風林火山

 先日の新宿区報に、新宿区長さんが、8月4日の伊那市の夏を彩る最大のイベント「伊那まつり」に参加したことが掲載されていました。この祭りのオープニングで、「武田軍来撃伊那九将参陣」の仮装をしてパレードをしたのですが、区長さんは、諏訪の「由布姫」の仮装をして歩きました。今、NHK大河ドラマの「風林火山」の中の由布姫が中心人物の一人として描かれています。どうして、区長さんが由布姫に扮したかというと、以前のブログで書きましたが、内藤新宿の縁で友好提携都市として交流を重ねてきた高遠町が、昨年3月伊那市と合併したことにより、新たに新伊那市と広がりを持った交流をすすめているのです。私も、毎年、妻と出かけるときのテーマのひとつにNHKの大河ドラマにゆかりの地を訪ねるということをしています。昨年は、山内一豊つながりでしたが、今年は、山本勘助つながりの地を訪ねています。昨年、高遠を訪れたときはそれを意識したわけではありませんでしたが、この地は、新宿とのつながりだけではなく、それ以前に山本勘助としてのつながりも強い地です。もともと高遠は諏訪一族の高遠氏が治めていましたが、高遠氏は諏訪家当主の座をねらい、信玄と結んで諏訪氏を滅ぼします。しかし、諏訪の領有をめぐり、今度は高遠と武田が対立し、信玄は杖突峠を越えて高遠に攻め入り、高遠氏は自ら城を出て行き、高遠は信玄の領地となります。高遠城を奪った後、武田信玄は高遠城を伊那地方への進出の拠点とするため、山本勘助、秋山信友に命じて大規模な改築を行い、秋山信友らを城主とします。1562年には諏訪勝頼が城主となりますが、信玄は勝頼を自分の後継者として躑躅ヶ崎館に置き、実弟の武田信廉を城主とします。
takedajinja.JPG
この、よくテレビでも登場しますが、その跡には、武田神社が建てられています。
ここも訪れてみました。帰りには、信玄の墓所にも寄って、墓参りをしました。
singenhaka.JPG
しかし、NHK大河ドラマの撮影に使われている躑躅ヶ崎館は、山梨北部の北杜市にある「風林火山館」で、ここにも行ってみました。
tutujigasaki.JPG
そこには主殿や大手門、櫓や厩などがつくられていますが、やはり迫力には欠けます。話はそれましたが、信玄の死後9年、高遠城は織田信長の大軍に攻め落とされ、武田家が滅びます。ところで由布姫は、諏訪頼重の娘で、武田信玄の側室、のちに武田氏の継承者となる四男・武田勝頼の母親ですが、史実の中では実名は不明とされ、「諏訪御料人」と呼ばれていました。それを、大河ドラマ「風林火山」の原作でもある井上靖の小説では「由布姫(ゆうひめ)」、また、大河ドラマ「武田信玄」の原作でもある新田次郎の小説では「湖衣姫(こいひめ)」と呼ばれています。「由布姫」と命名したのは、井上靖が「風林火山」を大分の由布院で執筆していたからといわれていますし、「湖衣姫」は諏訪湖をイメージしているといわれています。諏訪湖にその像が建っています。
koihime.JPG
亡くなったのは早く、弘治元年とも、天文23年(1554年)とも言われています。墓所は長野県伊那市高遠町の高遠城の側にある建福寺にあり、由布姫のものと伝わる位牌が安置されています。長野県岡谷市の小坂観音院にある墓は、井上靖の『風林火山』で由布姫が過ごしそこで死去したという設定により、現代になってから建てられた物だそうです。歴史小説は、史実として読むよりも、ひとつのロマンとして感じるものです。そして、その歴史上の人物の生き方から、さまざまな人生を感じ、自分としての生き方を見直すきっかけともなりますね。

風林火山” への3件のコメント

  1. 歴史上の人物の生き方からも学ぶことはできますね。過信せず素直な気持ちでいればどんなことからでも学ぶことはできるはずです。自分とは違った価値観を受け入れることができないでいる自分としては、反省するきっかけにしたいと思います。でもあんまり難しく考えず、いろんな人の生き方に触れる機会があれば、それを大切にしたいと思います。

  2. 歴史は暗記することが多く苦手でした。ロマンとして読めば趣があるのですね。 それにしても 歴史は深く、もっと学んでおくべきだったと、後悔しています。 武田の家来の一人の名字が同じです。不思議なのですが、主人の先祖だそうです。それも 名前が幾度が替わり、本人曰く また、(私の名字なので)辿りついたと。

  3. 「NHK大河ドラマ」は「ドラマ」として観ると楽しいですねぇ。「歴史」の大まかな勉強にもなります。今年の「大河」の主人公山本勘助については武田氏の軍師というところまでは知っていたような気がしますが、それ以上の関心を持つことができなかったので事績についてはほとんど知りませんでした。大河のおかげで、軍師山本勘助の大まかな姿が見えるような気がします。ところで、毎年大河ドラマの舞台となったところを経巡るという企画はいいですねぇ。今年は山梨長野なのでわりと近場ですね。昨年は高知まで行かれたとか。奥様共々訪れるとはこれまたいいですね。羨ましい限りです。我々も共に旅ができるような余裕がほしい今日この頃です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong> <img localsrc="" alt="">