「森の幼稚園」というのは特定の園の名称ではなくて雨の日も雪の日も森に集まり、森の中で移動しながら保育活動を行う幼稚園全体をさしています。そして、森の幼稚園には2種類あって、園舎などの施設を持たずに森の中だけで活動している園と、園舎を持ちながら屋外活動の一環として森での保育を行うところがあります。最初の森の幼稚園は1950年代半ばにデンマークで子育て中の母親であるエラ・フラタウが近所の子ども達も一緒に森へ保育のために連れていったことから始まり、その後、親主導の「stovbornehaven:デンマーク語の森の幼稚園」が設立されました。その他にも19世紀末スウェーデンにも森や自然教育のルーツがありましたが、北欧と同じように森の文化が定着しているドイツでは、デンマークでの森の幼稚園の存在を知らずに1968年にヴィースバーデンでウルスラ・スーベが森の幼稚園を創立しました。ドイツでは1991年にケースティン・イェブセンとペトラ・イエガーによってデンマークの影響を受けて森の幼稚園が始まり、本格的には1993年にフレンスブルグに公的な森の幼稚園が認可されました。現在、各地にある森の幼稚園もその設立のプロセスは一様ではなくて、保護者達の自主活動から始まった所もあれば、市が新しい園の施設計画をしていたときにそのソフトとして森の幼稚園が採用された所もあるようです。ドイツを訪れたときに、メンバーの半分は、森の幼稚園活動を見せてもらい、子どもたちと一緒に森に行ってきました。その季節は2月でしたので、とても寒く、子ども達は厚いコートを着て出かけましたが、メンバーもドイツはとても寒いということで重装備をしてついていきました。生憎か幸いか、私は行くメンバーにはならずに園での活動のほうに参加したのですが、行ったメンバーが帰ってきたときに、子ども達はとても楽しそうでしたが、メンバーは、「寒くて、寒くて、もうコリゴリ」という感想でした。この森の幼稚園では、こんなことをします。朝8時過ぎに現地集合して最初は草の上で輪になり、一日の開始の歌を歌ってからお絵かきが始まります。そこでは数や地図の勉強をしたり、木片に点描画を描いたりと集団遊びが展開されています。子どもは15人に教員1の配置です。集合地点での活動が終わり片づけをしてからリュックを背負い、みんなで遠足のようにつぎの場所へ移動します。小さな荷車には必要最低限の荷物が入っており、先生達が引っ張って行きます。ゆっくりと森の中を歩きます。森の中を歩くと木々の日陰になる所と木漏れ陽がさして暖かい場所が交互にやってきます。小さな子ども達は歩くだけで汗をかいたり、また、寒くなったりと気温の調整を衣服の脱ぎ着で調整します。年長児が年下の子の面倒をみながら、また、少し発達障害がある子の動きも先生だけでなくて他の子ども達が心づかいをしながら進んでいく様子は「森の探索隊」がチーム編成されているようです。先生に引率されている感じではなくて、一人ひとりが主体的に歩いており、時として出会う森を散歩する人達にも対等に挨拶をしながら移動しています。つぎの地点への途中にもいくつかの遊びのスポットがあって、年長の子どもが「ここの斜面は滑り台になるよ」とか「あそこで遊ぶこともあるよ」と説明してくれます。季節に準じたプロジェクト教育のカリキュラムも充実しており、昆虫、草花、木々や動物の変化を観察します。そして、温暖な季節や天候の日だけではなくて、当然、雪の日も雨風の日もあり、蚋や蚊からどのように身を守り順応していくか、また、そのような厳しい環境の下に身を置くことで、体をとおして自然への畏敬の念を学ぶようです。日本の子どもがよく言うように、「蚊はいやだ」とか、「虫は気持ち悪い」ということは、虫が嫌いというのと少し違う気がします。
「森」が「文化」として定着している国と「森」がそもそも神々の住処であったり産業の対象であった国とでは「森」のあり方、意味が異なることを今日のブログを読んでいても痛感します。「園舎などの施設を持たずに森の中だけで活動している園」・・・いいですね。雨や雪が降ったらお休み、ということになりますか?あるいは雨や雪の日も遊び方を工夫して自然そのものを楽しむのでしょう。しかも、雨の日には雨の日の、雪の日には雪の日の学びが存在するのでしょう。「体をとおして自然への畏敬の念を学ぶ」・・・とても重要なことです。自らの子ども時代を振り返ると、保育園や学校とは別に「自然」を楽しみながら「学ん」でいたことを思い出します。今考えると、時に極めて危険な状況に置かれていたこともあり、背筋がぞくっとします。わが子がどんな「自然」体験をして「自然への畏敬の念」を持つようになるのか?親として楽しみなことの一つです。
ブログテーマと関係ないコメントで恐縮です。
先生ご多忙の中にもかかわらず3日間島根県に拘束しました。
上級セミナーありがとうございました。
おかげさまで、わたくしどもつみき会スタッフも得がたい勉強をさせていただきました。
今後ともGT会員の皆様方のお手伝いが出来る業者として研鑽しようと考えております。
「2歳児保育の重要性→基本的生活習慣の確立」
40歳後半児の小生と40歳半ば児の弊社営業主任・・・
基本的生活習慣病が確立されないよう先生のご指導肝に銘じました!禁煙がんばります・・・m(_ _)m
秋の上級セミナー第4回もよろしくお願い申し上げます。
来週の松山@つみき会セミナーもよろしくお願い申し上げます。
森の幼稚園、都市の近郊に森があるデンマークやドイツならではですね。
そういえば、以前NHKの番組で、都会で登校拒否などの問題を抱えた子どもたちが、
山村留学を通して自然と触れ合うことで、本来の自分を取り戻して自立していく姿が紹介されてました。
五感を使って自然を体験することは、子どもたちの成長に欠かせないことですね。
自然に触れるとか自然から学ぶとかと言うより、森の幼稚園で遊ぶと言ったほうが楽しそうです。楽しんでしかも主体的に自然に関われるなら、得られることや学ぶことは多そうです。森の幼稚園の活動をじっくり見てみたくなりました。