表銀座1

 コメントに「槍ヶ岳」に行くとありましたが、いいですね。私は、この歳になって、もう体力が衰えてしまって行くことはないでしょうが、あのすばらしい景色と、そこに咲いている高山植物の美しさは忘れることが出来ません。本当は、歳を取って衰えたのではなく、これは私だけの問題で、ずいぶんと歳を取った人でも山登りはしていますし、小学生とか子どもでも高い山に登っています。えらいなあと思います。私は、あまり登山はしませんが、高校生のころに、北アルプスで一番の人気コースと言われる「表銀座コース」を縦走したことがありました。そのときは、私は、燕岳から大天井岳を経て東から槍ヶ岳に至るルートではなく、大天井岳から槍には行かず常念岳の方に行きました。そして、蝶ヶ岳を経て降りるコースでした。正確には、燕岳から槍ヶ岳へ行くのが表銀座コースで、私がたどった燕岳から大天井岳、常念岳、蝶ヶ岳へは、パノラマ銀座コースと最近言うそうです。まず、このコースは中房温泉から入山します。そこまでは、JR穂高駅からバスを利用します。そして、中房温泉に一泊しました。そのころは、余り温泉が好きではありませんでしたし、登山者用の宿泊所というイメージでごろ寝をしたので、どんな温泉だったのか、温泉宿ではなかったのか覚えていません。しかし、今でもはっきり覚えているのは、そこから標高2763mの燕岳まで、次の日に一気に登った時の辛さです。表銀座コースは、北アルプスを縦走するのですが、この縦走というのは、尾根伝いに山を渡り歩くので、登ったり下ったりを繰り返しながら、景色を楽しめるのですが、最初に高いところまで行くのが大変です。この燕岳は北アルプスの中央部に位置し白い花崗岩の大きな岩が印象的な山でした。山名は、春の雪形が、ツバメに似ているので、つけられたそうです。また、高山植物の中ではとても形がかわいらしく、色もきれいな花で、山のポスターによく使われる「コマクサ」の大群落があることでも有名です。標高はそれほど高くなく、危険な個所も少ない登りやすい山ですが、常念山脈に属し、中房温泉から合戦尾根までは北アルプス三大急登の一つです。山荘からは周囲360°の素晴らしい眺望を誇り、北アルプスの主峰槍ヶ岳を始め、穂高連峰、立山、剣岳、また白馬連峰と北アルプスのダイナミックな眺望が目の前に広がり、それまでの辛さを忘れさせてくれます。
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 燕岳のもう一つの人気は山小屋の燕山荘です。昭和12年に帝国ホテルの援助により建てられた建築がそのまま残され、本館部からして山小屋としてはおどろくほどぜいたくに出来ていて、夜のオーナーの話しやアルプホルンの演奏は燕山荘の名物となっています。しかし、私はそこには泊まらず、大天井岳にある町営大天荘に宿泊する予定でした。そこで、いったん燕岳に登り、また燕山荘に戻り、砂礫の稜線を進んでいくと、大天井岳が目の前に迫ってきます。鎖場とハシゴを通過して鞍部から岩礫帯に変わると、町営大天荘に到着します。ここで、2泊目です。次の日は、槍ヶ岳方面を目指すコースと別れ、東大天井岳までは比較的平坦路です。これが縦走の楽なところです。そして、周りの景色は、飛騨側に平行して穂高連峰が連なってみえます。そして、横通岳直下を過ぎると真下に常念小屋が見えてきます。ここで、3泊目です。ここ常念岳は、標高2857mで大天井岳から徳本峠へ至る常念山脈の主峰で、深田久弥の「日本百名山」の一つです。森林限界を超えた山頂からは槍、穂高連峰の勇壮な一大パノラマを見る事が出来ます。