘンに行っています。ミュンヘンでは保育、教育施設を見るのが目的なので、町の中を歩くのはたいてい夕方からになってしまいます。それでも、さまざまな店が並ぶ歩行者天国であるマリエン広場界隈を歩くと、異国に来た感じがします。そのミュンヘン市中心部にある高級ブランド街「Fünf Höfe」に、欧州最大規模のドイツ2号店として、昨年4月「ドイツ無印店」「MUJI Munchen Funf Hofe」(636㎡)がオープンしました。ドイツの無印良品1号店は、2年前の11月にデュッセルドルフで生まれました。欧州では1991年に英国で最初にオープンし、現在ドイツ、フランス、イタリア、スペイン、ノルウェー、スウェーデン、アイルランドに合計43店舗を構えます。この無印店は、クオリティ重視のドイツ人にとって、とても評判がよいらしく、来年はベルリンに3号店がオープンする予定だそうです。また、デザイン的にもドイツ人好みらしく、MUJI 製品は2005年3月、ドイツの権威あるデザイン賞「iF デザインアワードiF design award(プロダクト部門)」において5つの 「金賞」を受賞し、昨年はドイツ小売協会主催「The store of the year」で大賞(リビング部門)も受賞したそうです。「わけあって、安い」をキャッチフレーズとし、安くて良い品として開発された無印良品。1980年、良品計画の母体である西友の自社開発の経験を基にノーブランドの商品発想でつくられました。この「わけ あって、安い。」というキャッチフレーズは、毎年新しいものがコマーシャルに使われ、その時代をも反映し、数々の賞を受賞しています。最初のころだけを並べてもとても面白く、何を主張したかったかがわかります。1981年は、「愛は飾らない。」と第35回広告電通賞ショッピング部門賞受賞した「しゃけは全身しゃけなんだ。」です。その後、1982年「ふだんから、愛。」「ひとりひとりの無印良品。」、1983年「自然、当然、無印。」「僕は無印だ。」、1984年「まなざし、変えた。」「色のまんま。」、1985年「まちが動いてる。」「NO NEWS」、1986年の「いままでも、これからも。」は、大蔵省印刷局長賞を受賞しています。この年のもうひとつは、「動物の愛は、やさしいと思います。」です。2003年3月の日経新聞広告には、こう書かれています。「世界の様々な地域や文化そして才能から無印良品を構想し、そこに新しい無印良品の可能性を見つけ出してみたい。そんな風に私たちは考えはじめています。無印良品は世界に発想を開いていく時代を迎えているのです。」そんな発想の結果、こんな商品を生み出していきます。「ものの生産プロセスを徹底して簡素化することでシンプルで低価格の商品を生み出すことでした。たとえば、紙の原料であるパルプを漂白するプロセスを省略すると、紙はうすいベージュ色になります。無印良品はそれをパッケージ素材やラベルなどに用いています。結果として非常にピュアで新鮮な商品群が現れました。」今、私の園では、世界に発信するためにもう一度日本の文化を見直し、その中から普遍的なものを見つけようとしています。「「素」を旨とする無印良品の思想の根底には日本古来からの生活の美意識があります。ここに無印良品の思想の基軸があることに変わりはありません。そこを確認しつつ、無印良品は世界の文化や才能と交流していくことを開始します。生活のための「必然」や「普遍」を地球規模で発見し合い持ち寄る。そういうプロジェクトがすでにはじまっているのです。」保育、教育にも言えることです。
「無印良品」店がドイツのみならずヨーロッパ各地に展開している事実は今日のブログで始めて知りました。「日本古来からの生活の美意識」が基軸に据えられていることを確認しつつ「世界の文化や才能と交流していく」そして「生活のための「必然」や「普遍」を地球規模で発見し合い持ち寄る。」とはなんとも素晴らしいと感嘆します。日本のアートが今世界で注目され日本発の「無印良品」が世界で認められてきています。日本の教育でさえもそのルーツを確認しつつ実践に移していくなら必ず人類の明日に資する「普遍性」を帯て世界に認められることでしょう。日本の企業は好むと好まざるとにかかわらず常に世界を意識して仕事をしなければなりません。そうした企業に人材を送り込まなければならないはずの「教育界」は外界のことはおかまいなしです。授業の時間数を増やしたり武道を取り入れたりすると何とかなると思っている節がなきにしもあらず。何とも残念なことです。
「基軸を確認しつつ「必然」や「普遍」を地球規模で発見し合い持ち寄る」ということに、なるほどと思いました。今の教育に絶対に必要なことですね。今は軸がしっかりしていないからフラフラしている感じです。これは自分自身にも言えることで、まずはしっかりとした軸を作ることが課題です。こうした企業の考えからも学ぶことは多いです。普遍的なものを見つけるためには謙虚に外を見なければいけないですね。