東京湾

 朝日新聞がビートルズ世代に贈る、こだわりエンターテインメントサイトと称して「どらく」というページがあります。その中で今特集で「東京湾」という記事が掲載されています。私の子どものころの東京湾のイメージは、父につれて行ってもらった「ハゼ釣り」です。私はあまり釣りが好きではありませんので、一緒に行くことはほとんどありませんでしたが、つってきたハゼをてんぷらにして食べた記憶はあります。あとは、江戸前という言葉です。これは、上方に対して、江戸の流儀、やり方のことをいい、たとえば、「江戸前寿司」は「大阪寿司」などと同様に江戸の流儀の寿司ということです。もうひとつ、江戸前には、その言葉通り「江戸の前」ということで、東京湾で取れた魚介類のことを言うこともあります。しかし、「江戸前」の定義もあいまいで、古くは羽田沖?深川沖を指したようですが、水産庁は2005年、東京湾全体で取れた魚介類とする提言を打ち出しています。今でも首都圏の胃袋を満たしているといわれるように、カタクチイワシ、サバ、トビウオ、アジ、コノシロなど多様な水産物を水揚げしているようです。サイトにある東京湾と魚に関する問題です。「次のうち、東京湾でとれない食材はどれでしょう?ニシン 、オコゼ、フグ」答えは、「ニシンは北太平洋に生息する回遊魚で、春に北海道沿岸でよく捕獲されます。江戸時代にも身欠きニシンはありましたが、東京湾でとれたものではありません。オコゼもフグも東京湾でよく見られる魚です。」では、「江戸時代は、何と何を一緒に食べてはいけないという、いわゆる「食い合わせ」の禁忌がありました。次のうち一緒に食べてはいけないとされていたものは、いったい何でしょう?鶏の玉子と魚、イノシシとニラ、ショウガとカラシ」 こたえは、「こういった「知恵」は江戸時代の料理書にも書かれていますが、今の時代から見ると根拠不明のものが多くみられます。」しかし、根拠はないそうです。この東京湾は、高度成長期に工場・家庭排水などで水質が悪化した湾というイメージがありますが、近年は環境改善が進んでいるといわれ、流入する河川の環境基準達成率は、1995年の49%から2004年は84%に向上しています。しかし、漁業者の減少もあり、漁獲量はかなり減少しているそうです。そこで、保田漁協などは、「安心・安全で身近な千葉の水産物を、もっとPRしなければ」ということで、さまざまな試みをしながら町おこしをしているようです。新鮮な魚介類を一般のお客さんに食べてもらおうと直営の飲食・物販店をオープン。現在では温泉(人工泉)も併設し、休日には団体客を乗せたバスが止まり、年間40万人が訪れる「観光名所」になっているそうです。定置網の見学や漁業体験など、イベントのアイデアも盛りだくさんで、この夏には「千葉の海・満喫キャンペーン」として、漁協の直販所と観光名所を組み合わせたマップを都内で配布したようです。いずれも東京からの近さを武器に、漁業と観光を結びつける試みです。それぞれの地域環境をもう一度見つめ、その環境を生かした町づくりは、小布施同様少しずつ成功しているようです。このサイトの「どらく」の編集部だよりにこう書いてあります。「『やらなくては』と思っていたこと、『やりたい』と思っていたこと。この1年間で、いくつやってみましたか?それは環境のためだったり、地域のためだったり、自分のためだったりと人それぞれ。新たな一歩を踏み出すことで何かが変わる。」