怪談

 暑い暑いといいながらも、時折吹く風の冷たさに驚くことがあります。しかし、先週の日曜日は暑かったですね。ということで、ドイツから来ていたお客さんを、涼しいところに連れて行ってあげました。そこは、浅草花やしきの「お化け屋敷」です。(もちろん、私は入りませんでした)
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この時期、各地でそれぞれ趣向を凝らした「お化け屋敷」があるようです。それでもだいぶ以前より少なくなりましたが。お化け屋敷にも大きく西洋系と東洋系がありますし、古典的なものと現代的なものがあります。外国では、「ゾンビ」とか「エイリアン」とかホラー系で、東京ディズニーランドなどの「ホーンテッドマンション」などもそうですね。また、最近のものとしては、「リング」とか「呪怨」のように映画とのタイアップのものも見られます。日本独特のものといえば、妖怪ものや、寺や夜の校舎を舞台としたもの、作家の「水木しげる」や「楳図かずお」ものもあります。そういう怪談ものの映画の新作がまた公開されるようです。落語や歌舞伎の人気演目「真景累か淵」で、原作を初代三遊亭圓朝が書いています。圓朝は、落語家と称しても、「お笑い」の分野より、自ら創作した噺、講談に近い分野で独自の世界を築いています。当時、日本に導入された速記法により記録された文章は新聞で連載され人気を博しました。この文章は、作家二葉亭四迷に影響を与え、有名な「浮雲」を口語体(言文一致体)で書いて文壇に衝撃を与えたのです。また圓朝は、海外文学作品の翻案にも取り組んでいます。彼の有名なものには、「牡丹燈籠」「四谷怪談」「真景累ヶ淵」など怪談ものなど多数の自作演目を創作しました。派手な衣装や道具を使い、歌舞伎の雰囲気を盛り込んだ芝居噺で人気を博します。しかし、こんな負けじ魂があるのです。彼の作品に創作が多いのは、師匠に援助出演を頼まれて、その講座のために準備していた演目を、先にかける仕打ちを受けたのを機に、「人のする話は決してなすまじ」と心に決めたのです。以降、自作自演の怪談噺や、取材にもとづいた実録人情噺で独自の境地を開きました。その中にもある「四谷怪談」「皿屋敷」「牡丹灯籠」の三話は日本三大怪談とされています。今回、お化け屋敷に招待?した(もちろん、私は入りませんでした)手前、古典的な怪談を知っているかと聞いたところ、やはり若い人は知らないようです。前日連れて行った「東京江戸博物館」に行ったときに、歌舞伎の四谷怪談の仕掛け舞台の模型があり、舞台裏を見ることができるようになっていました。四谷怪談とは、元禄時代に起きた事件を元に創作されたもので、東京都四谷が舞台となっているためにこの名がついています。「東海道四谷怪談」は、4世鶴屋南北作の歌舞伎狂言で、代表的な生世話狂言であり、怪談狂言、夏狂言です。舞台裏が見えるようになっていた場面は有名な舞台面で、「岩が毒薬のために顔半分が醜く腫れ上がったまま髪を梳き、悶え死ぬところ」と、「岩と小平の死体を戸板1枚の表裏に釘付けにしたのが漂着し、伊右衛門がその両面を反転して見て執念に驚くところ」と、「蛇山の庵室で伊右衛門がおびただしい数の鼠と怨霊に取り殺される場」です。この場面を思い起こすだけでも背筋が寒くなる思いです。私が子どものころ、髪を振り乱して変な顔をして「お岩さん!」などと叫んだり、冷やかしたりしていました。今度、残暑厳しい夜、三大怪談のあらすじでも書いてみます。部屋で一人で声を出して読んでみると、少しは涼しくなるかもしれません。

怪談” への2件のコメント

  1. 10代、20代の頃は見世物の「お化け屋敷」があると無性に入りたくなって入っていました。暗い中を進んで行くといきなり妖怪や幽霊らしきものが現れ、ヒヤヒヤしたものです。入りたくて入ったくせに今度は早く出たくて仕方がなくなるのです。そうであるなら入らなきゃいいのに、と後で思うのですが、次に別の「お化け屋敷」に出会うとまた入りたくなるのですからもういけません。夏になると怪奇現象を扱うテレビ番組が放映されます。基本的には見ませんが、たまたま先日叔母の家でそうした番組を観てしまいました。その後寝室に案内され、眠ったのはいいのですが、夜中目覚めトイレに行った帰り、吊るされていた風鈴がチリ~ンチリ~ンと鳴り、背筋がゾクゾクする経験をしました。基本的に「お化け」は苦手です。「三大怪談のあらすじ」がブログに登場したらどうコメントしようかと今から「不安」と「心配」になります。

  2. 日本三大怪談の1つ、皿屋敷の井戸は姫路城で何度か見ていますが、当然ですがただの井戸なので全く怖さは感じません。ところが怪談噺になると怖さがじわじわと襲ってきます。やはり怪談はただの話ではなく噺として磨き上げられたものなんですね。
    ところで、ドイツからのお客さんと一緒にお化け屋敷に入らなかったということは、もしかすると藤森先生はお化け屋敷が苦手なんでしょうか。もしそうだとすると、なんとなく意外な感じがします。意外なんて言うと失礼・・・いや失礼ではないですよね。

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