GTD

 今、仕事だけでなく、やることがいっぱいあります。あれもやらなければいけない、あれもやりたいけれど、自分からの思いだけでなくても、人からいろいろなことを要求されます。思いがけない出来事も起こります。時間が足りないとあせってしまうことも多いです。もう少し、時間がうまく使えないかと思ってしまうことがあります。こんな時代、「GTD」と呼ぶ仕事術を取り入れるビジネスパーソンが増えているそうです。本来力を注ぐべき創造的な仕事が可能になるといわれているので、最近は知的労働の分野で、GTDをはじめとする仕事術の開拓が盛んに行われています。GTDという時間管理術を説いたのは、デビッド・アレン氏の『仕事を成し遂げる技術――ストレスなく生産性を発揮する方法』です。私は、この本をちょっと読む気はしませんが、この中で書かれている「GTD」[原書タイトル(Getting Things Done)の略称]は、参考になります。多くの人が、GTDの教えを実践した結果、仕事を能率化し、家族との時間を増やすことができたと言っています。この教えは、さまざまなウェブツールを通じて広められていますので、ブログを書いている人には特に参考になるようです。「労働量の過大や作業に集中できないという問題は、このところ急速に蔓延しつつあるようだが、コンピューターマニアの世界ではずっと以前から大きな懸案だった」と、いわれています。では、GTDというのは何でしょうか。それは、「Getting Things Done」という「ナレッジワーカーのための仕事術」です。知識社会の仕事はますます複雑になってきています。「どこまでやったら終わりなのか」がはっきりしない上に、スピードが要求され、しかも降ってくる仕事の量は増えるばかりです。そうした状態では、従来までの仕事術である時間管理手法は全く役に立ちません。きっちりスケジュールを引いたとしても、次々と降ってくる複雑な仕事がスケジュールを再び混乱させてしまうからです。そして問題なのは、スケジュールが混乱すればあなたの頭の中も混乱してしまうことです。疲れ切った頭からはクリエイティブなアイディアは浮かんできません。大事なのは時間を管理するのではなくて、頭の中を常にすっきりさせ、必要なときに必要なエネルギーとアイディアをひっぱりだす手法です。GTDが5つのステップを提唱しています。「収集」では、頭の中の「気になっていること」「自分のやりたい事」をすべて箇条書きで書き出します。企画書を書く仕事も、旅行に行く予定もすべて書き出します。「処理」では、「次にやる」「いつかやる」といった実行方針を、「実行可能かどうかを判断する」「複雑なものは細かい行動に分ける」などの手順に基づいて機械的に決定します。「整理」では、箇条書きにしたリストを、実行方針ごとに用意したリストに適切に割り振っていきます。「評価」では、以上の3つのステップを定期的に見直します。そして、「実行」です。今できることの中からやるべきことを実行していきます。これを最低でも毎週繰り返し、「あれもやらなくちゃ、これも、それも」といった「やりかけの仕事」をきれいにしていきます。GTDでは以上の作業を行う際に、どのような道具を使ってもよいとしています。つまり紙やペンであろうが、パソコンや携帯電話であろうが、その人が馴染んでいる道具であれば何でもよいそうです。この仕事術の面白い点は、脳内に余計な情報をストックしないところにあるようです。その分、その人の心理的ストレスを低減させ、本来力を注ぐべき創造的な仕事が可能になるのです。